米バルティモア、smart-meter導入を拒否

今までの化石燃料依存経済から再生可能エネルギー源へという動き、それに呼応して太陽光だ、風力だ、潮力だという声、それに加え、いやいやエネルギーを生産するより上手に利用することを考えるべきだということでsmart-grid、smart-meterが脚光を浴びています。

このsmart-meter、あらためてネット検索してみると通信機能やほかの機器の管理機能を持つ高機能型の電力メーターを含んだシステムを指すと日経エレクトロニクスの用語解説にありました。簡単に言えば電気メーターを利用して利用状況を電力会社が把握するということで、日本でも東電や関電が実証実験に乗り出しています。

今後の成長分野(お金が動く)と見られており、電力会社だけでなく水道・ガス会社などもこの分野へ意欲を見せています。

一斉にsmart meterに向けて動くかと思ったら6月23日付けのUS InfraにBaltimore smart meter proposal rejectedという記事がでました。その概要はBaltimore Gas & Electric社(BG&E)が120万のスマートメーターを同市に導入しようとする計画がメリーランドの公益事業委員会(MPSC)によって却下された。同委員会はその理由を「提案はBE&E自体の送電網または同社の配電バックボーンの強化に繋がらず、従って顧客に対する追加料金を正当化するものとはいえない」としています。どうも費用は別にして、このスマートメーターがどういうものなのか、何をもたらすのか、利用者に対する説明が無いのが一番の問題という立場をとっているようです。

これに関係する記事として2010年4月の日経エレクトロニクスにスマートメーターの落とし穴というのがありました。つまり旧式のメーターでは正確な使用料の請求がこなかったのが、最新鋭の機器となった途端、電気代が跳ね上がったので訴訟が起きているというもの。公共事業委員会は変な訴訟ごとに巻き込まれたくないという気持ちがあるのでは?

それはともかくm6月23日付けReutersはSmart grid skepticism derails Baltimore planとした記事で再生可能エネルギー源による配電と増加する電力需要を適合するため、スマートグリッドはオバマ政権と電力業界とり必要不可欠のものであり、BG&Eのイニシアティブは既に米再生・再投資法による20億ドルの連邦補助金についてエネルギー省が承認していると伝えています。

公共事業委員会も完全にダメだとしているわけではなく、「業界のこれにかける意気込みを理解するものだが、このビジネスケースは受け入れ難い」とあるあたり含みを持たせています。

「スマートメーターを展開するにあたり、委員会と電力会社の間でどのように費用とリスクを分け合い利益を得るのか、タリフをどのように構成するのか同意が取れていなかった」とあるあたりが鍵のようです。

これもまた永い道が予想されます。
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by fukimison | 2010-06-29 11:58 | 動向  

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