カテゴリ:景観( 43 )

 

カナダ・オンタリオ州に建設中のAbsolute完成

これはどうしても写真を見ていただきたい。

まずはWIKIにあるAbsoluteの説明から
全部で5本のタワーが建設され、うち2本が左ページにあるくねくねというもの。

Wikiの概要によれば、オンタリオ州Mississaugaで進められているAbsolute City Center開発は5本の超高層住宅棟からなるもので、うち2本が写真のようなくねくね。プロジェクトはFernbrook Homes および Cityzen Development Groupにより進められている。

記事としてはInhabitatのMAD Architect's Curvaceous Absolute Towers Are Now Complete in Canadaのほうがずっと面白くて解りやすいです。

「中国のMAD Architectsが設計する曲線を強調したAbsolute Towersが完成した。同タワーはMADが北米で手がけた最初のプロジェクトだ。タワーはマリリン・モンローとあだ名され、トロント西の郊外、急激な人口増の都市に住宅を提供するものだ。360度バルコニーが取り巻くことで省エネを目指している。

このMADですけど彼等のサイトにあるイメージもなかなかすごいです。

従来の四角いタワーを建てるのはつまらないから、曲線を多用したものを設計したのだそうです。そこでついたあだ名がマリリンモンロータワー。タワーAが56階、170m、タワーBが50階、150mとのこと。

Absolute Condoのサイトにも敷地プランなどなどが入っています。

昨年7月に発行されたNYTの紹介記事In Toronto Suburb, Putting Curvaceous Into Condominiumsは「人々が見上げる曲線を多用したタワーはまるで中国や中東のビルのようだが、実際はトロントの郊外での光景だ」とちょっと皮肉です。

さて、完成して入居が始まるのでしょうけど、住み心地はいかがなものか、そして維持管理計画はどうなっているのか、そちらのほうも知りたいです。
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by fukimison | 2012-12-13 12:21 | 景観  

中国、Nail House

さて、これはなんというカテゴリー、そしてタイトルは?

まずは11月23日付けのNaitonal Postに掲載されたThe law behind China’s ‘nail houses’: Why the government was forced to pave highway around stubborn homeownersから

まずはサイトの写真をご覧いただくのが一番、

記事によると最初は政府の提示した移転補償がアパートの再建コストに全く見合わなかったことに始まるようです。普通だったら(いわゆる先進国の法治国家)うんざりするほどの法廷闘争が繰り広げられるはずなのが、そこは中国、お構いなしに4車線の自動車専用道路を5階建てのアパートを取り囲むように建設してしまった。

この不思議な建物ある浙江省って、上海の南側にある省で文化的にも過疎とは思えないのですが。。。

しかし、「合意なしで資産を撤去することは法により不法とされており、建物が充分建っていられるだけの擁壁を残した状態にし、67歳と65才のLuo夫妻は相変わらず住み続けている」とありますけど、これもまた変

充分な給水と配電があり、老夫婦は生活はできるとあります。この住宅を取り囲む高速道路ですが、Wenling 鉄道駅に至るもので、ひとたび道路が開通すれば絶え間ない交通流に取り囲まれること疑いなしで、例えば、買い物なんてどうするんでしょうね?

中国ではこのようなNail Houseはままある現象だそうで、山東省の例では2009年から水も電気も無い状態のNail Houseに住む老夫婦、開発業者と交渉しようにも市場価格の半値以下しか提示せず、やむなくNail Houseに住み続けるといった様子

11月27日付けのInhabitatにもNail House: China Builds a Road Around a Single Home That Stood Strong Against Urban Redevelopmentとしてこの家のことが出ていますが、原因は立ち退き補償額があまりに(半分以下)というのが原因です。

しかし重慶の例のように、6階建てのショッピングモール建設予定地となり、周囲の280世帯は移転に同意したものの、1軒だけ残って、しかも住宅の周囲を10mも掘削されるとなるとどうしようもなく、意地の張り合いもあるかもしれませんが、どちらかというと開発業者の意地の悪さを感じてしまいます。

なんか不気味な感じです。
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by fukimison | 2012-11-28 22:37 | 景観  

ロンドン、ArcelorMittal Orbit

ロンドンオリンピック開催まで1年を切り、先日お伝えしたflooting parkの最終案が提出されるなど、競技場や各種設備が完成真近となり始めました。
本日お伝えするのはオリンピックを記念し、Anish Kapoor氏および Cecil Balmond 氏による彫刻、というには巨大なのですが、が114.5mの最高点に達したというニュースです。彫刻もここまでくると建築物ですし、そのスケールは景観に与える影響大ということで選んでみました。

