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英、環境政策を方針転換か?

昨日に続き環境系の記事です。名古屋で開催されているCOP10を意識したわけではないのですが、野望的なCO2削減目標値を掲げた英国の動向ということで選んでみました。

10月18日付けBBCの記事Nuclear power: Eight sites identified for future plantsによれば、英政府はイングランドとウェールズで原子力発電所の候補地8ヶ所を発表したものの、3カ所を環境的理由から外す決定を行った。さらにセバーン川河口の潮力発電計画を除外すると発表しました。

連立政権発足後に発表された年次エネルギー政策と比べると、「環境的」に後退したようなカンジがします。。。。。

この記事の中頃にある一説
「批判的な人々は既存の原子力プラントの大部分が寿命となる次ぎの10年の半ばまでに、英国はエネルギー危機の危険に陥ると言う。フーン気候変動大臣は英国は全セクターが参加する多角的なエネルギーミックス、とりわけ風力発電といった再生可能エネルギーにより重点を置く必要があるとし、どちらも実現しない再生可能エネルギーと原子力の支持者との間に繰り広げられる対立にうんざりしていると述べた」
というあたり、うーんそうかもしれないと思ってしまいます。

セバーン川河口に建設が計画されている(た)潮力発電についてはこのブログでも2009年に少し触れていますが、「費用がかかりすぎる」という理由で除外されたのは、ちょっと残念です。

そう思う人は多いらしくやはり10月18日付けBBCにSevern Barrage: Is this the end for UK tidal power?「英潮力発電の終わりか?」とした記事があります。

「特にこのような経済状態の時に、公的費用を出動させるには費用がかかりすぎ、また財政的に危険だ」と大臣は述べたとありますが、150億から300億ポンドといわれる建設費を考えると当然かもしれない。
環境的に反対がないか、皆賛成しているかといえば、10マイルにおよぶ堰を建設し発電するわけですから、野生動植物に影響があり、実施に向けた公聴会での紛糾や裁判は避けられないでしょう。長期化すればその分費用は積み増しになりますしね。

だとしたら、記事にあるように今回の決定、完全消滅ではないけど、規模を縮小して将来実施の可能性を残す程度はまずまずの選択かもしれません。

by fukimison | 2010-10-19 11:27  

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