カテゴリ:グリーンビル( 17 )

 

米のグリーンビルディング事情

新聞紙上に住宅改修にエコポイントといった文字が見られ、いままで自動車のCO2削減や省エネ家電から住宅(建設物)の省エネにまで視野が広がってきたようです。
建築物によるCO2排出は全排出量の3分の1を占めるといわれていることから、国交省が住宅エコポイントについて取り上げるのは良くわかるお話ですし、グリーンビルについての特集記事も良くあらわれるようになりました。

グリーンビルはいままで何度か取り上げており、これに関してはグリーンビル改修市場の規模といった解りやすい記事が出ることから米グリーンビル協会のニュースの方が英Breemより目立つようです。

そして本日は3月2日にBusiness WireがEPA Recognizes CB Richard Ellis Group, Inc. with 2010 ENERGY STAR® Sustained Excellence Awardとして報じたリリースを中心にお知らせします。

米環境保護庁(EPA)は省エネを介して環境保護に努めたことを大としてCB richard Ellisグループに2010年ENERGY STAR Sustained Excellence Award(エネルギー・スター・持続卓越賞とでもいうのでしょうか、詳しくはこちらをどうぞ)の授賞式を3月18日ワシントンD.C.で行うと発表した。
2008年から同社はENERGY STARパートナーであり、長期にわたり省エネに取り組んでいる。商用不動産サービス企業として初めてカーボンニュートラル戦略と採用した企業であり、全世界でビル所有者やテナントに対し、不動産における省エネプログラムの支援を行なっている。

そこで米グリーンビルディング協会のサイトを見たら、これとは別に50 CB RICHARD ELLIS MANAGED PROJECTS OBTAIN LEED® FOR EXISTING BUILDING CERTIFICATIONというリリースが出ていました。

3月3日CB Richard Ellisグループは米国内で管理を行う50プロジェクトがthe U.S. Green Building Council (USGBC)より既存ビルのLEED(Leadership in Energy and Environmental Design) を得たと発表した。LEEDは高性能グリーンビルの設計、建設および運営に対し第1人者の第三者機関から送られるもので、既存ビルのLEED(EED-EB)はビル所有者や管理者の運営効率を最大化するととも環境負荷を最小にする支援を行なうものだ。この認証を得たプロジェクトは計70ビル、総面積は2900万平方フィートに達し、22の投資家や企業により所有されている。

それだけの支持を得ている、つまり経済効率も高いということなのでしょうね。
さらにWhitehouse Introduces Green Housing Amendment to Job Creation Bill(シェルドン・ホワイトハウス民主党上院議員消費者は、住宅のエネルギー費用が削減でき、地元の請負業者に仕事が回り、地球温暖化における汚染軽減が行えるとの主張からHousing Actに省エネを組み込むように修正しようと提言したということです。
[PR]

by fukimison | 2010-03-08 11:37 | グリーンビル  

ダボス会議、グリーンビルが話題に

一時はダボス会議に出席することが、そこでスピーチをすることが政財界のリーダーの証と言われ、お正月明けの新聞を賑わしたように記憶しています。今年はフランスのサルコジ大統領が開会演説をしたものの、米英独露中の首脳は欠席、日本も鳩山首相の代わりに仙石国家戦略担当相が出席と政治家の出席は地味め、一方で2009年は金融危機で自粛した財界は大手銀行の大半が代表を送り込むなど様変わりのようです。これを伝えるWSJの記事にもあるように、ハイチの地震復興が大きなトピックになったようですが、これとともに語られたのがグリーンビルディングです。1月28日のInternational Property JournalはGreen Building a Hot Topic in Davosとしてダボス会議に出席した大手不動産企業Jones Lang LaSalle社役員のブログを報じています。 不動産、ホテル、金融部門の幹部50人からなる不動産部会で議長を務めた人のブログというとなかなか重みがありますが、その中で会食後の会談は省エネに向けた古いビルの改造が主な話題だったとあります。不動産を源とする二酸化炭素排気やエネルギー管理の大きな課題は新築ビルではなく、商業施設を中心とする既存のビルであり、ビル業界にとり省エネはよいビジネスだと記されているとあります。

