ドバイ、不動産金融立国崩壊?

ドバイの不動産および建設プロジェクトについて、たびたびお伝えしてきました。
また、仕事でもブルジュ・ドバイやパーム・ジュメイラの記事翻訳にかかわっていたので、どんなプロジェクトが進行しているかは知っていました。でも昨夜TV朝日の報道ステーションのドバイ特集を見て、パースや写真とは違う、リアルな映像をみると、まるでSF映画みないな世界が現実にあることに改めてびっくり(本当はびっくりとは違う、もっと空恐ろしいかんじ)またこのブログでもリーマンショック以降の不動産市場の混乱はお伝えしていましたが、都市の一角でスーパープロジェクトが進む一方で、都市崩壊も進んでいることも空恐ろしい。創造と崩壊は新陳代謝みたいなもので、なんにでも起こることですが、それが目で見える姿でそれも大変な規模で起きていること、そしてその影響を大なり小なり私たちも受けるであろう事が、また空恐ろしい。

これについては雑誌でも「やっぱり「砂上の楼閣」だった ドバイ不動産開発バブルの崩壊」として特集「されています。

また11月19日付け英建設専門誌NCEもProperty downturn hits Dubai construction marketという記事があったのですが、あまりに暗いニュースが続くのでオミットしていました。
要約すると、インタビューを受けたコンサルタントは、今抱えているプロジェクトの4分の3が一時中止に追い込まれていると答え、11月初頭から市場の減速がはっきりしてきたことが分ります。このコンサルタントだけでなくドバイ最大手開発業者のNakeelの案件、Palm DeiraやPromenadeといった同社の旗艦プロジェクトも影響を受けているとあります。

昨夜の報道ステーションにも登場したMEED(中東に特化した不動産・建設専門誌)によれば、不動産開発とこれに関連したインフラが建設市場の牽引役であり、全UAEで約8000億ポンドに価すると見積もっています。であるにもかかわらず9月から10月の間に不動産価格は、資金の引き上げや金融機関の貸し渋りにより、(ドバイの場所によって異なりますが)49%も下落したそうです。
例としてHSBCによる数値が出ていますが、ブルジュ・ドバイ(世界で最も高いビル)近くのアパートは9月に1平米あたり12,894ドルだったのが10月には6,591ドルに急落しました。またドバイ最大手の開発業者は200人の人員削減を行っています。

12月4日付けのSPIEGEL ONLINE (シュピーゲル)はThe Downturn Hits Dubaiという記事を載せていますが、その中でドバイの国としての債務は100億ドル、付随する企業の債務は700億ドルであり、UAEのGDP800億ドルにほぼ相当するものの、エミレーツ航空やドバイワールドといった企業ネットワークの会長は、ドバイの資産は約3500億ドルにのぼり、余り心配ないと語ったと記しています。ここで疑問なのはroughly equal to the emirate's $80 billion GDPとあるのですが、外務省のサイトには1,901億ドル(2007年)(中央銀行、経済省)とあったりして、計算があわない。

しかし問題点は、本当に心配ないのかどうか、市場急落の経験がない新興国がどう対処するのか、出来るのか、こちらの方でしょう。
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by fukimison | 2008-12-18 10:29 | つれづれ  

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