バルフォア・ビーティー、収賄疑惑で225万ポンド支払い

インフラや都市景観に関するニュースをお伝えするのが、このブログの趣旨なのですが、本日はなんといっても10月7日付けのガーディアンにのったBalfour Beatty agrees to pay £2.25m over allegations of bribery in Egyptでしょう、ということでお伝えします。

まず最初にバルフォア・ビーティー社ですが、1909年に設立された英国の建設会社で、道路・鉄道・トンネルなどの建設や保守を得意とし、世界で35000人を雇用し2007年の総収益は74億8800万ポンドでした。そのバルフォアビーティー社が工費1億ポンド海外の建設契約に関し収賄疑惑をかけられ、最終的に225万ポンドの和解金を支払うことに合意したというものです。この収賄疑惑は、2001年にユネスコによるアレキサンドリア(エジプト)にあった図書館再建プロジェクトに参加した際に発生したということですから、ちょっと古い話です。

Serious Fraud Office(重大詐欺局・日本の検察庁特捜部に相当)は3年に渡り、同社を捜査してきたといいます。これ以上の捜査費用と時間、裁判費用、いろいろなことを勘案し、こういう結論に達したというのが理由のようです。

そもそもエジプト人の著名なコンサルタントが、このプロジェクトを仕切っており、当人によれば「このプロジェクトで収賄行為は一切行われておらず、必要な金額を請求し、請求額が支払われた」と完全否定しています。このコンサルタント氏、ちょっと変な人で、2004年にバッキンガム宮殿のガーデンバーティーに出席する途中で、エジプトの高官暗殺容疑で逮捕されています。この件で中央刑事裁判所で裁判を受けることになるのですが、一方でバルフォア・ビーティーはプロジェクトにおける不正行為をSFOに報告します。2005年コンサルタント氏はSFOから取調べを受けます。中央刑事裁判初は暗殺計画に関する容疑を却下しましたが、調書は全てエジプト政府に送られたといいます。

10月6日にSFOが発表した声明によれば、バルフォア・ビーティー社は自発的に220万ポンドとSFOの訴訟費用の一部を支払ったそうです。

バルフォア・ビーティーは企業としてであろうと、社員としてであろうと、一切不正行為は行っていないとしていますが、225万ポンド、日本円でおよそ4億円も支払うでしょうか?
これ以上、捜査を受けることのわずらわしさぐらいで払うとは思えない。

SFOの執念勝ちでしょうし、2002年Proceeds of Crime Act(犯罪収益没収法)により与えられた資産を差し押さえる権力によるもののようです。

なんかすごいなぁ。

調べてみるとproceeds of Cirme Actは世界規模の金融ネットワークを利用したマネーロンダリングやテロ活動資金のリスク低下を狙ったもののようで、不正や疑惑に関する金融機関の義務範囲が拡大されたことが大きいようです。知ってにしろ、知らないにしろ、金融機関の信用失墜と将来における収益ロスが代償となる法律のようです。ガラス張りにされることで、大手建設企業も収賄や隠匿ができなくなる、いいなぁ。
[PR]

by fukimison | 2008-10-08 17:09 | つれづれ  

<< 欧米の駐車場事情 ドバイ、高さ1000mの超高層... >>