また2月1日付けのthe Hoffington PostはDispatch From Davos: The Green Economic Solution Is Here At Work And Homeと題して「資本が無い、技術や資材のアクセスが無い、訓練を受けた人材が不足しているなどと不足ばかり言わないで、米国には1億2000万軒の住宅、500万棟の商業ビルがあり、これらをあわせると710億平方フィートの面積となる。そしてその全てが水道水を下水に流す配管システムを備え、全米の商業ビルのエネルギー費用だけで年間1000億ドルを超える」

記事は米国のLEED評価システム、グリーンスター、英国のBREEAMや他のシステムは省エネ改築にむけた既存のビルのロードマップを提供しているし、省エネによる多数の職場の創設を行うべきだ、建物の省エネ改築を現在の金融危機や不況の梃子にすべきだというのが記事の趣旨です。

その例に挙げられているのがAdobe project
エネルギーと環境改修に210万ドルを投じるもので、それによる節約はエネルギーと水道代合わせて年間150万ドルで、91%のリターン、資本回収はわずか1,1年とあります。
[PR]

by fukimison | 2010-02-02 12:34 | グリーンビル  

米報告書、グリーンビル改修市場は150億ドル

先日、建築関係の方と話していてマンションを建てるよりも維持管理・改修の方が利益率は高い(本音は新築物件は儲からない)という話をしたり、まち歩きをすると空き家が目に付くようになったなぁ、この人口減の世の中にどうして高層マンションやオフィスビルを建てようとするのだろう?不思議だと思っていたら、米McGraw-Hill Constructionから新しい報告書が出版されたというニュースを環境系のサイトのEarth2Techで見付けました。タイトルはU.S. Green Building Retrofit Market to Hit $15B by 2014: Reportというもので直訳すれば「2014年までに米グリーンビル改修市場は150億ドルに達する」というもの。

記事は「ホワイトハウスが住宅省エネ市場強化政策の概略を発表した数日後、McGraw-Hill Construction社は設計家や開発業者にとり、非住宅系ビルをグリーンビルに改修する市場は新築建設よりも拡大と好機が見込めるとした報告書を発表した」としたフレーズで始まっています。

恐らく原本はこれでしょうSmartMarket Report: Green Building Retrofit & Renovation
なんでも事業主、商業オフィスや小売ビルのテナントの視点から、グリーンビル(省エネビル)への改修および改造を調査したもので、市場規模、利益、政府のインセンティブを含め省エネ改築実施への誘因、問題や課題といった項目をカバー、19件の省エネ改修事例を使って説明とあります。また報告書は事業主の38%、テナントの70%が政府のインセンティブが省エネ改修の伸びを促進すると考えているとあります。事業主にとり省エネで建物のライフサイクルコストが低くなることは喜ばしいでしょうし、10月8日にグリーンビルで生産性向上と題してお伝えしたように、従業員が満足すれば雇用者側も従業員確保の面からありがたいというもの。
しかし64ページの報告書が189ドルというのは良い値段だなぁ。

Earth2Techの記事に戻って報告書の内容を読むと「省エネの照明、機械および電気システムの設置を含め、ビル改修市場は2009年の21-37億ドルから2014年に101-151億ドル市場へ伸びるだろう。現在の改修市場でグリーンビル化は5-9%であるが、5年のうちに同市場の20-30%を占めるまでに成長するだろう」報告書によれば「ビルの省エネ化はエネルギー、水および資源の効率利用、室内環境の向上、さらに管理の5分野のうち少なくとも3分野をカバーするものであり、省エネ改修で最も期待される部門は教育とオフィス(約50)であり、最も伸びるのは小売であろう」としています。
面白いのは省エネ改修を行ったビルオーナーに対し、どのような省エネ改修を行ったかを尋ねた部分でしょう。回答者の100%が省エネ型の照明と自然光の取り入れと答えています。92%が省エネ型の機械と電気システム、79%が換気システムまたは個々で調節可能な室温管理システム、71%が節水型のトイレタンクなどの節水水周り機器、66%が環境に配慮した家具や塗料、61%が高機能の窓や断熱材設置といった改修を行ったそうです。ビル所有者の3分の2が省エネ改修を行った費用が10年のうちに取り戻せることを期待してるとありますが、11%はそれ以上かかるだろうと見ているとあります。

財政的に利点が無ければ省エネ改修はなかなか進まないだろうし、政府の補助金もありますが、電気代や水道代が劇的に下がったというエビデンスが出なければ、インセンティブに成らないでしょう。

