ロンドン、Walkie Talkieビルの行方

以前もご紹介したロンドンで建設中のWalkie Talkieビル。Rafael Viñoly 設計のビルでその形状の「奇抜さ」からEnglish Heritageなどからクレームがつき、しかも当初計画はリーマンショック前だったので自然と停止状態になったのが、その後の経済回復で計画も生き返ったという曰くつきのもの。

そのビルの建設について5月9日付けe-architectがWalkie Talkie Building Londonとしてガーディアン紙の記事を出しています。

そこで元記事を探したところ5月6日付け'Walkie Talkie' backers want tower protected from light blocking claimsと判明

この記事によると「事業主のLand Securities and Canary Wharf グループはViñoly 設計でWalkei Talkeiとあだ名される37階建てのビルを2014年完成を目指し建設中であるが、近隣住民から開発を危うくする日照権の申し立てを受けており、これについてロンドン市に支援を要請した」というものです。

欧州は陽が入ると家具が焼けるとか言って日本ほど日照に執着しないように感じるのですが、この記事の中で英国の日照権の強さが印象的です。

「最近のHeaneyケース(近隣ビルが日照を阻害するとして起した裁判で、裁判所が完成したオフィスビルの最上階の2層を撤去するよう求めた)以降、 日照権は議論を引き起こす課題となっている。」

上記ケースの上訴審についてはHeaney settled - developers in a dark placeが紹介しています。

このHeaneyケースの影響は大きく、このWalkie-Talkieビル事業者の広報担当者は「2009年にこのビルの計画許可を得た時、日照権を解決するため多くのことを行ったがHeaneyケースは全事業者を混乱に落としいれた」と述べています。

Heaneyケースを前例とするとWalkie Talkieに不服申し立てが行えるビルは7つ、これ以上の遅れを恐れる事業者側はロンドン市の開発専門家に助けを求めた。そしてその助言とは「Town and Country Planning法237条のもと、日照権申し立てからの免責」を求めよというものだったとあります。

Planning Officerに助言を求め、そのレポートによれば「・・・」だったという記事がでることの方に日本人は驚きます。

この「237条」というのは「周辺地域に経済的便益をもたらす開発を守ることを目的としている」 のだそうです。

記事によれば「事業者はこの用地に関し「interest」、例えばフリーホールドなどを所有する必要がある」とあります。フリーホールド・所有権かぁ。

英国では400年のlease hold(借地権)のついた物件もあると聞きます。これを整理するのはまた膨大な時間とお金がかかるだろうし、進むも退くも大変だナァ
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by fukimison | 2011-05-16 11:24 | 景観  

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