カザフスタン、Khan Shatyrセンター落成

参議院選挙、ワールドカップが終わり、やっと平穏な日々が戻ってきました。

最近はどぎついニュースが多く、なかなかこのブログの対象であるインフラや景観についての記事紹介が出来なかったのですが、本日は珍しいカザフスタンのニュースです。

中央アジアのカザフスタン、日本人で最も長期に渡り宇宙ステーションに滞在した野口さんが帰還したのがカザフスタンにあるバイコヌール宇宙基地で、なんとなくロシアの一部のような気がしますが、あれはロシアが租借している基地であり、正式名称はカザフスタン共和国。外務省のカザフスタン情報によれば、国土は日本の7倍、1997年にアルマティより遷都し、現在首都はアスタナ、そしてこのアスタナですが、「JICAが建設計画作成支援を実施し、基本設計は故黒川紀章氏が担当した」とあります。

そのアスタナにFoster + Partersの設計によるKhan Shatyr entertainment centreが完成したという記事をお伝えします。なおフォスターしですが、現在英国に税金を納めていないことで批判を受け、貴族院議員は辞したものの、貴族の称号も返還せよとの声が響いているそうです。(7月9日付けBuilding Design:Anger as Foster keeps title despite quitting Lords

まずFoster + PartnersのサイトにあるKhan Shatyr Entertainment Centreプロジェクト紹介を見てみると、建物の様子がわかりますし、建物の透け感がなかなか面白いです。

説明によれば、アストニアに完成した新しい市民文化センターであり、テント状、ケーブルネットの構造物は高さが150mもあり、ETFE(フッ素樹脂)で覆われたドームは100,000平方メートル超の面積を有し、店舗、カフェ、レストラン、映画館、いろいろなイベントや展示会が行える多目的スペースといった娯楽・レジャー施設で構成されているとあります。

冬は-35度、夏は+35度という気温差の激しい土地柄のため、内部を保護し、太陽光が通過するように3層になったETFEが利用されたとあります。冬季の問題は内部での氷結を防ぐことで、これは温度管理とETFE樹脂に吹き付ける温風により行われ、夏季は最も外側のフォイル層が遮光となっているとあります。

7月7日付けBuilding Design誌もKhan Shatyr entertainment centre in Kazakhstanというタイトルでこの建物のことを紹介しています。

この記事によれば、世界で最も高い引張構造物であると同時に中央アジアで最も高い建物だそうです。

これがArchitects' Journalの記事Khan Shatyr Entertainment Centre, Kazakhstan by Foster + Partnersになると技術的な記述や図面がでてきます。

70トンある3本の支柱と200本のケーブルが構造物とそれを覆う19000m2もあるETFE製テントを支えているとあります。

こういうウォーターパークがあったり、映画館があったりする人口的な環境が極寒の地に誕生する。人気を呼び、カザフスタンの人々は楽しむだろうけど、文明とはそういうものなのだろうかと、BPの石油流出を思い浮かべながら考える今日この頃です。
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by fukimison | 2010-07-12 12:02 | プロジェクト  

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