フィリピンの地熱発電所入札

環境サミットによりといえば聞こえはよいのですが、いつから日本は熱帯に?というほどの連日の暑さやスコールのような雷雨、そして突風、地球温暖化は着実に始まったとの実感、そして原油高による光熱費の値上がり、こうしたことが自然エネルギー利用に目を向けさせます。

そうした中、目を引いたのがフィリピンの地熱発電所入札の記事です。

今年の春頃から民営化に伴う地熱発電所入札の記事はでていましたが、それが決定したというものです。

ABS-CBN OnlineはThe Philippine Star の報道としてAboitiz group bags Tiwi-Makban power complex with $447-M bid という記事を掲載しました。
フィリピン・ルソン島南部のアルバイ州にあるティウィ地熱発電所(289MW)と、ルソン島中部のバタンガス州とラグナ州にかかるマクバン地熱発電所(458.53MW)の入札が7月30日に行われ、セブ島を本拠とするアボイティスグループの子会社であるAP Renewables社が4億4688万ドルで落札した。

フィリピンでは電力民営化が進められており、これを担当するPower Sector Assets and Liabilities Management Corp. (PSALM) のIbazeta 社長は、「これにより民営化レベルは68.78%に達した。今年の10月までに73%民営化の目標値を達成したい」としている。

ほんの一ヶ月ほど前でしたか、株主総会たけなわの時期に日本最大の卸電気事業者のJパワー(電源開発)の株式買い増しを試みた英TCIと日本政府の攻防戦が記憶に新しいです。あれは基本インフラに海外投資家の意向が反映されることを懸念する日本政府と資本の論理を言うTCIという構図であり、大げさに言えば国防という観点からまぁ、ありかなでした。でもそれをいうなら、民営化を考えた段階で想定される問題を株式放出という形でお金の欲しかった政府の姿勢を問題にすべきでしょう。

フィリピンの電力民営化の記事を読んでいるとこうしたことを思い出します。
Power Sector Assets and Liabilities Management 直訳すれば電力部門資産・負債管理会社なんていう、素晴らしい名前(フィリピンはこういう長めのすごそうな名前をつけるのがスキみたいです)の会社を設立して民営化を押し進めていますが、大丈夫なのかしら。

PSALM関係者は、これでIPP(独立系発電事業)契約に弾みがつくとしています。
さらに、このティウィとマクバンの発電所売却により国営電力公社(Napocor)はルソンとビサヤに送電する32の発電所(総発電量:2,597.93 MW)のうち14を売却しています。

電力民営化の問題とは別にフィリピンは石油依存国であるものの、再生可能エネルギー利用を見ると地熱エネルギー利用は世界第2位ですし、太陽光、海洋(太陽により温められた海洋表面の温水と深海の冷水の温度差を利用した発電のことだろうと想像)、バイオマスで130-250MWの発電を目指すとしています。また欧州のクウェートと目指すとしたアイスランド(これは水素による燃料電池系)にならってかアセアンにおける太陽熱エネルギー生産の輸出ハブになるとしています。

がんばってね。
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by fukimison | 2008-07-31 11:01 | プロジェクト  

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