ベトナムの原発計画

連休を口実にいろいろとお休みを頂いていおりましたが、私がサボっている間に世の中はずんずん先へ行っており、休んだ後は追いつくのに大変というお定まりのコースです。

特に目を引いたのが、ベトナムの原発計画本格化の記事です。
ここ数年、ベトナム初の原発となる施設建設に向けいろいろと調査を行ってきました。

国営通信社のVietnam News Agencyが5月5日に報道した記事によれば、原子力開発に関する法案が5月のベトナム国会で承認される見通しとなった。これを受けベトナム電力公社(Electricity of Vietnam:EVN)は、Ninh Thuan(寧順)省に建設予定のプラントの資金調達および手続きに関する報告書を2009年までに国会へ提出し、建設に向け本格稼動すると発表した。

同プラントは4基のタービンを備え、総出力は4,000MWであり、総費用は60億ドルと見られている。

計画通りに進めば、原発建設は2015年に始まり、第1期の稼動は2020年、完全稼動は2025年となろう。

急速な経済成長を遂げているベトナムは電力不足に悩んでおり、2007年の総電力需要は660億kWhであり、EVNはその4分の3を供給し、残りは独立系電力事業者および中国からの買電で賄った。

今年の乾季にEVNは中国からkWhあたり4.5セントで約35億kWhを購入する計画だ。

現在EVNと他の事業者は45の電力発電所(総発電力約14,600MW)を建設中だ。しかしEVNによれば、2025年までに原発の発電量は総出力の10%しか占めることにならず、2015年までに、計58,500MWの出力に達するほどの発電所を建設する必要があるという。

現在ベトナムで建設中の発電所は、水力および火力発電所ですが、これに原子力発電所がくわわることになります。当然、原子力発電所の設計・建設・運営が行える専門職の人員は不足しています。設計・建設は入札になり、それには中国、日本、フランスなどの企業が参加することでしょう。またJICAに依頼された電力会社が研修生の受け入れを行ったりしていますが、間に合うかどうか不安です。

世界原子力協会によれば、現在中国で稼動中の原発は11基、建設中のもの6基、さらに数基が着工真近となっているそうです。

当然、韓国、台湾、インドも所有しており、いろいろな問題はあるにしても地球温暖化ガス削減からみれば、有効な手段です。いろいろな問題の中に廃棄の問題があります。建物はどんなに維持管理をしても、寿命の尽きるときが来ます。特に原子力発電所はまだ真の意味での解体は難しく、コンクリート等で塗り固め封鎖するのがやっとの状態です。

だんだん風力・太陽光・波力といった再生可能エネルギーによる発電コストが下がり始めたこの時期に、原発を建設するのはちょっと残念です。総発電量と建設費用を考えると原発という選択になるのは理解できなくはないですが、これからは解体というか最終地点までの費用を考えて事業開始を決定した方が良いように感じます。
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by fukimison | 2008-05-07 11:27 | プロジェクト  

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