まずは2010年3月にBBCが伝えたAnish Kapoor chosen for landmark 2012 sculptureから。ターナー賞を受賞したAnish Kapoorが2012年オリンピック記念モニュメント製作に選ばれたというもので、「ArcelorMittal Orbitと銘打たれた、ニューヨークの自由の女神より22mも高い、高さ115mのモニュメントがオリンピックパークに設置されることになった。 制作費1910億ポンドのこのモニュメントはオリンピックの五輪を組み込み見物客にロンドンの大パノラマを提供するものとなろう。Anish Kapoor氏はアラップ社のエンジニアであるCecil Balmmond氏を主任構造設計者として協働の予定」と伝えています。

なぜ大手鉄鋼企業のArcelorMittal社の名前が銘打たれているかといえば、同社がこのプロジェクト費用のうち1600万ポンドを提供しているからだそうです。(残りの310万ポンドはロンドン開発公社の負担だそうです)

そして2011年10月28日のロンドン市長のプレスリリースにArcelorMittal Orbit tops-out to create UK’s tallest sculpture が登場し、この巨大彫刻が英国一の高さとなったことを伝えています。

「ロンドンスタジアムと水泳センターの間に立つこの彫刻は2000トンの鉄鋼を使用するもので、本日最高点の鉄鋼を設置した。今後はオリンピック開催まで艤装工事が行われる。この彫刻に登ると、オリンピックパークはもとよりロンドンのスカイラインを一望できるものだ、登るにはエレベーターが設置されており、エレベーターで下りることも可能だが、455段の階段を歩いて降りることが奨励されるだろう」とあります。

イメージでみるとちょっと不思議な形をしています。
混雑にどう対処するかということから階段奨励なのでしょうけど、455段を降りるのは考え物です。
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by fukimison | 2011-11-02 11:06 | 景観  

伊ミラノで建設中のVertical Green

カテゴリーは景観なのか環境なのか迷うところです。

元記事は19月16日付けのInhabitatのBosco Verticale in Milan Will Be the World’s First Vertical Forest

記事にあるイメージをご覧いただけばお分かりのように、現在ミラノで建設中の27階建ての住居用タワービルディングであるものの、テラスに樹木が植え込まれ、Vertical Green、つまり垂直の緑というか「森タワー」というべき建物です。高層ビルの周囲に申し訳程度の樹木を植えた空地しかない日本の状況に比べると、なかなかのアンチテーゼのように感じますが、ではこれが都市にとって望ましい緑か?都市景観として美しいか、建物としてどうか?といわれると微妙としか答えられません。

記事によれば設計は学者であり元建築雑誌の編集者であったStefano Boeri

センセーションな計画だけあって10月7日付けのFT紙にもThe age of flower towersとして紹介されています。

「各アパートのバルコニーには樹木が植えられ、夏は太陽や都市の埃を遮り、冬は落葉し日光を取り込む」「もしこのアパートが戸建で建設された場合、必要な土地面積は5万平方M、1万平方Mの森林を要す」「建設費は5%増なだけ」とあります。総戸数がないのですが、27階建てのアパートからの落葉はどのように処理されるのでしょうか?土を持ち上げ植樹して、それを育てるために水を持ち上げる。人間の生活もエレベータが必須ですし、グリーンのもつ力と人が消費するエネルギーとをバーターすると、どういう答えがでるのでしょう?

ここまでしなくても、もっと別の方法があるのではと、つい思います。

これと似たものでスペインのバレンシアでMVRDVがMGAARQTOSと協働で計画しているのがTerre Huertaです。

総工費1200万ユーロの公団住宅プロジェクトで96戸の一部は外に8m突き出したカンチレバーのバルコニーがあり、そこに植樹されるのだそうです。

もともとバレンシアは小さな耕作地に囲まれた緑溢れる街だったのが開発が進むに連れ緑が消え、そういったhuertasを取り戻すためにこのようなプランが練られたのだそうですけど、これも無いよりはマシといった風情に感じます。

文句ばかりつけても仕様がないし、対抗案を出さないことには議論にならないのは解っていますが。
全世界的規模では人口増、欧米の生活水準で世界中の人が暮らすには環境負荷が大きすぎる。、しかし日本を始め中国などは高齢化・人口減社会が迫っている。欧米も10万人規模の都市が縮小している。
人口密度・環境負荷・経済発展、それぞれの点で折り合える地点を探す、最大の言うは易く行うは難しです。
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by fukimison | 2011-10-18 11:48 | 景観  

英、テムズ河のFloating Park計画

久しぶりに景観とインフラが合体した記事がでました。

まずはLondon's floating park along the Thamesと題された9月11日付けのBBCをご覧ください。Floating Parkとなっていますが、別のキャプションはFloaitng Walkwayで、公園と歩道、大分違います。

