CABEとEnglish Heritage, 英国の事業仕分け

本日は都市計画や景観にかかわりのあるオハナシです。

まずは背景説明から。

CABE, 正式名称はCommission for Architecture and The Built Environment、日本では英国建築都市環境委員会と訳されており、「英国の文化・スポーツ・メディア省と副首相府が1999年に共同で設置した政府系の機関。より良い建築・都市空間デザインを先導することを目的とする」と定義されています。しかしそのデザインレビューについては若干の疑問が投げ掛けられており、チャールズ皇太子の係ったチェルシー再開発などでもCABEは良いとしていても、周辺住民などなどから大ブーイングといったケースもまま観られます。

一方English Heritageは登録建物を管轄する機関で、CABEと同様に文化・メディア・スポーツ省の外郭団体です。

両機関を取り巻く環境として、このブログでも5月にキャメロン連立政権が発足し、予算のカットの嵐が吹き荒れ、CABEやEnglish Heritageも大幅な削減にあっているとした記事をお伝えしています。

そして赤字縮小を目的とした事業仕分けの中で、この両機関の合併という話しが持ち上がったというPlanning Resourceの記事CABE to merge with EH: reportsが流れたのが7月でした。この記事で文化大臣は「経費削減計画の一環として、数多くある同様のヘリテージ機関と共に両機関も一括することを検討中だ」と述べたとあります。

そしてこの合併話の結果がQuango cull: full detailsとして10月14日付けのPlanning Resourceに掲載されました。

記事は「本日(10月14日)政府は、特殊法人見直しの結果、CABEとEnglish Heritageの合併は行われないだろうと述べた」で始まるものの、「政府は改革の選択肢を検討中と述べたことから、景観の番人であるCABEの今後は依然として不透明だ」と続きます。

このニュースは10月14日付けBuildingDesign誌もCabe's future still uncertain as quango cull kicks offとして報じています。

英国版事業仕分けというか特殊法人の再編ですがなかなか凄くて、192団体が廃止、その他何百団体が改革され、政府の省庁を含め118団体が57に合併される計画だという話しです。

10月14日付けテレグラフ紙に発表されたリストがありますが、すごい長さです。もともと特殊法人は900ほどあり、そのうちの数百の行方がこれでわかります。

記事は「××は廃止され、その機能は○○へ移管される」とありますが、機能と同時に人員が移ってきては意味がないでしょうから、そのあたり、今後注目です。
[PR]

by fukimison | 2010-10-15 14:52 | 動向  

<< 米、Walmartが太陽光発電... ABD、タイの太陽光発電プロジ... >>