最近のチャールズ皇太子

2009年の英国建築界で大きな事件の1つはチャールズ皇太子の「チェルシー再開発介入事件」でしょう。このことは英国の景観論争・開発システムの面から何度も取り上げてきました。(3-6月ごろの記事ご参照ください)
最終的にチャールズ皇太子の行動によりリチャード・ロジャーズ卿設計案は撤回され、付近住民の意見を組み込んだ再開発案が現在検討されています。事業者の一員であるキャンディー社がオーナーのカタールの王族を訴えたり、ロジャース卿が支払いを巡って訴訟を起したりと話題豊富な再開発で、完成までにさらに1波乱も2波乱もあると想像します。

本日はインフラと直接関係無いのですが、年末ということで今年の話題の人の近況ということでご紹介です。

チェルシー問題で勝利したリバウンドでしょうか、チャールズ皇太子の行動or干渉についていろいろな記事が出始めました。その1つが12月16日付けのガーディアン紙に登場したPrince Charles faces fresh meddling claim over letters to ministersという記事です。このリバウンドとしては皇太子の設立した財団がチャリティーとしての資格に抵触しているとした訴えがあり、担当部署が調査したというのが今年の夏ごろありました。

皇太子は環境、農業、建築についてはっきりした考えを持っておられますが、この3年間に大蔵省、外務省、外務連邦省、および教育省といった各省の大臣にあて政策に干渉するような手紙を書かれていたことが発覚したと伝えています。ガーディアン紙が入手した情報によれば、皇太子のアドバイザーも病院の建物やエコタウンの設計といったモノを皇太子の考えに沿った物にするよう政府高官に働きかけたことが明らかと成った。

同紙を読んでいくと、「皇太子が王位を継ぐ気持ちがあるのなら中立の立場を保持すべきだ」という考えが根底にあり、それに抵触するのが問題であり、なぜこういった手紙の存在が明らかと成ったかといえば「情報公開法」だというあたりが、情報公開を求めてもスミで塗りつぶした情報が開示されたと新聞に出る日本人にとってはフレッシュです。

この件は12月17日付けのBuilding誌もPrince Charles faces more 'meddling' accusationsというタイトルで紹介しています。

同誌は「2007年に新首相のブラウン氏が10ヵ所にカーボンニュートラルのエコタウンを建設すると発表した際、皇太子が設立した団体が皇太子が好むネオジョージアンスタイルの住宅設計を採用するよう働きかけたとタイムズ紙が報じた」ことを伝えています。

英政府は皇太子の書状の内容について公開していないものの、英国自由民主党で内政問題担当報道官を務めるクリス・ヒューンは「皇太子は何が起きているか質問する権利を有しているが、それと自分の考えを促すのは異なる問題だ」と述べており、今後の成り行きが注目されます。

当然これに対しPrince's Foundationが何らかのコメントをだしているだろうと思いサイトを見たのですが、いまのところ11月4日のTimesに対するものはありますが、これ以降は(ガーディアンに対するもの)見当たりません。
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by fukimison | 2009-12-22 11:13 | 動向  

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