ロンドン市長、オリンピックタワー建設で調達制度バイパス?

時々、英国の首都ロンドンの市長さんはなんとなく東京の石原知事と似ているように感じます。前市長のリビングストン氏は大論争を巻き起こしながらロンドン市の中心部・シティー地域にはいってくる車両へ混雑税を課し(成功と見なされています)ドッグランド地域の再開発を押し進め(まだ?です)その強引とも言える手法が、オリンピック招致や築地移転を思い起こさせます。

2008年5月の選挙でリビングストン氏(労働党)を破り新ロンドン市長となったジョンソン氏(保守党)もコロンバスタワーの記事でお伝えした懸念が現実となり、10月初頭400万ポンドをクロスレールに拠出することを条件に63階建てのコロンバスタワー建設を許可しました。
そして本日お伝えするのは11月6日付けBuilding誌が伝えたArchitects rail at secret contest for Boris’ 2012 towerという記事です。この2012タワーとはロンドンオリンピックを記念してオリンピックパークに建設が計画されているタワーで10月25日の英テレグラフ紙はLondon 2012: new Olympics structure would 'rival Eiffel Tower'
と題して伝えています。かいつまんで紹介すると、ロンドンオリンピックを記念してパリのエッフェル塔に対抗するようなタワーを東ロンドンのオリンピックパークに建設するとジョンソン市長は発表した。このタワーはオリンピックを祝う文化プログラムの一環であり、工費は1500ポンド・高さ400フィート(121.9m)、英国1のお金持ちのラクシュミ・ミタル(あのミタルです)が資金提供するとあります。時代をカンジさせるのは「夜はローラーパネルの電力で点灯される」です。

本題のBuilding誌記事は「2000万ポンドのオリンピックパークプロジェクトの設計家募集において、ロンドン市長が公的な調達プロセスをバイパス(迂回それとも無視?)したことが発覚し、建築家は激しい怒りを表明した」というリードで始まります。大ロンドン庁(The Greater London Authority:GLA)はまだ官報に入札公告を出していないのに、Marks Barfield, Carlo Ratti や Foreign Office Architectsといった設計家に直接アプローチしている。

某建築事務所のディレクターは「大変無分別な行いであり、長い期間をかけた公開コンペでおこなうべきだ」と述べているのに対しGLA広報担当官は「入賞者が決まった後はEU規制に従い設計、建設およびプロジェクト管理の調達を行う」と発表しています。(入賞者の決め方を明らかにしていないのが問題と批判されているのにね)

記事はRIBA(王立建築家協会)の広報担当者は計画自体について疑問を投げかけているうえ70-150メートルのタワー建設に向けた委託文書に目を通した弁護士は、「官報にコンペが記載されなかったはっきりした理由が示されていない」と述べたとあります。

30人の著名な建築家に直接デザイン提出を求め、それを元にジョンソン市長とオリンピック担当大臣のTessa Jowellがショートリストをつくるというのは、ちょっと無理があるように感じます。
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by fukimison | 2009-11-06 11:37 | つれづれ  

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