伊ミラノで建設中のVertical Green

カテゴリーは景観なのか環境なのか迷うところです。

元記事は19月16日付けのInhabitatのBosco Verticale in Milan Will Be the World’s First Vertical Forest

記事にあるイメージをご覧いただけばお分かりのように、現在ミラノで建設中の27階建ての住居用タワービルディングであるものの、テラスに樹木が植え込まれ、Vertical Green、つまり垂直の緑というか「森タワー」というべき建物です。高層ビルの周囲に申し訳程度の樹木を植えた空地しかない日本の状況に比べると、なかなかのアンチテーゼのように感じますが、ではこれが都市にとって望ましい緑か?都市景観として美しいか、建物としてどうか?といわれると微妙としか答えられません。

記事によれば設計は学者であり元建築雑誌の編集者であったStefano Boeri

センセーションな計画だけあって10月7日付けのFT紙にもThe age of flower towersとして紹介されています。

「各アパートのバルコニーには樹木が植えられ、夏は太陽や都市の埃を遮り、冬は落葉し日光を取り込む」「もしこのアパートが戸建で建設された場合、必要な土地面積は5万平方M、1万平方Mの森林を要す」「建設費は5%増なだけ」とあります。総戸数がないのですが、27階建てのアパートからの落葉はどのように処理されるのでしょうか?土を持ち上げ植樹して、それを育てるために水を持ち上げる。人間の生活もエレベータが必須ですし、グリーンのもつ力と人が消費するエネルギーとをバーターすると、どういう答えがでるのでしょう?

ここまでしなくても、もっと別の方法があるのではと、つい思います。

これと似たものでスペインのバレンシアでMVRDVがMGAARQTOSと協働で計画しているのがTerre Huertaです。

総工費1200万ユーロの公団住宅プロジェクトで96戸の一部は外に8m突き出したカンチレバーのバルコニーがあり、そこに植樹されるのだそうです。

もともとバレンシアは小さな耕作地に囲まれた緑溢れる街だったのが開発が進むに連れ緑が消え、そういったhuertasを取り戻すためにこのようなプランが練られたのだそうですけど、これも無いよりはマシといった風情に感じます。

文句ばかりつけても仕様がないし、対抗案を出さないことには議論にならないのは解っていますが。
全世界的規模では人口増、欧米の生活水準で世界中の人が暮らすには環境負荷が大きすぎる。、しかし日本を始め中国などは高齢化・人口減社会が迫っている。欧米も10万人規模の都市が縮小している。
人口密度・環境負荷・経済発展、それぞれの点で折り合える地点を探す、最大の言うは易く行うは難しです。
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by fukimison | 2011-10-18 11:48 | 景観  

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