イラク、バグダッドに防御壁建設

これはインフラというのか、政治的な問題に属するのではと悩みますが、なかなか日本では報道されない種類のことなので選んでみました。

5月7日付けAl JazeeraはIraq mulls Baghdad 'security fence'として、「イラク国防省は反政府活動家が首都バグダッドに入り込むことを防ぐため、バグダッドの周囲に防御壁(security fence)を建設する計画だ」と地元テレビが報道した」と伝えています。

記事によれば防壁はコンクリート製で上方には監視カメラや他の監視装置が設置される計画だ報じられているとあります。さらにイラクのテレビ局Al Iraqiyyaはチェックポイントが8箇所設置され、これにより首都への出入りが管理されると報じたとあります。防壁の建設は2011年中頃に完成の予定であり、保安担当者は防壁が完成した後はバグダッド内のチェックポイントは撤去されるだろうと述べたとあります。

元保安アドバイザーは防壁は保安上の問題というよりデモグラフィック(人口学的)問題により必要とされるものであり、スンニ派アラブ人がバグダッドへ入場するのを防ぐものだと述べています。しかしフセイン元大統領がイラク・スンニ派であったことを考えると、デモグラフィック的問題というより、やはりスンニ派とシーア派の対立=反米・親米の代理戦争のように感じてしまいます。

5月4日付けFinnancial紙もIraqi authorities start construction of security wall around Baghdadとして報じています。こちらは「2006-07年保安向上を目指し、バグダッドは数々のチェックポイントやコンクリートの壁でいくつかの区域に分けられ、そのため交通渋滞を引き起こしている。肝心の保安は向上したかといえば、大使館が多くある区域を含め最も警備が厳重な区域でのテロ活動防止には失敗している」と記されています。

Al Jazeeraは「この数年間で防壁はイランの景色において良く見かける物となった」としていますが、その最大のものがイスラエルがパレスチナ西岸に建設した防壁でしょう。
防壁建設は万里の長城に代表されるように、侵入を防ぐため太古から建設されてきました。
あの頃は異民族の侵入でしたが、現代は異民族というより宗教と民族(種族)の入り組んだものになっているのが悩ましいです。しかし防壁が解決策じゃないのはわかっているはずですし、3度のご飯が食べられて生まれ育った土地で平和に暮らせれば誰も戦いなど起さないと思うのですけどね。
[PR]

by fukimison | 2010-05-11 10:26 | 動向  

<< スウェーデン、世界最大の病院PPP メキシコ湾の石油流出事故続報 >>