金融収縮でロンドンの沖合い風力発電が頓挫?

オバマ新大統領はグリーンニューディール政策で環境産業を振興し、自動車などの従来型の産業に変わるものに育てようとしています。これは私のような素人でも分る話。
それに関連し、本日は英国のお話です。

欧州は米国や日本に比して以前から環境配慮型政策を取ってきました。
その成果がデンマークのベスタスであり、ドイツは風力発電、スペインは太陽光発電の比率が大変延びています。英国も大きな削減目標を掲げ、大規模な沖合い風力発電プロジェクトや潮力発電プロジェクトに力を入れています。

しかし1月22日のNCE誌はWeak pound threatens London Array wind farm、世界最大の沖合い風力発電ファーム開発事業がポンドの下落で危機に瀕しているという記事を載せています。

London Arrayと名付けられたプロジェクトは、ロンドンの東、テムズ川の河口に271基のタービンを設置して75万世帯を満たす1GWを発電しようというものです。
問題の資金構成はアブダビのエネルギーファンドMasdarが20%、E.ON(デュッセルドルフを本拠とする欧州の大手エネルギー企業)が30%、デンマークのエネルギー企業Dongが50%です。もともとShellが参加していたのですが、米国の内陸発電開発に集中するため参加を取りやめ、その代わりに10月になってMasdarが参加しました。そのMasdarの役員が「このプロジェクトの財政的実行可能性を再検討する必要がある」と述べたことで問題発覚です。

ポンドはユーロに対し1.28だったものが1.07に落ちています。またE.ONの役員もこのビジネスプランは対ユーロが1.34で組成されており、建設資材はユーロ、収入はポンドというスキームを考えるとなかなか難しそうということで、建設入札は行われるもののこの30億ポンドの事業が順調に進むとは思いがたいです。

それに加えInvestment Management Associationが発表した最新の数字によれば、2008年にoverseas-domiciled fundsが180億ポンドから161億ポンドに下落すた一方、追加型の英国ファンドの資産価値は23%下落し3607億ポンドとなったとしています。これに加えMoody’s Investors Serviceは英国の商業地価格はさらに25%下がるだろうとしていますし、英国、つらそうです。
[PR]

by fukimison | 2009-01-29 11:15 | プロジェクト  

<< 韓国、釜山と巨済島を結ぶ橋 中東、計画延期による人員削減 >>