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英、世界最大の沖合い風力発電建設へ

日本は経済界が2020年までのCO2削減目標を90年度の4%増案支持としたことに対し環境大臣が批判したという記事がながれています。

それに比して金融危機でだいぶ痛めつけられた英国ですが、変に萎縮しないのがよいなぁ。

Renewable EnergyはUK's London Array Given Green Lightとして、また建築専門誌のENRもLondon Array gets green lightとしてテムズ川の河口(ケント州とエセックス州にまたがる沿岸)に建設される沖合い風力発電ファーム建設決定を伝えています。

London Arrayと名付けられた風力発電所はDong Energy(デンマークのエネルギー企業)、E.ON(ドイツを本拠とする欧州最大のエネルギー企業)そしてMasdar(アブダビの政府系投資機関)が計22億ユーロ(およそ30億ドル)を投資し、世界最大となる風力発電ファームを建設するものです。第1期は175基の風車を建設し、2012年から630MWの送電を始める計画です。2期分とあわせ最終的に1000MWの発電(75万戸、大ロンドン圏の4分の1を賄う発電量)を目的としています。これにより毎年190万トンの二酸化炭素削減が可能となります。これだけの巨大風力発電施設となると、90平方マイル(233.1km2)の海面に風車が林立することになります。

先ごろ英国政府が沖合い風力発電支援の強化策を発表したことを受け、建設コンソーシアムは同プロジェクトが財政的に発展が可能となったとして建設開始を決定しました。

風力発電技術で一日の長のあるデンマーク、送電網をおさえるドイツ、資金豊富のアブダビと役者が揃っているうえ政府のサポート、その上で建設される必要インフラ、いいですね。

保守派議員の歳費問題で批判を浴びるブラウン首相ですが、「2050年までに排出量の80%削減という目標においても、将来のエネルギー需要を満たす意味においても、このLondon Arrayは最重要プロジェクトだ」と賞賛しています。

by fukimison | 2009-05-13 10:19  

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