イスラエルの海水淡水化プラント

先日のイスラエルとパレスチナ関連に引き続き、本日もイスラエルものです。

イスラエルはその地政学的な環境ならではの技術を発達させています。その1つがテロリストなど不法侵入者摘発のため国境検問所で利用するための音声認識ソフトです。これを日本はサラ金の窓口で利用しているそうです。その他に灌漑技術、特にほぼ砂漠状態の地域で農耕を行うために開発された点滴灌漑、北京でも水泳競技の水質確保に利用された水質検査溶液など水関連の技術開発力の高さで有名です。

大河が無い乾燥地帯にある、しかし技術力が高いとなると海水の淡水化ということになります。しかし淡水化プラントは大量にエネルギーを必要とすることからコストと環境面からなかなか前に進みません。どう両立させるかに悩んだような記事が2008年7月のArutz Sheva(イスラエルの情報オンライン)のIsrael To Develop Water Technologiesでしょう。

淡水化プラントは環境汚染をもたらすが、水関連産業におけるイスラエルの優位性を確保するため、同国政府は2009-2011年に新技術開発プロジェクト実施(総予算はおよそ3000万ドル)を決定したというものです。

走行するうち、2008年末に米専門誌のENRがAnticipating Thirsty Future, Israel Speeds Desalination Plant Biddingという記事を出しました。

記事によればイスラエルのインフラ・財務省はテルアビブの南40kmの地中海沿岸のSoreqに世界最大の逆浸透脱塩プラント建設を目指し、2009年1月にBOT(建設・運営・譲渡)入札を行う予定だそうです。入札は最低100MCM(1MCMは100万立方メートル、つまり1億立方メートル)の生産量であるものの、落札者と協議のうえ1億5000万から2億立法メートルの範囲で決定されるというもの。

インフラ・財務省の担当官は2012年に6億立方メートル、2016年に7億5000万立方メートルの生産が目標だとコメント。

現在イスラエルの淡水化施設は年間1億350万立方メートルの淡水を製造しています。これに2009年に完成予定のHaderaプラントが加わると、さらに1億立方メートルの淡水が行えます。

脱塩の副産物として鉄が発生し、既存プラントで最大のAshkelon(年間生産量1億3500億立方メートル)は400トンの鉄を海中投棄しています。計画通りに脱塩プラントが建設されると、海水汚染はさらに加速化することになりるとして環境学者は警告しています。
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by fukimison | 2009-01-09 11:11 | プロジェクト  

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