開発か保存か?米ミルウォーキーの場合

米ミルウォーキーといっても今ひとつイメージが湧かないと思います。
ミシガン湖の西岸に位置し、ウィスコンシン州最大の都市です。詳しくはwikiをご覧いただくとして、18世紀の米国における最大の都市と言われています。

そのミルウォーキーでホテル建設をめぐり保存か開発かという議論が沸き起こっているというのが本日の記事です。
まずアウトラインを11月6日付けFOX Newsのサイトからおつたえします。
Potential $50 million hotel project sparks debate over demolition in historic areaと題された記事は「開発業者のJackson Street Managementはミルウォーキー通りとウィスコンシン通りの交差点に5000万ドルを投じて万理夫ホテル建設を計画しているが、市議会議員の Robert Bauman氏はこの計画に反対している。」で始まります。

問題は建設プロジェクトが歴史地区にある建物の一部を取り壊すことを前提にしていることにあるようです。そしてお定まりのこのプロジェクトは200の永久的な雇用と450の工事関係の雇用を生み出すという経済問題も。そして11月15日に歴史保存委員会と事業者の会合が行われる予定だが、ここで委員会が計画を却下した場合、12月末か来年早々に市議会に申請が提出されるだろうというものです。

もう少し詳しい記事を探したところ、11月3日のBiz TimesにMarriott hotel proposal faces historic preservation battleという記事がありました。

こちらによると200室、10階建てのホテルとあり、東京に住む日本人は10階かぁ、たいしたことないじゃないかとつい言いたくなります。どうも問題は建設用地を作り出すのに、ほとんど空き家状態であるものの歴史的建造物の指定を受けたビル5棟の撤去が必要だというもののようです。ミルウォーキーを本拠とするホテル開発事業者が計画するプロジェクトであり、やはりミルウォーキーを本拠とするRCI First Pathway Partnersと協働し政府のEB-5プログラムを介して外国投資家により資金を受け実施される計画だとあります。

このEB-5プログラムは、米国で雇用を生む投資を行った外国人に対し、グリーンカードそして将来的には市民権を用意するものだとあります。(高いグリーンカードに市民権の気がしますが、、、、)

このプロジェクトは同市の歴史保存委員会のレビューを受ける予定ですが、市議会は委員会の勧告を受け入れないことも可能です。もし歴史保存委員会が建物の撤去を拒否した場合、市議会の3分の2以上の票が集まれば、これを覆すことができるとあります。

計画に反対している市議会議員は「市街地再生には歴史的なビルが鍵となるし、ウィスコンシン通りとミルウォーキー通りの南西部の歴史的建物を撤去することは同市の中心地マスタープランと矛盾するものだ」と述べているそうです。

一般に欧米では都市マスタープランと矛盾する建築物は建設できないのですが?このケースはいかに?
今後の成り行きが注目されます。
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by fukimison | 2010-11-08 12:22 | 景観  

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