5月13日付けのロンドン市サイトにLondon River Parkとして公式発表されていますが、記事としては5月15日付けDaily Mail紙のWalking on water: £60million walkway that'll let Londoners take a stroll on the Thames の方が断然面白いので、こちらでご紹介です。

「工費6000万ポンドの浮かぶ桟橋がテムズ河沿いのBlackfriarsからロンドン塔まで約1kmに渡って建設される。これはロンドン市長のジョンソン氏によりロンドンパークと名付けられ、シンガポールを本拠とする資産管理企業Venusグループにより資金調達される。2012年のオリンピックにおいて、この浮島に作られた8つのパビリオン(映画館・美術館・文化センターなどで構成予定)やプールと共に、あらたな観光資源となるだろう」

オリンピックに合わせていろいろな観光資源を創ろうという構想やこれだけのスペースを都心部に作れないというのは理解できますが、それがテムズ河に浮かぶ必要があるのか?設計はゲンスラーということですが、パビリオンの屋根など、ちょっと六本木ヒルズを思い出させる甲虫的な雰囲気で微妙です。

10月12日付けBBCにLondon River Park on Thames needs rethink, Cabe saysという記事があり、やっぱりね。

記事は「テムズ河に浮かぶプラットフォーム(park、wailwayからplatformに!)は建設される前に更なる推考が必要と政府の諮問機関は述べた」で始まります。

建築申請に対しCABEは一次的な公園としてのコンセプトを支持し、2012年のロンドンオリンピックにおいて素晴しい資源となるだろうとしているものの、建設される地域やテムズ河に対する設計およびインパクトを修正する必要があるとコメントをだしているとあります。

さらに近所のシェークスピア・グローブ座の支配人は「ここの野外劇場で250の公演を予定しているが、この桟橋(ついにpier!)に15000人ぐらいが訪れると効かされており、騒音が風にのってくるのではと騒音公害を懸念というコメントもあります。

いや、前途多難です。
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by fukimison | 2011-10-14 11:40 | 景観  

CABEによるcommunity grant

昨日に続き、本日も英国の景観系の記事紹介です。

英国は先日の暴動などから見てもいろいろと社会制度に破綻が生じているようですし、緊縮財政による制度改革でCABEがデザイン評議会に組み込まれたりして、その本来機能実施に陰りがでるんじゃと不安でした。
この2つの補助金の定義を読んで感じたのは、機関として景観構成を担うのから、地域住民が担う方向へ転換しつつあるということでしょうか?

まずこのcommunity grantを伝えるTransForum Placeは「デザイン評議会CABEは小型補助金を介したneighborhood pranningプロセスを支援すると決定した。この補助金はより良い地域創造のため、近隣プロジェクトのbuilt environmentにおけるデザインの質を改善するのが目的だ」とあります。

デザイン評議会サイトにあるcommunity grantに関する説明では、「デザイン評議会CABEは地元コミュニティーと協働する小規模団体および地域開発におけるデザインの質に対する志を支援するため、補助金を提供する。最大7000ポンドまでの補助金は2種類があり、その地域のbuilt environmnetがどのように展開してゆくべきかというコミュニティーのビジョン発展を助けるもの、来るべき開発プロジェクトのデザイン品質を支えるための地元デザインレビューに携わるものだ」としています。

Design Review Grant
これは計画された開発におけるデザインの質向上にかかわる既存の地元デザインレビューパネルに与えられます。

Neighbourhood Projects Grant
こちらは近隣プロジェクトにおけるデザインの質向上を支援するコミュニティーグループへの支援でありアドバイスを提供するもので、計79000ポンド、全国から13の団体が選ばれている。

地域と密着した建築物、それは地域の気候風土によって育まれた文化の文脈に沿った建築物に現代のエッセンスをプラスしたものだろうと想像します。そういったものを支援するための補助金システム、ちょっと羨ましい。
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by fukimison | 2011-09-16 12:33 | 景観  

英国の鉄塔コンテスト-2

本日は5月にお伝えした英国の鉄塔コンテストのショートリストが発表されましたという続報です。

このコンテストは英王立建築学会のRIBA、エネルギー・気候変動省、そしてNational Gridが建築家、技術者、デザイナー、そして学生に新時代のパイロン(鉄塔)デザイン開発を求めたものです。

