平壌のRyugyong(柳京) ホテル

北朝鮮がらみのインフラトピックは大抵、韓国と北朝鮮を結ぶ鉄道(東海線、京義線)や非武装地帯付近の工業団地の話しですが、今回はホテル、でもカテゴリーを景観とすべきかプロジェクトとすべきか、はたまた公共財(北朝鮮ということで)すべきか悩みました。

これの元記事は10月15日付けBBCのWill 'Hotel of Doom' ever be finished? で、「北朝鮮の首都平壌に聳え立つRyugyong Hotel は不名誉なほど醜く、いまだに未完成だ。しかし16年の中断を経て、2008年夏から超高層ホテルの工事が再開され、やっと完工が射程距離に入ってきた」というシビアなリードで始まります。

工事は1987年に開始され6年ほど続いたものの資金が枯渇、さらに経済政策の失敗や自然災害による食料不足などで超高層ホテルの建設は後回しにされ16年にわたって中断(放棄?)されていました。ところが2008年夏、平壌中で行われた「美化計画」の最も目に見える示威運動としてこの巨大プロジェクトが息を吹き返したのです。

詳細説明をRyugyong Hotelのサイトでみると「高さ330m、105階建てのホテル、総床面積360,000m2 3000室、1989年完成予定であり、その時点で世界で最も高層のホテル、7番目に大型の超高層ビルとなるはずであった。このホテル建設に北朝鮮は7億5000万ドル、またはGDPの2%を費やした」とあります。

文字で説明するよりも写真をご覧頂くほうがよくわかりますが、75度で上を向いたぎざぎざがついた三角錐をしていて、最上部には輪が幾つかかぶさっていて(回転レストランが7つあるそうですから、この部分のことでしょう)BBCは「人類史上最悪のビル」とか「幽霊ホテル」と言われていると伝えています。

なぜ突然建設が再開され、しかも2012年完成予定とされているかといえば、2012年4月15日が現国家主席Kim Jong-Ilの父親であり北朝鮮の「永久不変の国家主席」であるKim Il Sung氏の生誕100年に由来するということだそうです。しかし建設途中で16年も雨ざらしになっていたビルを完成するのと、最新技術で一からやり直すのとどちらが良いのだろうか?

この柳京ホテル完成の任にあるのはエジプトのコングロマリットの一員であるOrascom Telecom社で地元企業をパートナーシップを組み、北朝鮮の3G携帯網建設契約(4億ドル)の一環として作業に当たっているそうです。

Orascom社は新興市場(中東・アフリカおよび南ア)で7900万人の顧客を抱えており、柳京ホテルの屋上のアンテナで平壌をカバーしようというのでしょうけどBBCによれば現在OrascomのKoryolink網にサインアップしたのは48,000だけとあり道は遠そうです
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by fukimison | 2009-10-15 12:26 | プロジェクト  

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