英国の建設不況さらに深刻化

7月4日、イギリスの建設不況と題して住宅市場の着工数が減少し、杭打ち業者のリストラが始まったというニュースをお伝えしました。

それからちょうと一ヶ月たち、8月5日付けのフィナンシャルタイムズ紙にBuilding activity falls at record paceという記事が出ました。

この記事によれば、購買供給勅許研究所とでもいうのでしょうか、The Chartered Institute of Purchasing and Supply(CIPS)の建設部門購買担当指数(PMI)が史上安値を更新し36.7を記録したとあります。またこの下落の主な原因は、CIPS住宅部門サブインデックス8ヶ月連続して下落し、ついに18.7という最低値をしめしたことにあると記しています。ゴールドマン・サックスのエコノミストは、この数年、住宅建設がGDPの伸びのけん引役であったことから、2008年第3四半期の経済減速の主要因となるだろうと述べています。


7月、大手住宅販売企業は営業不振により約5000人を解雇すると発表しました。それにも係らず、イングランド銀行によれば、1-3月期に商用不動産で担保された貸付は133億ドル上昇したという。業界のアナリストにもこの不均衡は不可解と移っているようです。その理由としてIPD(Investment Property Databank:商用資産市場において信頼のおける資産ベンチマークや指数を提供する独立調査機関)の6月の全不動産利益指数は5月の率の2倍超にあたる1.5%下落し、12ヶ月ベースでみると商用不動産は14.9%下落していることをあげています。

ガーディアン紙もこの指数の記事を掲載しています。これによれば、英建設部門はこの11年間で最低を記録し、アナリストは1990年代初頭以来ついに経済は景気後退にはいろうとしていると予測していると伝えています。

また一部のアナリストは、貸し渋りのしわ寄せが住宅建設業者にのしかかったことで、建設部門不況が起きたと考えています。
サブプライム問題がこの不況の始まりだったわけですが、いままでのやり方を見ていると、金融も建設もどちらも同罪の気がします。

CIPSの雇用指数も前月の47.8から7月は45.6に落ちていますし、後になれば7月の指数は景気が持ち直すのではないかという楽観説を打ちのめす月として記憶されるのではないでしょうか?

日本の不動産開発業者の倒産が伝えられていますし、大型開発中止のニュースも聞かれます。国内不動産と人口に限っていえば、人口が減り始めている今、これ以上の住宅は要らないという数式は明らかです。企業は常に泳いでいないと沈んでしまうサメみたいなものですが、そのサメが食べ過ぎるから問題なのだと思います。サメの人数や食べる量を半減以下にすることで、随分変わってくると思うのですが。
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by fukimison | 2008-08-06 11:54 | つれづれ  

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