石油価格高騰で湧くモスクワで住宅バブル

6月5日付けのIHTは、大手不動産コンサルタントのジョーンズ ラング ラサール社モスクワ支店長が「石油価格はモスクワのマンション、戸建住宅、そしてロシアの美術品の価格と極めて密接な相互関係にある」と述べたとしています。
これらの価格が上がるにつれ、都市と郊外を結ぶ新しい道路沿いの白樺林の中に、多くのgated communityが生まれているそうです。

モスクワに富の象徴とも言えるgated community出現ですか!
ゲーテット・コミュニティー、ある区画の土地が壁やフェンスによって囲われ、非居住者の侵入を防ぐため出入りが制限された住宅街区。つまり玄関が管理された安全な住宅地。犯罪を恐れる高額所得者が、安全に暮らせる場所を求めたことから始まったシステムといえましょう。
モスクワは犯罪率が高いと聞いていますから、gated community が出現したとしても、おかしくはないけれど、それより安全をお金で買う層が出現したことに注目です。

モスクワにおいてNYのEast Hamptonに当たるのが、モスクワの西に位置するRublyovka や Novorizhskoe。これはモスクワでは風は西から東に吹き、さらに東部には公害発生源となる工場が多いというのが、一因だそうです。このRublyovkaにはプーチン元大統領やメドベージェフ現大統領の別荘もあるとか。

別荘=ダーチャ、ロシアには昔からダーチャの習慣があり、モスクワへ出張した方の話では、日曜の夕刻に空港からモスクワ市内に向かおうとするお、ダーチャから市内の自宅へ帰る車両の大渋滞に巻き込まれるそうです。
それにダーチャは日本人のイメージする単なる別荘ではなく、農場つき田舎の家といったほうが実態に近いそうです。ソビエトからロシアへ移行した際、工場労働者の給与が半年遅配したとかいう話はザラでした。その間、どうやって生活していくかといえば、ダーチャで育てた野菜やジャガイモでつなぐ、つまりモスクワに住んでいても、個々人の生活は自給自足がメインだったという隠れた経済の源がダーチャ。

いまロシアに約350のgated communityがあり、その半数はモスクワから26kmほどのNovorizhskoeに建設されています。このNovorizhskoe地域に開発中のgated communityを例に挙げると、約3ヘクタールの用地に411m2から514m2の6軒のスカンジナビア風の住宅が建設されています。記事に添えられた写真からみても、この記事の別荘は、本当の別荘で、菜園つき住宅とだいぶ赴きが違っています。
気になる価格ですが、300万ユーロから400万ユーロ、1ユーロを160円として4億8000万から6億4000万円です。

これがどの程度なのか、ロシアの平均収入を調べてみました。WEB金融新聞によるとモスクワの平均月収(額面)は8万円、実質月収(手取り)は7万5000円とありました。つまり年収で100万程度ですから、この値段のすごさが分ります。

このgated communityの開発業者に言わせると、Novorizhskoeの地価は3-4年前のRublyovka と同じぐらいの額なので、この物件は大変お買い得なんだそうです。さらにモスクワ西部郊外は地価が急騰しており、場合により地価は5年で2倍か3倍になるだろうとしてます。

モスクワは地盤が軟弱だと聞いています。それから上下水道、電気などのインフラはどうなんでしょうか?つい、そんなことが気になります。この前の香港のコンドミニアムが同じぐらいの広さで30億だったので、安いといえば安い、将来性を考えるとお買い得なんでしょうねぇ。

ここでふとおもったのが、ロシアは土地の個人所有が認められているのでしょうか?
ここも香港やシンガポールと同様に長期の借地権なのでしょうか?
そこでインターネットの強み、ネットサーチしてみると北海道庁のサイトに北海道ロシアビジネス情報館というセクションがあり、ロシアの土地不動産関連法がでていました。

これによると「土地の私有権は1993年のロシア憲法で確立した。ロシア連邦において個人、国家、自治体、その他の形態による所有権は等しく認められ、保護されている」なおかつ「外国人を同等に取り扱う一般的な法律の原則に従えば、外国人も外資企業のいずれもロシア国民やロシア企業と同様の規制をうけることを条件として土地の所有、賃貸借が可能である。私有化に関していうと、外国人はロシア企業や土地・建物をすでに取得している。外国人は土地の所有権の承継も可能であろうし、外国人または外国法人が、土地の所有権、賃借権、使用権を有するロシア企業の全部または一部を所有することも可能であると言える」と続いています。

どなたかモスクワ土地ビジネスにトライしてみませんか?
ぜひ、実態を教えてください。
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by fukimison | 2008-06-21 04:54 | つれづれ  

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