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バングラデシュ、パドマ多目的橋

今年は環境系の問題を中心にしようかと思いオーストラリアの洪水記事を続けてみたものの、交通網、上下水道の復旧、保険料率の上昇などいろいろと課題がありすぎて素人では手に負えないナァと。
世界の異常気象は、気温の上昇、上昇気流の激化、寒波、熱波の激化、豪雨に豪雪、気候変動の道筋を辿っているともいえるのでは。

しかし本日は始めてのバングラデシュ、しかも橋梁プロジェクトです。

元記事は1月10日付けDaily SunのConstruction of Padma Multi-purpose Bridge WB to approve $1.2b loan in Februaryで、記事は「パドマ多目的橋(Padma Multi-purpose Bridge:PMB)建設に向けた12億ドル工費借款が2月の世銀会議で承認される見込みとなった。世銀の情報筋は世銀本部に向けプロポーザルが提出されるだろうと語った」で始まります。

このパドマ多目的橋ですが、JICAのサイトにプロジェクト基本情報が出ていますが、しかし読み難い。

Daily Sunの記事が主に借款の構成、Retroactive Financing(遡及融資)について記しているのに比して、1月17日のKHLの記事World Bank to provide US$ 1.2 billion for Bangladesh's Padma bridgeは橋梁についても記されています。

この遡及融資についてはADBの調達に関するガイドラインをご覧ください。

KHLで記事は「現在バングラデシュで建設がすすんでいる同国最大のプロジェクト、パドマ多目的橋プロジェクトの譲許的与信(12億ドル)に関する世銀とバンクラデシュ政府の交渉が妥結した」で始まり「全長6kmの橋梁工事は既に開始され、遡及融資を介し、現在進行中の6000万ドルの予備工事は世銀融資により同国政府に払い戻される」と続きます。

「工事に含まれるモノは全長6kmの2層になったスチールトラス橋で、上段は自動車用4車線のハイウェイ、下段は将来、単線鉄道が敷設される計画だ。浚渫および川の護岸工事が行われる一方、12kmの取り付け道路に加え料金所やサービスエリアが建設される計画だ」とあり大型プロジェクトであることが解ります。

さらに「バングラデシュ政府の交渉チームを率いる経済関連部門のカーン氏によれば、この橋梁は南西部に住む3000万超の人々にとり大きな影響を与えると期待され、全体としてバングラデシュの経済発展を加速するものとなろう。各地域間の実質的な接続向上にもかかわらず、南西地域はパドマ川を渡る橋梁がなく、交通はフェリーのみであることから孤立した状態のままだ。パドマ橋は南西部を他の地域を結ぶものであり、地域格差を減らす一助をなろう」とあり、期待の大きさを感じさせます。

世銀の一員であるInternational Development Association(国際開発協会)からの融資とあわせ、パドマ多目的橋プロジェクトの融資は10年の猶予期間を含む40年満期、service charge 0.75%という内容。

Padma Bridgeで検索すると画像がでてくるのですが、トラス橋というのに斜張橋の図が出てきたりして、どれが最終的な計画図が良くわからない。

同橋の完成は2015年が予定されています。

by fukimison | 2011-01-18 10:30 | プロジェクト  

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