Earth2Techの記事は省エネ化の初期費用が高いことや最近のエネルギー料金の下落が、ビルの省エネ化改修を阻んでいるとあります。

でも家庭用冷蔵庫やエアコンの電気代は10年前に比べ2分の1になっているそうで、これを元に考えればやはり改修市場は大きいということになります。
[PR]

by fukimison | 2009-10-28 17:25 | グリーンビル  

グリーンビルで生産性向上

いろいろなサイトをブラウズしていると面白いサイトにぶつかります。Commercial Property ExecutiveというサイトにGreen Buildings Boost Employees Productivityという記事があり、いったいこのサイトはどういう企業が運営しているのかと思い調べると調査会社のニールセンだったとか、それはともかくとしてグリーンビルの話題です。

記事によればUniversity of San Diego's Burnham-Moores Center for Real EstateとCB Richard Ellis(不動産企業)の研究者によれば、LEEDまたはEnergy Starの認証を受けたグリーンビルで働く従業員の方が従来型の非グリーンビルで働く従業員より生産性が高いことが報告されたというのです。どのように生産性があがったかと言うと、病欠の日が少なくなった。報告書は「グリーンビルに移動した従業員の45%が病欠を取る日数が2.88日少なくなったと述べ、これを換算すると1人あたり1,228.54ドルに相当するというのです。

もう少し詳しくと思いUSGBCのサイトをみると10月5日付けでUSD/CBRE Study Finds That Employees in Green Buildings Are More Productive というのがありました。(こちらの方が格段に詳しい)

報告書の母数は全米のグリーンビル154棟に入居するテナント2000社、そのうち534社が調査に協力とあります。

回答者の45%が非グリーンビルと比べ病気で休む日が2.88日少なくなったというのは同じですが、その後、これとほぼ同数の人が変わりは無いと答え、一方10%の人が病欠の日数が多くなったと回答。この病欠日数が多くなった10%の人はLEED認証のビルではなくEnergy Starラベルのビルで、Energy StarラベルはLEEDと違い大気環境の規定がないのだそうです。

室内の大気環境、自然光、換気、これがグリーンビルで従業員の生産性が上がるカギだそうです。

生産性についての自己報告ですが、回答者の12%がグリーンビルの方が従業員の生産性は上がるとはっきりと回答(strongly agree)42.5%が上がる(agree)で、45%は生産性に変化は無かったとしています。
この報告書作成者の計算(1人あたり250フィート平方のオフィススペース、平均給与がベース)によれば、生産性の向上を最終的な効果に換算すると従業員1人あたり20.82ドルになるそうです。これを病欠が少なくなったことで得られた1,228ドルと生産性における効果をあわせると1人あたり5,204ドルに相当するとあります。

Full StoryはStudy: Green buildings increase productivityをサブすくライブすることで可能です。

このレポートの編者の1人Miller博士のドラフトこういうことが調査対象になるのか!というところで面白いです。
[PR]

by fukimison | 2009-10-08 11:51 | グリーンビル  

9月23日は世界グリーンビルの日

9月23日、秋分の日ですがWorld Green Building Dayでもあります。
えっEarth Dayは知っているけど、そんな記念日があったの?が普通だろうと思います。
Wolrd Green Building Councilという機関があり、そこが9月23日はWorld Green Building Dayと決めています。WorldGBC declares September 23rd as World Green Building Day

大気中へ排出される二酸化炭素の40%強が建物を含め私達の生活によるものです。急速な地球温暖化に対処するためには、二酸化炭素の排出量を減らすことが第1とされており、その代表が鳩山首相の25%削減宣言といえましょう。2002年、建築業界を持続可能な形態に転換することを目的に8カ国が参加してWorld Green Building Council(World GBC)が結成されました。
WorldGBCのサイトに日本の名前もあることから参加しているようですが、ディレクトリーを見てもなにも書いてありません。

World GBCのサイトを見ると、アジアでは台湾やインドは9月23日になんらかのイベントを行うようです。しかしドイツ・英国・米国が政治的にも動いている様子からすると、だいぶエネルギーの注ぎ方が違うように感じます。9月23日付けのNCE誌もUK Green Building Council urges Government to recognise construction carbon savingsというタイトルのもと、協会の動きを伝えています。

