パリに超高層?!

先週の金曜日にフランスで不動産バブルが弾けるかもしれないというニュースをお伝えしました。これに引き続き今日もフランス・パリのニュースです。

9月26日付けのTimes紙はParis to get glass witch's hat as planners reach for the sky at lastと題して、50階建てのガラスでできたピラミッド型の超高層ビルがパリの景観を一転させるかもしれないと報じています。

このビルは英国のテートモダンや北京オリンピックのメインスタジアム鳥の巣で有名なスイスの建築家、ヘルツォーグ&ド・ムーロンが設計するもので、実際の高さは211m、レストランやカフェに加え、オフィス、会議場、400室を有するホテルで構成され、2012年の完成を目指し、パリの南側、ポン・デ・ベルサイユに建設されます。周囲は公園や緑地帯となる予定ですし、魔女の帽子のように尖った形状にすることで、日照の問題を軽減するとしています。また必要電力の大部分を太陽光や風力で賄うとしています。

今パリにある高層建築物は325mのエッフェル塔であり、210mのモンパルナスタワーです。そしてモンパルナスタワーはアグリーだと言い、美しいこのビルでそれを抜こうとして当初180mで計画されたのを約30メートルほど高くしたと言い放つあたり、(建築家としては必要なんでしょうけど)ヘルツォーグ&ド・ムーロンの自信というか、まあ、なんというか、私は好きじゃない。

パリはオスマンに始まり、マルロー法などで景観に配慮する規制が息づいています。フランスの景観を読む・保存と規制の現代都市計画(和田幸信著)にもありますが、「建築は文化の氷原である。建築の想像、建築の質、これらを環境に調和させること、自然景観や都市景観、あるいは文化遺産の尊重、これらは公益である」と法律に記されています。

そしてパリは37mの高さ規制が全市に課せられており、これより高い建物は建設できないのにパリ議会はロンドン、ベルリン、バルセロナに匹敵する商業活動の盛んな都市にするため、この規制の撤廃を検討中です。

パリ市民の63%が高さ規制の撤廃に反対だという調査があることから、この撤廃が可決されるには大きな議論が巻き起こり、時間もかかるでしょうけど、高さ規制撤廃を論ずることがタブーでなくなったというのが恐ろしいです。こうしてジワジワと侵食されていくのでしょうか?

個性を大事にするフランス人が、パリをニューヨークやロンドン、上海、そしてなんでもありの東京と同じ都市にすることはないと信じたいものです。
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by fukimison | 2008-09-29 11:01 | プロジェクト  

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