メコン川ダム、計画延期へ

久しぶりに一般的なインフラの話題です。

まず5月10日付けBangkok PostはLaos says it will postpone dam projectとしてラオス政府がメコン川本流に建設を計画しているダムプロジェクトが延期されることを伝えています。

2010年6月にAsian News Networkにある記事によれば、このXayaburi 水力発電プロジェクトとは「メコン川本流の下流部分に建設される初のダムであり、この建設により移住を余儀なくされる村落は40あまり、またメコン鯰が産卵する川床がダム建設によりなくなることから野生動植物にも大きな影響を与える。予定発電量は1260mW、建設費30億ドル」だそうです。

当然のことながら、水没地域にある村落の住民、環境保護活動家から反対の声が上がっています。

そしてこのたび「ベトナムが10年間の据え置き措置の道を探っていたが、インドネシアで開催されたアセアン地域サミット折、ベトナム・ラオス両国首相は個別に会合をもち、ラオスはベトナムに、メコン川に建設が予定されていたダム建設工事を停止する計画だと告げた」のだそうです。

記事によれば、不適切な環境アセスメント、漁業・農業に与える影響を心配する住民の声が強く、ラオスとの関係が深いベトナムとしてはなかなか難しい判断だったようです。既にラオス北部で建設現場への取り付け道路の建設が始まっていたそうですが、とりあえず10年のモラトリアムということで落ち着きました。

メコン本流の下流部分におけるダムプロジェクトはこのXayaburi を含め11もあり、その最初の計画が停止に追い込まれたのは大きいです。しかしメコン下流では漁業・農業といった食糧生産、川を利用した輸送、これにまつわる経済活動に従事している人の数、およそ6000万人超がいるといわれています。これらの人々に少なからず影響を与えるダム建設ですので、慎重にことを進めるのは当然だと思われます。

しかし世界でも最貧国のカテゴリーに入るラオスが電力不足のままでいるワケにもいかず、大量発電のできるダムの持つ意味は大きいです。原発みたいなことにならないから、まだ水力の方が良い?しかし水力も堆砂や護岸による海への影響を考えると最終的な答えとも言い難いですし、熱過ぎると太陽光発電はモチが良くないといいながらも、屋根へのパネル設置によるマイクロ・ジェネレーションでしょうかねぇ。
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by fukimison | 2011-05-11 11:12 | プロジェクト  

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