人気ブログランキング | 話題のタグを見る

モルディブ、風力発電でカーボンニュートラルへ

ここ数日、プライベートで忙しくお伝えしたい記事がありながらどうにもなりませんでした。

本日は環境系しかもインド洋に浮かぶモルディブという日本人にはあまりなじみのない(しかしヨーロッパ人にとっては憧れのリゾート地)国の記事紹介です。
モルディブはインドとスリランカの南西にあり、インド洋に浮かぶ島や環礁で構成される元英領の島で、南太平洋のツバルと同様に地球温暖化により海面が1m上昇すると国土の80%が失われると言われています。

そのモルディブで電力需要の40%を風力発電で賄うプロジェクトが発表されたというのが本日の紹介記事です。11月3日のBusiness GreenはMaldives wind farm to supply 40 per cent of island nation's powerとしてこのニュースを伝えています。

モルディブ全国の電力需要の40%を賄う75メガワット(工費2億ドル)の風力発電ファーム計画が発表され、2020年までに同国をカーボンニュートラルにするという目標に向け一歩踏み出した。11月2日の発表によれば30基の風力発電タービンで構成されるファームは、モルディブ政府が所有するFalcon Energy社により20年のFBO(調達・建設・運営)契約で実施される。

この記事は11月2日付けの米ENR誌もFearing Climate Change, Maldives Turns to Windとして伝えています。こちらの記事は風力プロジェクトはGEによって2011年中頃までに首都マレの北65kmの地点に建設されるものの、陸上または沖合いかはまだ未定とあります。海底ケーブルによって電力は人口10万人超の首都および周辺地域や24のリゾートアイランドに、余剰電力は淡水化プラントに配電されるとあります。また液化天然ガスプラントが弱風時のバックアップ施設(55メガワット)となる予定だそうです。

同国はディーゼル油の輸入に依存しており、風力発電ファームはこれの削減および炭素排出量の25%削減を見込んでいる。

12月にコペンハーゲンで開催されるCOP15に向け、海面上昇に脅かされる途上国の対応が活発になってきました。これらの諸国にどのような形で技術移転をするのか、その対価としての排出権取引、先進国のODA、いろいろと錯綜しているようです。

by fukimison | 2009-11-05 12:15  

<< ロンドン市長、オリンピックタワ... 中国、武漢と広州を結ぶ高速鉄道... >>