米大学はグリーンビルディングブーム

環境サミットがらみでグリーンビルのニュースが多くなっています。
特に今日の新聞で目を引いたのは、朝日新聞の住宅シリーズ「わが家のミカタ」でマンション建設時における二酸化炭素排出量について書いていることと、三井物産が羽田の貨物ターミナルの屋根に太陽光発電機を設置し(10億円)ターミナルの使用電力の10%を賄うという記事です。

海外ではどうかしらと思い調べたところ、L.A.Timesに大学の施設のグリーンビル化が進むという記事がありました。

以前からグリーンビルの必要性は言われていましたが、技術が未熟であったりして、設置にしても維持管理にしても費用が嵩むことが、導入時のネックでした。つまり思想であって経済ではないということです。

記事によればEast Los Angeles Collegeは駐車場の屋根に5952枚の太陽光パネルを設置し、大学が必要なエネルギーのうち約45%、または190万kWを少なくとも40年間に亘り毎年賄うことで、270,000ドルの節約が期待されているそうです。ほかにもサンタクララ大学のように高床式にして、床下換気をおこなうことで空調費の削減をおこなったりといろいろな例が挙げられています。

2004年に新築または改築の際は、環境に配慮した建物にすることという政策がとられたことにより、加州にある10の大学が是に従って行った工事により約500万ドルが節約されたと伝えられています。
米グリーンビルディング協会(USGBC)によれば、従来型の建物は米国の総温室効果ガス排出量の36%、総二酸化炭素排出量の39%を占め、また電力の71%、世界の原料の40%を消費します。

この記事で目を引いたのは、「一部の学生団体は建設費にあてるための資金調達について投票を行った」という部分、さらに「加州のタイトル24は公的資金で建設された施設は環境に負荷を与えないものであることを要求する」とした部分です。

タイトル24、簡単に言えば建築規則で、以前各機関で使用されていた建築規則をすべて総合したものです。

記事を要約すると、グリーンビルにするといろいろな助成金が得られ、また学校という公的機関に対する社会的責任の面からも、教育機関はグリーンビル建設に意欲的だというもの。米建築家協会と共同で実施された調査によると、環境に負荷をかけない建設は、欠席率を低くし、生産性を向上させ、学生や教師の健康問題を防ぐ一助となるとあります。

オークランドのMills Collegeはベイエリアにある大部分の研究施設に比べ、90%以上も省エネの新自然科学校舎を建設したところ、環境や科学専攻の志願者が急増したと入試事務局は発表しています。

いい事づくめです。

以前も書いたUSGBCのLEEDを取得した教育機関は2001年に24校に過ぎなかったのが、2006-2007年にかけ769から1412に倍増し、6月現在で1497の機関が取得を検討しています。

こういった教育機関で行われた省エネに向けた改修工事で米国最大のものは、2003年に1700万ドルを投じて行われミシガン大学のDana校舎のものでしょう。
空気は屋根で温めたり、水を通る銅管で冷やしたされ、電気は太陽光パネルと校内の発電所で生成されます。トイレは人糞を肥料としてコンポストする節水タイプ、センサー起動の蛇口とトイレが設置されていますし、またトイレのタイルも飛行機のフロントガラスによるもので、水の利用を極力抑えるよう設計されています。さらに以前の校舎のレンガは、今後使用する際のためとって置かれました。

個人的には、国レベルではなかなか進まないが、ニューオリンズを襲ったカトリーナが米国人の危機感を刺激したことと最近の原油高で、根レベルでより一層草の環境に配慮した製品や生活スタイルが進むだろうと感じています。
[PR]

by fukimison | 2008-07-08 16:54 | グリーンビル  

<< ブルガリアの交通政策予備調査 イギリスの建設不況 >>