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英、不確実性に脅かされる環境投資

福島原発事故以来、風力・太陽光など環境に配慮した発電と原発との比較が行われていることから、本日はConfederation of British Industry'sという英国の産業界ロビーグループが発表した報告書LOW-CARBON INVESTMENT THREATENED BY UNCERTAINTYのご紹介にしました。

この報告書のニュースリリース文は「英国は低炭素インフラ建設に必要なレベルの投資を取り込むのに失敗していると当団体(CBI)は警告を発した。今後10年間に3分の1のエネルギー供給が閉鎖され、また英国の野心的な排出量削減目標に合致するには、英国の電力分野だけで今後20年間に民間セクターから11500億ポンドの投資が必要になる。しかしRisky Business: Investing in the UK’s low-carbon infrastructure,と題されたCBIの調査報告書は、必要とする規模やペースでの低炭素インフラ投資を取り込めると指導的立場にあるビジネスリーダー達は納得してはいない」で始まります。

CBIの政策担当部長は「業界は新しい低炭素インフラ建設をうまく進めて生きたいと思っているが、相変わらず多くの政治的不確定要素がある。政府が明確な道筋を定め、それを遂行することを望む。特に、プランニングシステムが時宜を得た決定を行い、Carbon Reduction Commitment(炭素削減義務・英国内のビジネス・公共セクターの企業・団体を対象とした、義務的排出量取引制度)であったような突然の変更が行われないことが重要だ。The Green Investment Bankは年金基金と資本集約的技術の間に確実な橋を用意するため、早急に債券を発行する必要がある」と述べた。

CBIは下記を提唱している。
1、長期にわたる低炭素政策の開発と実施
2、電力市場の改革を通じた確実な投資に向けたシグナルの発信
3、成長を促進する計画制度の実施
4、投資家にとり利用可能な省エネ向けGreen Deal の作成
5、早急にGreen Investment Bank に政府保証債発行を認めること

またこの報告書を報じている4月26日付けEnvidoによれば、この報告書はエネルギー、金融、製造および不動産セクターにおいて指導的立場にある24人へのインタビューを元にしているそうです。

簡単に言えば、方針を決めたらそれを遂行するのが重要、基本路線がぶれないことを求めるということでしょうか?でも、5-7年に1度の見直し条項は入れておいても良いんじゃないでしょうか?

本文はこちら
Risky Business: Investing in the UK's low-carbon infrastructure

by fukimison | 2011-04-28 13:01  

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