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フィリピンの地熱発電所入札

環境サミットによりといえば聞こえはよいのですが、いつから日本は熱帯に?というほどの連日の暑さやスコールのような雷雨、そして突風、地球温暖化は着実に始まったとの実感、そして原油高による光熱費の値上がり、こうしたことが自然エネルギー利用に目を向けさせます。

そうした中、目を引いたのがフィリピンの地熱発電所入札の記事です。

今年の春頃から民営化に伴う地熱発電所入札の記事はでていましたが、それが決定したというものです。

ABS-CBN OnlineはThe Philippine Star の報道としてAboitiz group bags Tiwi-Makban power complex with $447-M bid という記事を掲載しました。
フィリピン・ルソン島南部のアルバイ州にあるティウィ地熱発電所(289MW)と、ルソン島中部のバタンガス州とラグナ州にかかるマクバン地熱発電所(458.53MW)の入札が7月30日に行われ、セブ島を本拠とするアボイティスグループの子会社であるAP Renewables社が4億4688万ドルで落札した。

フィリピンでは電力民営化が進められており、これを担当するPower Sector Assets and Liabilities Management Corp. (PSALM) のIbazeta 社長は、「これにより民営化レベルは68.78%に達した。今年の10月までに73%民営化の目標値を達成したい」としている。

ほんの一ヶ月ほど前でしたか、株主総会たけなわの時期に日本最大の卸電気事業者のJパワー(電源開発)の株式買い増しを試みた英TCIと日本政府の攻防戦が記憶に新しいです。あれは基本インフラに海外投資家の意向が反映されることを懸念する日本政府と資本の論理を言うTCIという構図であり、大げさに言えば国防という観点からまぁ、ありかなでした。でもそれをいうなら、民営化を考えた段階で想定される問題を株式放出という形でお金の欲しかった政府の姿勢を問題にすべきでしょう。

フィリピンの電力民営化の記事を読んでいるとこうしたことを思い出します。
Power Sector Assets and Liabilities Management 直訳すれば電力部門資産・負債管理会社なんていう、素晴らしい名前(フィリピンはこういう長めのすごそうな名前をつけるのがスキみたいです)の会社を設立して民営化を押し進めていますが、大丈夫なのかしら。

PSALM関係者は、これでIPP(独立系発電事業)契約に弾みがつくとしています。
さらに、このティウィとマクバンの発電所売却により国営電力公社(Napocor)はルソンとビサヤに送電する32の発電所(総発電量:2,597.93 MW)のうち14を売却しています。

電力民営化の問題とは別にフィリピンは石油依存国であるものの、再生可能エネルギー利用を見ると地熱エネルギー利用は世界第2位ですし、太陽光、海洋(太陽により温められた海洋表面の温水と深海の冷水の温度差を利用した発電のことだろうと想像)、バイオマスで130-250MWの発電を目指すとしています。また欧州のクウェートと目指すとしたアイスランド(これは水素による燃料電池系)にならってかアセアンにおける太陽熱エネルギー生産の輸出ハブになるとしています。

がんばってね。
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by fukimison | 2008-07-31 11:01 | プロジェクト  

ベトナムのゴルフ場

先日、ベトナムの原発計画をお知らせしましたが、今回はゴルフ場計画です。
それも、ゴルフ場を造るのでなく、制限する方です。

ベトナム社会主義共和国国会便りとでも言うのでしょうか、The National Assembly of the Socialist Republic of Vietnamに紅河デルタ地方ターイビン省のLe Quoc Dung議員は投資計画省のPhuc大臣に、無計画に農地がゴルフコースに転用され建設されることについて質問したとあります。同議員によれば、現在ベトナムの39都市に運営中および計画中併せて141のゴルフコースがあり、その総面積は49,000ヘクタール、うち2,625ヘクタールは農地だということです。

これに対しPhuc大臣は、農地をゴルフコースに使用する計画で進行中の物は無く、また農地として不適な土地しかゴルフコースにされていないと明言し、さらにこれらゴルフコースの監督に関し、首相は認可を与えず、また各省の人民委員会が認めた地区計画に沿ってゴルフコース建設の免許を与えるよう人民委員会に指定したと答弁。

単にベトナムのゴルフブームの話だけなのだろうかと思い、ほかを見たところ、7月27日付けのAFPにVietnam to freeze new golf courses to protect rice farmsという記事がありました。この記事をかいつまんで紹介すると、
海外の投資家がその勃興経済に注目した事とあいまって、2006年初頭から週に1コース余の割合で新規コースが認可されています。ちなみに2007年、ベトナムは8.5%の成長率を記録している。しかしインフレが二桁で進む中、食糧価格が高騰したことで政府は、土地利用基準や環境保護義務を満たさない新規ゴルフコースの凍結を計画中だと計画投資省の報告書は伝えている。同報告書は「地方政府は、現在二毛作が行われている農地をゴルフ場に転用するプロジェクトに認可を与えることを中止すべきだ」と記しているとVietnam Investment Review誌は伝えたとあります。何千人もの農民が農地や生計手段を失い、そのうえ開発業者はお約束どおり、1平米あたり約2-3ドルの保証金を払うだけだと報告書を伝えている。

18ホールのゴルフ場は、1日あたり2万世帯の消費量と等しい5,000立方メートルの水を消費し、農地が使用する3倍の殺虫剤、農薬そしてほかの化学薬品を必要とします。2000年から2006年にかけ、経済発展を遂げるベトナムは、工業および住宅地域の拡大により稲作面積が450万ヘクタールから410万ヘクタールへと縮小したと6月農業省は発表しています。

