四川省地震とダム決壊

中国・四川省の地震情報に関し、日本の報道は被害状況や各国の救援申し入れに対する中国の反応といった面を報道することが多いようです。
特に本日の報道は、各国に先駆け日本の救援隊が中国に向け出発したということを一番にあげているようです。

たしかに地震発生から3日近くが過ぎ、こういう大災害時のクリティカルリミットである72時間が過ぎようとしていることから、これらの報道は必要だろうと思います。

海外メディアが報道していて日本のメディアの報道が薄い部分に、四川省にあるダムの地震被害があります。

たぶん1番分りやすいのがCNNの報道でしょう。
この5月16日付けの記事によると、Zipingpu(紫坪鋪)ダムに亀裂が入り、日本風に言うと2000人の中国人民軍が亀裂に土嚢を詰め込むために送られたそうです。水利相は同ダムが決壊した場合、この下流の人口60万の都江堰市が浸水被害を受けるとして、緊急補修を求めていると語った。

2006年に完成し、中国でも近代的なダムの1つに数えられるダムであるが、建設に際し主要断層線に近いということで、地震学者から警告を受けていたとあります。不幸中の幸いというべきか、貯水量は半分程度であるためダムにかかる水圧は満水時に比べ低いこと、さらに下流都市の安全確保のため放水を行うなど、応急処置が上手く行けば、さらなる被害は防げるでしょう。

しかし同国の上位決定機関である国家発展改革委員会は、この地震で計391のダムが被害を受けたと発表しています。これらのダムの大部分が小型であると発表していますが、中国は全土に全世界のダムの半数がを占める計22000のダムを有する国です。長い間公表はされていませんが、1975年に豪雨でBanqiaoダムを含む62のダムがドミノ倒しのように次々に決壊し、300万haが水没、26000人の死者がでたということです。

もうひとつ気になるのは、この四川省で地震を起した断層線は青海省から四川省を通り雲南省にいたる1400kmにおよぶ断層であることから、青海省の西寧からチベットのラサに至る青蔵鉄道に被害は出ていないのかというのがあります。チベット鉄道といわれる同路線は平均海抜4500mのため、永久凍土や融解と凍結を繰り返す地点を通過することから、いろいろな意味で危惧されたプロジェクトでした。岩盤に基礎杭を打ち込み、高架路線としてあるだけに地震の影響はないのか不安です。
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by fukimison | 2008-05-16 15:29 | つれづれ  

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