都市の行方

昨日は風力発電の行方と題してベスタスに代表される風力発電機器メーカーの業績などをお伝えしました。今年の夏の暑さや農作物の不作、冬の訪れの速さは「温暖化がすすむと気温の変化が激しくなる」という定説を裏付けるもので、化石燃料に頼っていられない、代替、再生可能エネルギーへの転換は必要と感じます。しかし経済で考えると化石燃料の方が(現在は)安い。そのため再生可能源発電には助成金・エコポイント・フィード・イン・タリフで支援をせざると得ない。でも景気収縮が続くとそれも細ってくる、はてさてどうしましょう、多方面にわたるガマン大会が必要なのはわかっているけど、ワタシ1人でガマン大会はしたくない、というのが現状でしょう。

そんなことをつらつら考えながら10月18日に森財団が発表した都市総合ランキングや、これを伝える記事を読んでいました。

なんでも「世界の主要35都市を選定し、都市の力を表す、「経済」、「研究・開発」、「交流・文化」、「居住」、「環境」、「交通・アクセ ス」の6分野と、現代の都市活動を牽引する「経営者」、「研究者」、「アーティスト」、「観光客」のグローバルアクター、都市の「生活者」の 5つのアクターの視点にもとづき、その総合力を評価したもの」であり、「10年の分野別ランキングは、1位がニューヨーク、2位がロンドン、3位がパリ、東京は4位。08年の同ランキングの発表開始以来、3年連続で同様の結果となった。」ということですが、都市力は概ね国力ということになっていますが、それは欧米系の見方でしょう、とつい突っ込みたくなります。

なにが言いたいかということ、ARCHITECTが掲載しているオバマ大統領の500億ドルインフラ投資政策に関するスライドショウの数字はインフラ投資を正当化するために選んでいるにしてもおどろくべきものだなぁということです。

まず愕然としたのが2010年8月の全米建設業者失業率17%、米インフラはD級という評価、
これはそんなものかなという感想の1998年から2008年の平均貨物遅延20.3%、
しかし自動車通勤者が交通渋滞に巻き込まれて失った年間平均時間56時間というのを見ると、森ビル系が目指すNY型摩天楼社会よりも江戸だなぁと感じるのでした。

森社長は職住近接して移動時間を短く、そのために高層化なのですが、私としては現在と比べ20年後の2030年で14%、2050年で34.2%も人口は減るのだから、それを見据えた都市計画に転向して行かないと維持管理は誰がするの?管理費はどこからくるの?という素朴な疑問が根底にあるのですけどね。

オバマ大統領のインフラ投資政策をもう少し調べる途中でであったのがこの10月26日付けUS InfraのVerizon Launches Global Infrastructure-as-a-Serviceという記事です。

以前、IBMのSmarter Planet構想についてはIBMとサウジの水ビジネスをお伝えした時、少しだけ触れましたが、IBMがインテリジェンスを都市機能に組み込む(このインテリジェンスはIT技術です、念のため)のに比してベライゾンのは通信事業者であることから目指すものが違います。

記事によると「ベライゾン社のInfrastructure-as-a-Service(IaaS)は、ビジネスニーズの変化に対応し、元請事業者が品質や時間といった資源を素早く変更できるように設計された高度な弾性を持つオンデマンドインフラ実施プラットフォーム」であり、「ダイナミックなサービスは元請事業者に24時間体制で演算中のインフラの設定・再設定を可能にし、コンテンツが保護され信頼が置ける状態が保証されると同時に、これらアプリケーションのパフォーマンスが利用可能性がモニターされる」のだそうです。

個々の建築、その集合体としての都市、都市生活を可能にするインフラ、これらを統合して考えようとすると美学と数学の一致よりも数学の突出が起きるのだろうか?こうなった時、管理者にとり扱いやすい・安全が優先され、心と眼で感じる都市はどこかへ逝ってしまうのだろうか。
理屈は何となくわかるのだけど、課題だナァ。
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by fukimison | 2010-10-28 11:54 | つれづれ  

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