ミネアポリスの橋梁崩落その後
2008年 07月 18日
それはさておき、英NCE誌にNo cash for US bridge checksと題されたアメリカ・ミネアポリスの橋梁崩落事故のその後の記事がありました。
昨年(2007年)8月、ミネソタ州・ミネアポリスの高速道路(135W)にかかる橋梁が崩落し、13名の死者を出したというニュースは、道路や橋梁の維持管理を疎かにするととんでもないことになる。高度発展時代に建設した道路や橋梁の維持管理費がこれから膨大な額になるといった議論を呼びました。
また事故当初、橋梁のガセットプレートの設計ミスと不適切な検査体制が、致命な事故を起す可能性を持つ構造問題が見過ごされてきた原因だと特定されました。
しかし米政府の橋梁崩落合同調査委員会は、州交通局の橋梁検査体制改善に向けより多くの技術者が必要であり、技術不足が検査に欠陥をもたらすと発表しました。
これに対しミネソタ州交通局は「この数年に多くの経験豊富な技術者が、場合によっては30%もの昇給になる給与に惹かれて辞職した。」としています。委員会は過去5年間に同局技術職員の16%が辞職したことから、求人や離職防止計画用資金の設立を提案しています。
提案しても財政危機にある州経済がそれを許すと思えないし、維持管理不全の橋梁や道路は増えていくのでしょうね。
そうかと思えば7月17日付けのL.A1.TimesはCalifornia's median home price plummets in Juneと題して、住宅データによれば昨年同月に比してカリフォルニアの住宅の中間価格が31.5%も急落したと報じています。この記事の中でうむーと思ったのは「6月に転売された住宅の約41.9%が抵当流れだった」という一説です。
こういう記事を読んでいると、NYはNYでありアメリカではないから同地の不動産は長期的にみればOKという昨日の記事に対し、アメリカ自体がスカスカになったとしても本当にNYは大丈夫と言えるのかと疑問を感じます。
それとも「日はまた昇る」で、抵当流れになった物件を買い叩いて、10年、20年後に賭けるor儲けるのかしら?
by fukimison | 2008-07-18 11:03