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建設産業予測

9月半ばになり、やっと涼しくなると共にあちらこちらから報告書が出始めました。

本日は「2020年に至るまでの世界の建設産業予測」とも言うのでしょうかGlobal Construction Perspectives and Oxford Economics が発表した「Global Construction 2020」についてお伝えします。

この報告書によれば、「現在の世界の建設市場は7.5兆円相当であり、2020年までに70%の伸びとなる12.7兆円に至ると見積もられる。アジア・パシフィックの新興建設市場は2009年から2020年に125%の伸びをみるだろう」

さらに「2018年までに中国は世界最大の建設市場である米国を追い抜き、2020年までに2.4兆円の市場となるだろう」またインドも「2020年までに日本を追い抜き、世界第3位の建設市場になるだろう」とあります。

この報告書を報じる9月14日付けKHLの記事Global construction output to grow +70% over next decadeは、「今後10年で、中国、インド、アジアパシフィック、ラテンアメリカ、中東、アフリカおよび東欧の一部は110%伸び、7兆ドルに達するだろう。これに対し、日本、北米、および西欧といった先進国は現在の4.2兆ドルから5.7兆ドル(35%の伸び)に留まるだろう」と伝えています。

さらに中国の伸びについて「2020年までに中国市場は2.5兆ドルに達し、世界の全生産高の19.2%を占めるまでに至るだろう」とし、また南米についても「今後10年のラテンアメリカの伸びは70%と予想される。
2014年のサッカーワールドカップ、2016年のオリンピックに関連する工事のお陰で、ブラジル市場は魅力的な市場となり、中東やアフリカの伸びも83%と予測される」と報じています。

先進国に関しては「米国は住宅市場の回復により2011年から2013年に伸びが予測されるが、欧州、特にフランス、イタリア、スペインは弱含みだろう。」

気になる日本ですが「人口減や巨額の政府債務残高によりインフラ投資が抑制されることから、全主要市場で最も伸びが低いと予測される。既に日本は世界第2位の建設市場の地位を中国に追い抜かされ、さらに今後10年でインドの影に追いやられることになるだろう」としています。

人口減と巨額債務、どうにかできると良いのですが。。。

by fukimison | 2010-09-16 15:37  

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