韓国、釜山と巨済島を結ぶ橋

大型船舶の航行を可能にするため、橋梁と海底に設置した沈埋函トンネルを組み合わせた車両用連絡橋としては、米のチェサピーク湾にかかるチェサピークベイ・ブリッジトンネル(全長37km)が有名です。現在韓国で建設が進む釜山・巨済島間の連絡橋トンネルは、斜張橋とトンネルを組み合わせたもので、韓国初となる沈埋函工事であることから大変な難工事となっています。

釜山と巨済島は8kmしか離れていないものの、トルコのイスタンブールで建設中のボスポラストンネル(海面下60mの海底に沈埋函を沈めてトンネル建設を行っています)に次ぐ海面下48mの海底に沈埋函トンネルを建設するもので、完成すれば自動車用沈埋函トンネルとしては世界最深になります。

これに加え海底の高低差が激しい上、台風が襲い地震が発生しする海域にたった6年で連絡橋トンネルを建設しようというもの。さすが韓国です。NCEの記事によれば総工費18億ドルの連絡橋トンネルの建設はDaewoo Engineering & Construction社が率いる7社からなるコンソーシアムのGK Corporationが行っています。(ハルクローとTECが技術コンサルタントサービス、沈埋函トンネルの設計はDaewooとデンマークのCowi社のジョイントベンチャー。Cowiは斜張橋の設計にも加わっていますし、他にはオランダのTunnel Engineering Consultants、アメリカのArcadis and Ben C. Gerwick、デンマークのPihl and Son社が参加しています )

この連絡橋トンネルは3つの部分で構成され、まず本土からDaejuk島とJungjuk島に至る3.2kmの沈埋函トンネル、その後道路は南へ進みJungjuk島とJeo島間の2つのパイロンを持ちメインスパン475m、全長919mの斜張橋、そしてJeo島と巨済島間の3つのパイロンがあり、メインスパンがそれぞれ230mの全長676mの斜張橋があります。このほか1.9kmの取り付け橋と1kmの掘削トンネルが付属します。

この橋の完成予想図としてはENR誌のFor Contractors and Their Advisers, A Sinking Feeling Is Good in Busanにあるものが分りやすいと思います。

気になるのはこのプロジェクトの資金調達方法です。官民パートナーシップ、いわゆるPPPで行われており、18億ドルの工費の4分の3をこのプロジェクトを実施しているGK Coporationが調達、残り4分の1を韓国政府が出しています。連絡橋トンネルは釜山市および釜山省と40年の建設・譲渡・運営契約を結んでおり、通行料を課金することで利益を上げる代わりにGK社は設計、建設および運営に責任を持ちます。

現在6年の工期のうち5年が過ぎ、プロジェクト全体として65%のところまで来ています。
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by fukimison | 2009-02-02 11:46 | 公共財  

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