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ポーツマス・スタジアム

英国ポーツマスにあるポーツマスFCはFratton Park を本拠地とするクラブでFAカップに優勝したこともあれば、日本の川口が以前所属していたこともあるチームです。

このクラブのスタジアムを移転するという話は以前から出ており、これをスイスの建築家ユニットのヘルツォーク&ド・ムーロン(H&deM) が設計するということでした。
このH&deMはプリツカー賞受賞者であり、北京オリンピック・メインスタジアム(鳥の巣)を設計したユニットです。東京にある建物は表参道にあるプラダビル。

彼らの設計による新ポーツマスFCスタジアムの最終案が決まり、またポーツマス市から建設に向けた認可が下りれば建設は2009年にも始まるという記事がBBCに載りました。
(最終案に至るまでのH&deMの設計はこちらにあります。

新スタジアムの建設地ですが、海軍造船所に隣接するポーツマス市のウォーターフロント再開発地で、5haの敷地に新スタジアムの他、住宅エリア、ショッピングモール、娯楽施設が建設される予定です。新スタジアムは36000席を有するものであり、さらにコンサート、見本市、室内スポーツイベントなどが誘致できる1万席のアリーナが計画されています。

この開発計画は、コンサルタント企業のArup社、設計のH&deM、開発業者のSeller Property、当然ポーツマスFC、そして英海軍が係っており、6億ポンドの再開発事業です。

ポーツマスFCの現スタジアムは20200人の収容数しかなく、これにより大幅な集客増が望めます。一方で現スタジアムのあるFratton Park ですが、Seller Propertyグループがショッピングモールや低層住宅を建設し、再開発を行う計画です。
つまりSeller Propertyは、新スタジアムのある再開発地と旧スタジアムの再開発両方をおこなっているわけです。

ポーツマス市議会は、建設地への交通アクセスやショッピングモール建設に関する影響など、解決しなければならない問題はいくつかあるが、スタジアムやアリーナの計画は好ましい者だとしています。

ブラウン政権は住宅建設に力をいれるとした政策をとっていますが、英国はサブプライムの余波で建設・不動産市場が低迷していると聞いています。そうした中、こういった大型プロジェクト案件は地元から歓迎されるでしょうね。建設開始は2009年ですし、実際に稼動し始めるのは2011年ごろでしょうから、その頃にはまだ状況も変わっているでしょうし、プロのすることですから素人が心配する必要もないのでしょうね。

by fukimison | 2008-06-25 16:48 | プロジェクト  

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