英、Battersea発電所再開発プロジェクト

本日は数年前から続く英、ロンドンのバターシー火力発電所跡地プロジェクトに関する記事を選んでみました。

まずバターシー石炭火力発電所についてwikiを見ると、ロンドン南部のバターシー地区、テムズ川の南岸に1930年代に建設されたBAttersea A発電所と50年代に建設されたB発電所があり、それぞれ2本の煙突を持つ似た形状の発電所。1983年に発電を止めるまで50年にわたりこの4本の煙突はロンドン市民に親しまれ、それによりgrade IIにランクされた文化財である。

閉鎖以降、再開発計画はあるものの次々と頓挫し、現在はアイルランドの不動産会社Real Estate Opportunities (REO)が所有、同社は2006年に4億ポンドで購入し、2010年11月に発電所を改修し、公共のものとして公開、残りの土地に3400戸の住宅を建設すると発表

同発電所はアールデコの装飾が施された欧州随一の規模を誇るレンガでの建設物であるものの、English Heritageによれば建物の状態は「大変悪く、Buildings at Risk」に登録されている

思い出したように記事がでるバターシーですが、2012年2月15日付けのガーディアン紙はBattersea Power Station - demolish, develop or preserve?として、「来月、またしても発電所は予想価格3億から4億ポンドで売りに出される、買い手としてはチェルシーFCが上がっている」と伝えています。

記事は、不動産コンサルタントは文化財指定を受けている発電所と煙突を撤去できれば、この部分で5億ポンド以上の価値があると述べたと伝えています。

テムズ河の風景を取り込んだ高級住宅地として開発するには、火力発電所と煙突が視界を遮るものとなり、経済の最大化が計れず、開発事業として成り立たない。(どこかで聞いたような話です)

この開発にかかわってきた建築家のFarrellは建物の大部分を残し、公園で取り巻くという妥協的提案をしています。それによれば広範囲な改修をしないですみ、費用も2500万から5000万ポンド程度なのだそうです。

来月改めて売却との話しから、2月17日のLondonistはNew Scheme Proposes Partial Demolition Of Battersea Power Stationという記事を掲載しています。

こちらもFarrellの提案紹介から始まり、「2級文化財の建物の壁を撤去し、建物の中央部分から公園へと続く列柱のあるオープンスペースとする。煙突、タービンホール、制御室といった建物の重要部分は保存される」としています。

しかし記事は「煙突は既に状態が悪く、これらを解体撤去することで5億ポンドが開発費用で節約できることから、数あるプロジェクト提案もこれらの保存は視野にないものが多い。所有企業が財政危機に陥ったことから最新の改修計画も頓挫し、チェルシーFCによるスタジアム建設案が浮上」としています。

何年もいろいろな案が出ては消えたバターシー再開発ですが、保存と開発の上手なバランス(金融的にも)に対する解は、おそらくその視点をどの時間軸におくか次第なのだろうなぁと思うのですが、どうでしょうか?


ところで、原発の是非を都民が決められるようにしようという都民投票条例を求める直接請求の署名簿が昨日各地選管に提出されました。市長選挙の関係で現在も署名活動が続く八王子・府中・三宅村を除いた市区町村の署名数は直接請求成立に必要な21万4300を超え、31万超でした。文句ばかりで何も進まない社会よりも、大変だけれども、自分で考え、決定し、その責任を引き受ける、が普通のこととなる社会に近づいて欲しいです。
[PR]

by fukimison | 2012-02-21 11:09 | プロジェクト  

<< メキシコ、埋立地の再利用 ドバイのRotating To... >>