米クリーブランド再生プロジェクト

いろいろと複雑怪奇な事件が起きておりますが、本日はあかるめなニュースということでNew York Timesに出た米クリーブランド再生プロジェクトを選んでみました。

11月29日付けのCleveland Turns Uptown Into New Downtownによれば、クリーブランドの人口は1950年の914,808をピークに減少に転じ、2010年には396,815と1900年の人口とほぼ同じにまで減ってしまったのだそうです。

労働集約産業の衰退により失職、貧困これらによる社会的崩壊とお定まりのコースをたどっていたのが、自治体と地方公共交通機関管理センター(Regional Transit Authority)が銀行、財団、開発事業者を纏め上げ、21世紀の新しい都市マーケットトレンドであるヘルスケア、高等教育、娯楽、グルメ、新築住宅、および充実した公共交通機関を中心とした中心街再生を目指したのだそうです。

このクリーブランドの地方公共交通機関管理センターの歴史を見ると、運賃収入で運営しており、そのためサービスの向上、施設の維持管理が難しかった。そこで地方税をベースにし、連邦基金を申請して1970年にRTAの組成を行ったとあります。

現在の運行内容を見ると年間運営費2億2500万ドル、乗降客4470万人、バスや鉄道のほか、乗り合いタクシー、トロリー、急行バス、85の橋にトンネル1つを所有とあります。

再生プロジェクトの目玉は来年(2012年)オープン予定のFarshid Moussavi設計になる現代アートセンター(2700万ドル)とジョン・D・ロックフェラーや他の大金持ちの超豪邸街に近いユークリッド大通り沿いのエンターテイメント地区。現代アートセンター沿いの道路からの道の南側、北側にはそれぞれ4階建て、複合利用の住宅棟が建設中とあります。

南側のビルは賃貸アパート70戸、レストランに小売店、北側のビルは賃貸アパート44戸、本屋や高級食材店からなる小売店が入る予定で建設費は4400万ドル、施主はクリーブランド開発グループのMRN

目を引くのはこの部分「アートディストリクトに住民やビジターを惹きつけるため、RTAは市内のレッドライン(19マイル)にある既存の駅舎2つを3000万ドルかけて移転する計画だ。」とあるあたり。

利便性がなければ、お金をかけた再開発も人が寄らない。歩いていける範囲にCase Western Reserve, the Cleveland Institute of Art, the Cleveland Institute of Music, University Hospitals, Cleveland Clinic, the Cleveland Orchestra, the Museum of Art そしてthe Museum of Natural Historyがあり、The focus is the streetという言葉が効いています。
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by fukimison | 2011-12-01 11:27 | 動向  

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