そしてWorld GBCリーダーサミットをトロントで開催。地球温暖化対策に対しグリーンビルの持つ可能性を世界の業界リーダーや政治家やアピールとあります。リーダーサミットの式次第を見ると、基調講演を行うスピーカーの中にクリントン政権時のアドバイザーだったFrank Bidenの名前があったりして、なるほど2002年のクリントン・イニシアティブの流れの中にある協会なのだなと感じます。
[PR]

by fukimison | 2009-09-24 10:57 | グリーンビル  

米、イェール大学の林学部校舎、LEEDのプラチナ認定

9月4日付けBD誌にOut of the woods: Hopkins’ green learning machineという記事がありまして、英国の建築家ホプキンスがイェールの林学および環境学部のKroon Hallの設計を行い、それが厳しいコネチカット州の規制どころかLEEDのプラチナ認定まで受けたというのでご紹介です。

記事によりますと「米国の建物でカーボンニュートラルに挑戦した建物の1つであり、米グリーンビル協会の最高レベルであるプラチナ認定を受けると見られている。この建物は二酸化炭素の排出を62%削減し、必要なエネルギーの26%を屋上に設置された100kWの太陽光発電装置で賄う。足りないエネルギーは再生可能エネルギー源で発電された電力を購入する」のだそうです。

大学、教授会は一致してKroon Hall(幅約17m、全長約66.5m、5400平方メートル)を持続可能設計の見本となるべく建築すると決定し、3350万ドルの工費をかけ、このほど完成を見た。イェールは2020年までにCO2の排出の45%削減を決定しています。

建物についてイェール大学自身もYale Opens Ultra-Green Kroon Hallと報じており、さらに調べると、経済情報メディアのブルンバーグもYale’s Rustic Kroon Hall Fits Carbon Neutral Technology: Review とあることから、単に建設的な視点だけでなく注目されていることがわかります。

太陽光の入り方、充分な換気、これらに気を配ることでお金を掛けずに省エネが行えるというコメントは、個人住宅は難しくても大学レベルの敷地があればまさにそうだと理解できます。内装は木材が多用され温かみに溢れています。そしてこれらの木材は大学所有の山で伐採されたものと説明があります。(東大や京大も農学部付属の演習林はありますが、校舎をそれで建設するほど熱心に林業に勤しんでいるとは思えません。試してみれば良いのにと素人は思います)床に設置された省エネの換気システムや冷暖房は深さ1500フィートの地熱井により行われているそうです。

ホプキンスの担当者は「周りの景観に溶け込み、使い勝手がよく、何世代にも渡って利用に耐えるような設計を心がけた」と語っています。

イェール大学も「この校舎の高さ、細身の姿や東西に向いた配置の大部分は冷暖房のためのものだ。建物下部は岡の麓にあり北側が露出するのを最低にし、保温のため南側だけが露出し、建物に入る自然光の量を最大にしている。南の長いファサードは冬季に太陽を最も得られるようにしており、東側と西側の端のガラスのファサードに取り付けられたルーバーは不要な熱を光を遮断するものだ。建物の形状はガラスのファサードとともに、内部照明に太陽光を利用するために考えられており、必要に応じてセンサーが照明を消灯する。」と説明しています。
[PR]

by fukimison | 2009-09-07 14:59 | グリーンビル  

LEED or BREEAM

久しぶりにグリーンビルの話題です。環境に配慮し、持続可能な建築物の評価方法として日本もCASEBEEと呼ばれる建築環境総合性能評価システムがありますが、英国BREEEAM(BRE Environmental Assessment Method)と米国のGreen Building Council(USGBC)によるLEED(Leadership in Energy and Environmental Design)の2つが有名(メジャー)です。

そのUSGBCのLEEDですが、Hospitality Designは8月13日にLEED Projects Grow Rapidly Outside the U.S.という記事を掲載しています。これをUSGBCで探すとNielsen Business Mediaが報じたもののようで、内容は米国が開発した建物の環境性能基準であるLEEDが急速に国外で採用されることが多くなっているというものです。
これに関した記事は以前このぶろぐでもスタンダードとはというタイトルで、アラブ諸国がLEED採用を決め、英国の技術者が旧宗主国であるのに湾岸地域で仕事がしにくくなるのではという記事を紹介しました。

今回のものはUSGBCは8月11日、現在LEEDと認められた全プロジェクト(総延べ床面積)の27%が海外で実施されているもので、2004年の8(当時米国内では380)であったのもが2008年1120に伸び、2009年7月5日現在で既にさらに835のプロジェクトがLEED証明の登録を行っていると発表したというものです。さらに記事は「現在世界195カ国で114のLEEDプロジェクトが行われており、うちスウェーデン、デンマーク、ノルウェーそしてフィンランドといった各国で43のLEEDプロジェクトが建設中だ」と続きます。ここでちょっと驚くのは、地理的には英国の方が近く、近い=知識の交流(流入)が容易いという方式が適応されていないことです。でもルクセンブルグに建設中の欧州投資銀行の新館はBREEAMという記事をおつたえしていたのですが、どうなんでしょう?

