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ブラジル、アマゾンのダム建設続報

2010年2月5日にブラジル、アマゾンダム建設か?と題してお知らせしたブラジルのBelo MOnteダムですが、4月21日に英テレグラフ紙はBelo Monte dam approval provokes 'bloodshed' threats from Amazon Indiansと題してブラジル政府の承認が出たものの、抵抗は続いていることを伝えています。

ここでBelo Monte Damのおさらいです。
アマゾン支流に建設されるベロモンテ・ダム(水力発電)は30年前に計画されたもので、ブラジルの2300万世帯に配電すると同時に、500平方KMがダム湖に沈み、4万人が移住を余儀なくされます。

支援者には有名人が名を連ね、テレグラフの記事はジェームズ・キャメロン監督(アバターでアカデミー賞を受賞した)がインディオと抱き合っている写真を掲載しています。

結局、法廷闘争で9社からなる企業コンソーシアムが勝訴し(神からの贈り物とコメント)、ブラジルのシルバ大統領は伸び行くブラジル経済へ再生可能エネルギーを提供するものとなろうと述べています。

2014年にサッカーのワールドカップを開催し、さらにその2年後にオリンピックを開催するブラジルにとり、ブラジルの電力需要の6%が供給できる(であろう)ベロモンテダムの建設は大きいでしょう。

このベロモンテダム承認は4月21日付けのUS InfrastructureでもControversial Belo Monte Dam green-litと報道されており、こちらは「今月始め、ブラジル最大の建設企業2社が収益が低すぎる」として入札プロセスから離脱したとあります。

同誌のコスト表によると工費は170億ドル(うち8億ドルが環境保護費)、発電量は11,000メガワットでこれは中国の山峡ダム、ブラジルとパラグアイの国境にあるイタイプダムに次ぎ第3位(パナマ運河建設に使用されたよりも大量のコンクリートが必要となるほどの規模)でありながら、乾季は1000メガワットしか発電できず、世界で一番非効率なダムだそうです。

地元インディオのリーダーは150人のインディオが建設現場に移住する予定であり、流血の事態が起きるとしたら、それは政府の責任だと述べているとあります。

by fukimison | 2010-04-26 12:20 | プロジェクト  

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