前回のおさらいになりますが、Pylon Design Comeptitionサイトの説明をみると、

ステージ1:コンセプトデザイン提出、この中から6作品がショートリストされ、ステージ2へ

ステージ2:ステージ1のデザインアイディアをさらに研究し精度を上げる。National Grid(送電網事業者)の技術アドバイザーとショートリストデザイナーの個別概要説明セッション開始。再提出されたプロポーザルはウェッブベースの公開コンサルテーションや技術評価へ、判定パネルの最終協議には全てのフィードバックが提供される。

そしてステージ1のショートリストの画像がアップされました。

エントリー1:Silhouette 、空に向かい真っ直ぐ伸びた黒い細いやすのような鉄塔

エントリー2:T-Pylon、スレンダーでコンパクトなタワー

エントリー3:Flower Tower、自然を連想させるフォームを介し、エネルギーの伝達を表す(のだそうです)

エントリー4:A Pylon、構造とランドスケープ間の詩的な対話を作り出す

エントリー5:Y字形、独特で現代的、そしてエレガントであり、21世紀にむけた効率的デザイン、

エントリー6:格子状パイロン、空とランドスケープへの敬意

デザイナーのコメントを読むといろいろな思いがあるのがわかります。
しかし、これが山や平原にずっと並んでいる姿を想像すると、私は英国人とは若干違う感覚だと感じます。
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by fukimison | 2011-09-15 12:23 | 景観  

英、チェルシーに建築確認

チェルシー最終章と題してカタール・ディアールとキャンディの裁判結審のことをお伝えしたのが昨年の夏、それから1年、ついに建築許可が下りたとの報道が出ました。

6月21日付けProperty mallはQatari Diar - General - London, Chelsea Barracks, Westminsterとしてこのニュースを伝えています。

記事の中ほどに「2年前にチャールズ皇太子の介入による申請取り下げ、さらには2007年、当初所有者の防衛省がカタールディアールに売却してからを考えると、約4年かかってカタールディアールの計画に対し許可がおりたことになる」とあり、カタールの苦労この一文に凝縮しているように感じます。

記事は「昨夜、開発事業者のカタールディアール社はウェストミンスター議会からチェルシーバラックの住宅開発計画に対する建築許可を得た。新しい計画のもと、13エーカーの敷地に448軒の住宅、うち123軒の取得可能な価格の住宅(affordable housing)を含む、が建設されることになった。さらにカタールディアール社はより多くの取得可能な住宅を建設しないことで、カタールディアール社は同議会に7800万ポンドを支払うことになるだろう」ではじまります。

6月22日付けKHLもControversial London project gets go aheadとして伝えています。

こちらは「公聴期間を経て、プロジェクトはウェストミンスター市議会から承認を得た。2008年に9億5900万ポンドで防衛省から購入した用地は448軒の住宅とフラットが建設されることになる。うち123軒はaffordableであり、60は老人介護向けとなるだろう。カタールディアール社はウェストミンスター議会の取得可能住宅基金へ7800万ポンドの寄付を行い、さらに敷地内に地元コミュニティーに向けたスポーツセンター(2300万ポンド)の建設を計画している。」とあり、当初の超高級住宅開発から地元に大変配慮した計画に変更されたのがわかります。

普通affordable housing、取得しやすい価格の住宅というと、それなりの住宅をイメージしますが、このプロジェクトを取り巻くチェルシーやベルグラビア地区は東京でいえば番町、麹町といった超高級住宅街、その中のAHというのは、どういったものなのか、ちょっと興味があります。

2007年当時、相場より大分高い価格で購入し、世間をあった言わせたカタールディアール社(その名の通り、カタール王族の持ち株不動産開発会社)、リチャード・ロジャース設計による建設計画が許可申請直前になってチャールズ皇太子の介入で白紙に、あらためて1からやり直してやっとここにたどり着いたのですが、投資金額、金利、計画中止による裁判費用、この間まったく利益を生まなかった土地などを考えると、プロジェクトを進めれば進めるだけ赤字になるのでは?
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by fukimison | 2011-06-23 11:52 | 景観  

英、送電線の鉄塔コンテスト

先日から気になっていた記事です。
基本インフラといえば電力、しかし原発事故以降、つい風力、太陽光といった発電施設建設やどの程度エネルギー変換が行えるかといったことに目が向き勝ちです。

インフラと景観を考えた時、景観に合う橋梁、道路というのは議論がありますが、景観を乱すものとして誰もが認める鉄塔と送電線はかえって、どうしようもないものとして見ないことにする、または余りに昔からあるので見ても意識に上らないし、議論もされてきませんでした。

しかし、これを何とかしようという努力が英国ではじまりました。

5月23日付けテレグラフ紙はElectricity pylons to get makeoverとして「1920年代から殆ど変わらない高圧線用鉄塔がデザインコンテストにより大変身しようとしている」と伝えています。

