Foster + Partners、1600万ポンドの赤字

以前、有名建築事務所にも不況の風と題してフォスター卿の事務所が350人の人員削減を行うと発表した記事や、HOKの人員削減のことをお伝えしてきました。

本日はその第3弾ということで8月19日付けBuilding誌のFoster + Partners £16m in the redを要約してお知らせします。

金融不況のあおりでどこの建築事務所も大変ですが、フォスター氏の事務所(Foster +Partners)は2007-08年度に860万ポンドの赤字を計上していましたが、2008-09年度はさらにその赤字幅が増加し、税引き前で1610万ポンド、税引き後は1800万ポンドの損失となると発表しました。
1ポンドが150円ぐらいですから、ざっと考えて28億ぐらいでしょうか?
(企業としてはそれほど大きな額とはいえないでしょうけど、スター建築家の事務所として考えると、つまり隈研吾や安藤忠男の事務所が28億の損失と考えると解りやすいですね)

この損失の原因となったのが、以前お伝えした大規模なリストラにかかった費用(470万ポンド)だそうです。また同事務所の総負債額3億410万ポンドにかかる利息として、4000万ポンドが赤字に加算されているそうです。全体としてみれば、ターンオーバーは07-08年度の1億4240万ポンドに比べ08-09年度が1億5380万ポンドですから、不況にも係らず堅調だとしています。

スター建築家は得てして自国より海外での仕事の比重が高いものですが、フォスター事務所の場合も英国は売り上げの10%であり、全収益の3分の1(4700万ポンド)は中東からだそうです。不況により手痛い打撃を受けたロシアでのプロジェクトですが、地理的なセグメントの関係から組み込まれていませんが、欧州大陸全体として4560万から3200万へ下落したとあります。

フォスター卿は強気のコメントを発表していますが、フランスのスター建築家ジャン・ヌーベルと組んで参加しているロンドンのWalbrook Squareプロジェクト(3億ポンド)がトラブル続きで、スペインの開発業者が手を引いたという記事Developer pulls out of £300m Foster/Nouvel schemeが出ていますし、それほど楽じゃないと思うんですけどね。

このプロジェクトもダースベーダーのヘルメットビルとあだ名されており、景観的にトラブルを含んでいるようですが、事業者が撤退したことで終止符が打たれたと見るべきでしょう。
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by fukimison | 2009-08-20 10:50 | つれづれ  

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