原発ー2

ベトナムの原子力発電所計画のエントリー後、いろいろと考えていたのですが、油田や天然ガスの埋蔵があるベトナムであっても、これに頼った火力発電所だけでは国内需要は賄いきれない。また現在の化石燃料の高騰や品不足状況を考えると、いろいろな代替施設が必要でしょう。第一、原発と火力発電所では総出力量が違います。

一方再生可能エネルギーですが、波力はまだまだ実験段階ですし、メインの風力は安定性に欠けるし、太陽光はどんなにしても陽が暮れたら発電は行えません。特に風力発電は風が止ったとき急に発電量が減ることで送電網に負荷がかかることから、本当にはバックアップ機能が必要であり、そのため送電網がコスト高になるという欠点があります。

どちらにしても風向・風力を含む緻密な天気予報と送電網の運営が必要になります。
こういうことを考えると、ベトナムの場合、太陽光はありえるでしょうが風力は少し難しいかなという気がします。

原発自体を考えた場合、維持管理やテロなどを含む保安態勢、最終的な廃炉、そして軍事転用が問題となります。
特に軍事転用を不安視し話題に上るのは北朝鮮、リビヤ、イランで、この3国のうち実際に建設中なのはイラン。パキスタンも2基が稼動しており、さらに1基の建設が計画されています。

しかし個人的にはインドネシアのジャワ郊外で計画されている総出力600MWの施設の方が気に成ります。その理由としてインドネシアは世界第1位の活火山国であること。
火山国の日本でよくてインドネシアはだめなのかといわれると困るのですが、活火山の程度が日本と数段階違います。つい最近も火山の泥流で村が飲み込まれた、道路が寸断されたといったニュースがありました。そして今度はインドネシアのオペック脱退のニュースです。
統制価格を嫌ったという側面もあるでしょうが、インドネシアは国内需要の高まりから輸出に回す石油がないというのが脱退の理由です。
世界第4位の人口、他民族が多くの島嶼に住んでいることによる摩擦、原発建設予定地はジャワ島北部の海岸、休火山の麓です。
IAEA(国際原子力機関)はインドネシア政府の計画を支援していますが、本当に大丈夫なのか、もしプラントが稼動し始めてから火山が噴火した場合、いったいどうなるのでしょう。
想像するだに恐ろしいです。

ニューオリンズを襲ったカトリーナや頻発する異常気象、海面上昇により地球温暖化が身近に受け止められるようになり、温室効果ガス削減が叫ばれるようになりました。その反動というか、温室効果ガスの発生がないということで北米では20数年ぶりに原子力発電所建設が認められ、また英政府も原発建設推進を決めています。

米国のスリーマイル、ロシアのチェルノブイリ、日本のJOC東海村、特にチェルノブイリ事故の死者数は作業員だけでなく、大気中に放出された放射性物質によるガンの死亡者を含めると、その数は数万人に上るといわれています。

慎重の上にも慎重にと思わずにいられません。
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by fukimison | 2008-05-08 17:01 | つれづれ  

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