行政や関係業界によれば、電力需要の増加に対応するため今後10年で20近くの新しい発電所が生まれ、これらを基幹送電網と接続する必要がある。そこでRIBA(王立建築家協会)がエネルギー省、Climate Change、およびNational Grid社(全国高圧送電網)の意を受け建築家、デザイナー、エンジニアに向けた、新しい鉄塔の設計コンテストを実施することとなったということです。

高圧送電網の担当者が「将来のプロジェクトで優勝デザインの利用を真剣に考慮するだろう」と述べていますし、現在イングランドとウェールズのNational Grid社の基幹送電網にある22,000本を含め、英国全体で88,000本の鉄塔があることから、場合によっては英国の田園風景を変えるものになるかもしれません。

現在のデザインは1927年にSir Reginald Blomfieldが設計したものが原型であり、高さ50mのスチールが格子状になった鉄塔はほとんど変わっていないとあります。

この記事は5月23日付けYahoo NewsにもBritish electricity pylons to get a makeoverとして報じられています。エネルギー省は英国の電力の4分の1は古い原発や石炭火力発電所によるもので、温暖化防止の観点から2020年までに閉鎖の予定であり、これに変わる風力・潮力発電所は遠く離れた場所にあると説明しています。つまり送電網の大きな見直しが必要であり、これに合わせて少しは見場のよい鉄塔にということのようです。

記事によれば、最も脆弱な環境にある場所では、環境に与える影響を最小限にするため送電線は地下化されるものの、新しい架線鉄塔も必須だとのこと。

強風、落雷に加え、ケーブルの重さや張力に耐え、なおかつ美しい鉄塔、ハードルは高そうです。

コンテストは7月12日に締め切られ、ショートリストに上がった人たちは最終設計を行う前にNational Grid社と作業を行う機会が与えられると同時に市民に公開され、9月提出、優勝者の発表は10月が予定されています。そして気になる賞金は1万ポンドだそうです。
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by fukimison | 2011-05-26 11:52 | 景観  

ロンドン、Walkie Talkieビルの行方

以前もご紹介したロンドンで建設中のWalkie Talkieビル。Rafael Viñoly 設計のビルでその形状の「奇抜さ」からEnglish Heritageなどからクレームがつき、しかも当初計画はリーマンショック前だったので自然と停止状態になったのが、その後の経済回復で計画も生き返ったという曰くつきのもの。

そのビルの建設について5月9日付けe-architectがWalkie Talkie Building Londonとしてガーディアン紙の記事を出しています。

そこで元記事を探したところ5月6日付け'Walkie Talkie' backers want tower protected from light blocking claimsと判明

この記事によると「事業主のLand Securities and Canary Wharf グループはViñoly 設計でWalkei Talkeiとあだ名される37階建てのビルを2014年完成を目指し建設中であるが、近隣住民から開発を危うくする日照権の申し立てを受けており、これについてロンドン市に支援を要請した」というものです。

欧州は陽が入ると家具が焼けるとか言って日本ほど日照に執着しないように感じるのですが、この記事の中で英国の日照権の強さが印象的です。

「最近のHeaneyケース(近隣ビルが日照を阻害するとして起した裁判で、裁判所が完成したオフィスビルの最上階の2層を撤去するよう求めた)以降、 日照権は議論を引き起こす課題となっている。」

上記ケースの上訴審についてはHeaney settled - developers in a dark placeが紹介しています。

このHeaneyケースの影響は大きく、このWalkie-Talkieビル事業者の広報担当者は「2009年にこのビルの計画許可を得た時、日照権を解決するため多くのことを行ったがHeaneyケースは全事業者を混乱に落としいれた」と述べています。

Heaneyケースを前例とするとWalkie Talkieに不服申し立てが行えるビルは7つ、これ以上の遅れを恐れる事業者側はロンドン市の開発専門家に助けを求めた。そしてその助言とは「Town and Country Planning法237条のもと、日照権申し立てからの免責」を求めよというものだったとあります。

Planning Officerに助言を求め、そのレポートによれば「・・・」だったという記事がでることの方に日本人は驚きます。

この「237条」というのは「周辺地域に経済的便益をもたらす開発を守ることを目的としている」 のだそうです。

記事によれば「事業者はこの用地に関し「interest」、例えばフリーホールドなどを所有する必要がある」とあります。フリーホールド・所有権かぁ。

英国では400年のlease hold(借地権)のついた物件もあると聞きます。これを整理するのはまた膨大な時間とお金がかかるだろうし、進むも退くも大変だナァ
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by fukimison | 2011-05-16 11:24 | 景観