ロシア、世界初の洋上原発プロジェクト頓挫

世の中は夏休み、記事も夏休みモードです。

そんな中、目を引いたのがこの記事

8月15日付けMoscow TimesのFloating Nuke Plant Seized in Bankruptcy

記事は「昨年秋の国際興業銀行の倒産は、裁判所による世界初の洋上原子力発電所押収をもたらした。しかしユニークな発電所の工事は続いている」とあります。

原子力潜水艦のように機関として原子力を利用するのではなく、洋上に浮いている発電所です。

ユニークなことは確か、CG画像でそのユニークさが解ります。

4月18日付けロイターのCan nuclear power plants float?を見ても「日本の原発事故や高まる安全懸念や嵩む費用にもかかわらず、ロシア政府は世界初の沖合い原子力プラントを押し進めている」

記事中の要点を拾うと「2つの原子炉で構成されており、これにより35000世帯を賄う70mWの発電が行える。プラントはドックまたは沿岸に停泊しそこからケーブルで送電を行う」「ロシアの国営原子力エネルギー企業のPosatomは、輸出目的で12の洋上発電所を建設する予定だ。」「最初の原子炉の建設費用は5億500万ドルで、当初見積もりより4倍超も高額になっているが、それでも従来の大型原子炉に比べてればごく小額だ」

でも洋上、カトリーナ級の台風が来たら、それこそ津波は大丈夫か?です。

しかしその前に倒産の二文字

8月15日付のworld nuclear newsもCourt seizes floating nuclear plant としてこれを報道しています。

問題はこの洋上原発が建設されているBaltiysky Zavod造船所にあります。

Baltiysky Zavod造船所の最大の株主は88.3%を所有するUnited Industrial Corporationで、同社はSergei Pugachev氏が所有。この株式はロシアの中央銀行にInternational Industrial Bank(Pugachev氏の所有する銀行で2010年11月に倒産しています)の未収融資として担保されています。従って造船所は倒産の危機に瀕していると言えましょう。

「Rosenergoatom社の要求により裁判所はBaltiysky Zavod 操船所で建設途中の船を押収した。Rosenergoatom社は倒産処理の最中、他の債権者により造船所の資産が押収されることで、3億4000万ドルの投資を失うことを恐れた」とあります。

世界初の洋上原子力発電所にしては、今ひとつな理由ですが、今後の展開を注目と言うことです。
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by fukimison | 2011-08-16 23:16 | プロジェクト  

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