それで少し調べてみたところ、両者は覇権を握るべくバトルを展開しているようです。
その一例としてBREEAMの中にBREEAM VS LEEDという文書を発見しました。いろいろと書いてありますが、コストと問いう項目で「現地の基準によって変わり、はっきりとはいえないがLEEDは建設費が3-8%上昇すると言われている。BREEAMはLEEDと同等ないしは若干安いと見積もられるとあります。(大型建築において3-8%は大きいです)

BREEAMもLEEDも環境や持続可能に関する分野で多数の課題が示されており、そのうちのいくつがどういったレベルや性能であるかで決まります。それも単に合否ではなく、各種段階(BREEAMはPass, Good, Very Good, ExcellentまたはOutstanding さらにBREEAM certificateですし、LEEDはCertified,Silver, Gold, Platinumまで)における評価です。

1990年に始まり、英国内で主に住宅に適用されているBREEAMに対し、1998年にはじまったLEEDですが、こちらは商業用ビルが主体でありその数は約2000棟に達しているそうです。
[PR]

by fukimison | 2009-08-17 11:52 | グリーンビル  

グリーン(環境配慮)はお金になる?

建設・都市計画、これを行うのにはお金がかかるのでどう資金を工面するか、建てた後の維持も計算にいれないといけない、これに加え最近はお金だけでなく環境に配慮という点も重要です。
特に環境に配慮したグリーンビルは注目を浴びています。これの関係記事は以前にもご紹介しています。

そして本日は4月21日付けInsurance Journal誌のIt's Not Easy Being Green; But It's Profitableをご紹介します。

記事によるとグリーンビル市場は経済苦境にもかかわらず、順調に伸びているそうです。

Fireman's Fund Insurance社(ハリウッドで撮影される長編映画の75%に保険を提供しているそうです)は2006年10月に業界で初めて商業グリーンビル向け(不動産・災害)の保険を売り出した会社ですが、その2年後の2008年12月のMarsh社によるGreen Built Environment in the United Statesレポートによれば、AIG, Zurich, CNA, Travelers, Liberty Mutual そして Chubbといった大手各社がこの市場に参入しているそうです。

2013年までにグリーンビル市場全体(居住・非居住用をあわせ)2倍の規模になると予測されています。今日、グリーンビル産業は商業および施設建設市場の10から12%、約360億から490億ドルだとみつもられていますが、McGraw-Hill社の予測によれば、新規商業および施設建設の20%から25%、960億から1400億ドルへ伸びると予測しています。しかも米グリーンビル協会によれば、この数字は低めだろうということです。

幾つかの調査は商業不動産所有者が非グリーンビルのグリーン化に興味を示していることを示唆していますし、商業ビル所有者の45%は2009年にビルに持続可能性を高める投資を行う計画だと述べたとしています。McGraw-Hill Constructionの2008 SmartMarket Reportによれば住宅所有者も、節約や環境配慮の点からグリーン住宅の購入や住宅のグリーン化を模索しているそうです。

しかしながら保険会社の目からみると、市場は大きくなっているけど、まだまだ未開発の分野で適正な保険を作り出すのは難しいようです。損害があった時に保険が低く見積もられていたり、高すぎる保険が掛けられていたことを避けるため、適切な価値決定を行うことが重要というのはどの保険でもおなじですが、特にグリーン保険をかける過程では重要な課題だとMarsh社の Green Builtリポートは記しています。さらに一般の商業保険は交換費用ベースで作られており、改善ではないのに加え、州や連邦の建築基準法の改定も頭に入れておく必要があるとしています。

これを裏付けるようにUSGBはつい先月(4月27日)にLEEDの第3版を発表しました。

グリーン化におけるリスクと非グリーンによるリスクの比較となると、どうも良く分らないというのが現状のようです。
[PR]

by fukimison | 2009-05-08 11:10 | グリーンビル  

欧州投資銀行の新館はBREEMで

本日は少し古い記事ですが、建物の環境性能評価制度としてはBREEMがメインになるのだろうか?ということでご紹介です。
欧州投資銀行(European Investment Bank :EIB)は欧州連合(EU)の政策投資機関であり、本部はルクセンブルグに置かれています。このEIB本部の建物はDanis Lasdun(1914 - 2001))というイギリスのモダニズム建築家によって設計されたもので、数少ない英国外にある建物の1つです。

2008年11月11日付けのBD誌によれば、1981年に完成しており、当初は800人の職員を収容する予定であった。その後の業務拡大などから1993年に300人の職員増に耐えられるよう拡張された。しかし2010年までに職員数は1850人に達すると予測されることから新館建設に向け国際入札が行われた。2002年に落札者としてIngenhovenが発表され、2004年7月から建設が始まったそうです。建物自身に関してはEIBの説明をご覧ください。

Ingenhoven:クリストフ・インゲンホーフェンは1960年にデュッセルドルフで生まれで、日本にある同氏の建築物はサンケイビル西梅田再開発プロジェクトです。

前置きが長くなりましたが、EIBは新館建設にあたり「環境に配慮した建築物」ということを全面に打ち出しました。なかでもEnvironmental certification obtained for the EIB's new building projectが目を曳きました。普通は「環境に配慮した建築物にする」程度の要求であり、日本だと、どうでしょう、CASBEEでというリクエストは施主からでるのでしょうか?

このEIBの資料を見るとフランスの高環境品質 (Haute Qualité Environnemental: High Environmental Quality), アメリカのグリーンビルディング協会が実施しているLeadership in Energy and Environmental Design、 英国の建築研究所が開発した建築物総合環境性能評価手法(Building Research Establishment's Environmental Assessment Method:BREEM)を比較研究し、BREEAMが建物の環境評価を行うのに一番適切な評価方法だと判断し採用を決めたとあります。

ルクセンブルグにある本部ということでフランスの評価方式の方が親密性が有るように思ったのですが、英国のBREEMが選ばれています。以前ドバイで今後のグリーンビルの評価基準はアメリカのLEEDとすると決めたことで、今後英国の建築家の入札が難しくなるのではと懸念した記事を紹介しました。

BREEMとLEED、今後の行方が気になります。
[PR]

by fukimison | 2009-04-24 10:37 | グリーンビル  

米、グリーンビルディング協会のニュース

大抵、欧米の建設専門誌、大手英字新聞などなどを見て面白そうな記事を探すのですが、本日は久しぶりに米グリーンビルディング協会を見たところ、Real Estate Investors benefit from Green Building Momentumという記事があり、記事の論旨よりも、記事内に引用されている数字に驚かされました。

まずロサンゼルス周辺の不動産売買リストにある住宅の90%が担保物件だとういうこと。サブプライムの破綻=カリフォルニアの土地バブル破綻とは理解していましたが、90%が抵当流れ物件というのは凄い。

McGraw Hill Constructionのグリーンビルアウトルックによれば、2005年にグリーンビル建設は100億ドルであったものが、2008年にほぼ500億ドルに増加した。さらに2013年までにこの数字は1500億ドル近くにまで伸びると予想されている。
建設費用が従来のビルに比べ数%高くつくグリーンビルですが、環境問題からグリーンビルが伸びているというのは知っていましたが、ここまでとは思いませんでした。

建設費は高くつくものの、その後のライフサイクルコストは別です。カリフォルニアにある環境保護庁ビルのグリーンビルですが、システムキャリブレーション、モニタリングやエネルギー性能の維持管理によって、年間ほぼ20万ドルの節約が可能となります。さらに建物外側の照明システムに加え営業時間外の暖房、照明コントロールはさらに年間11万ドルの節約をもたらします。全体として省エネの改善、運営および従業員の教育に50万ドルが投じられましたが、これらによって年間61万ドルが生み出されているというか節約になっているそうです。つまり初期投資は1年弱で回収されたことになります。
この建物のグリーンビルプロジェクト 概要によれば、8%の資本家率を利用し計算すると年間の費用削減はこのビルの資産価値を1200万ドル近くも増加させるものとなっています。

グリーンビルの建設費用や改築費用は高価についても、その効果はあまりあるということです。
グリーンビル事務局のニュースですから若干は割引をしたとしても、充分検討に足る事例といえましょう。

やはり従来型の建築開発は曲がり角にあるという証明のようです。
[PR]

by fukimison | 2009-01-13 17:33 | グリーンビル