すでに中国が食糧製品を輸入し始め、またベトナムやインドがこれに続くと成ると、エタノール製造に流れたことによる穀類市場の混乱と相まって、はさらに大きな混乱が起こると素人の私でさえ考えます。

そういえば、1ヶ月ほど前のIHTの記事にも、スペインがゴルフ場建設を制限する施策を打ち出したというのがありました。スペインはここ数年干ばつに襲われており、農地は大きな打撃を受けています。日本でもバブル崩壊以降ゴルフ人気は衰え手いると聞きます。ゴルフトーナメントの報道は大きくされていますが、若者のゴルフ離れが言われ、実際にプレーを楽しむ人々の層やゴルフにかける費用はどの程度のものなのでしょうか?水や農薬を大量に使うゴルフ場経営は、これからますます難しくなるでしょうね。

21世紀は水の時代といわれており、土地と水は公共財と捕らえることが普通となった場合、ゴルフは最初に槍玉に挙げられそうな気がします。
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by fukimison | 2008-07-30 11:34 | 公共財  

仏・カンヌの新築物件

昨日の記事がちょっと暗く・重かったので、今日はお気楽なものを選んでみました。
そして、このブログは私の興味を引いたインフラにまつわるお話を選んでいるのですが、結構不動産のお話が多いのに気がつきました。たぶんサブプライムに係る建設市場の低迷は、不動産市場の低迷にも連動していることがままあります。いままでは「つれづれ」としていたものを、今日から不動産という項目を新しく建て、不動産市場の話題も広く扱っていくことにしました。

その第1弾は7月28日付のIHTにあったCannes project connected to historic hotel quickly sells out のお話です。

カンヌといえば、映画祭、この映画祭のおり有名スターや映画関係者が泊まるホテルとして有名なのが、カールトン・リビエラホテル。私はカールトンと聞くとつい、リッツカールトンと思うのですが、正式名称はインターコンチネンタルカールトンカンヌというのだそうです。wikiでみると338室あり、1909年に建設され、フランス政府から歴史的建造物の指定を受けているとあります。

IHTの記事によると、このホテルの裏手に1-2ベッドルール78室からなるアパートが建設され、売り出されたとあります。1-2ベッドルーム、日本風に言うと1LDKか2LDKということですが、でもフランス、それも高級リゾートですから価格は45万ユーロから始まり、全体として1平米あたり約1万ユーロだそうです。いま1ユーロが170円ぐらいですから、1平米が170万円、スタート価格が7700万ぐらいですね。開発業者の代理人によれば、すでに40%値上がりしており、「停滞市場における一般動傾にも係らず、良い場所で適正な価格であれば、売れることを示すものだ。英国、ロシア、インドのバイヤーなどから国際的にも大きな関心を引いている」とプレスリリースで述べているとあります。ロシアにインドですか、英国というのは産油国や旧植民地系のお金持ちの代理人ということでしょうね?

カールトン・リビエラのサイトを見ると、6階建てで各戸にバルコニーがあり、1年を通じての住居、映画祭の時の足場、オフシーズにその静けさを楽しむ、または単にレンタル物件として投資すると、堂々とかいてあるところが良いですね。

このサイトの中に値段表はないかなとおもったら、ここにあったのですが、全てお問い合わせくださいとついているのが、がっかりです。でも1平米170万で計算すると一番広いのが100平米だから、1億7000万ですね。もっとも不動産業者さんのコメントに、コネクティングタイプに人気があるとありましたから2-3室、産油国の王族代理人あたりだと1フロア全部買い占めたりするんでしょうね、。さらに内装を変えるだろうし、うーん、庶民には想像がつきません。
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by fukimison | 2008-07-29 10:59 | 不動産  

イランの核開発

インフラにおいて原子力発電は、いろいろな意味で大きな位置を占めます。最近では環境・地球温暖化問題との関係で、いままでの文脈とは違った捕らえ方がされるようになりました。

環境という文脈でなく別の文脈、その国が核兵器を生産する可能性or恐れがあるから、止めさせたいという大国のパワーゲームの文脈で語られるのが北朝鮮とイランの核問題だと思います。

7月27日付けのIHTにIran says it has doubled number of nuclear centrifugesと題された記事があり、ちょっと驚きました。
この週末にかけ、イラン大統領は現在遠心分離機6,000機を所有すると発表した。核兵器開発に専心するイランを恐れる米国や他の各国の不安をさらに増大させるに足る増加だ。イランは核プログラムは平和利用目的だと主張していますが、4月にナタンズにあるウラン濃縮地下施設で現在稼動中の遠心分離機(3000機)を倍増する予定だと発表しています。
ワシントンやその同盟国はイランのウラン濃縮施設計画を中止するよう求めていますが、当然のことならが、イランはその要請を拒否しています。
7月19日にジュネーブで行われたイランと6ヶ国会談(米、独、英、仏、露、中)は、イランに対する新国連制裁措置を阻止する代わりに、イランと合意に達しようとするものでした。

そうした中、アフマディーネジャード大統領がこういった談話を発表するということは、イランは北朝鮮と同様に独自路線を突き進むのでかまわないという意思の表れなのでしょうか?
同大統領は大学で土木を専攻し、革命防衛隊(これはイランの正規軍とは別にいわば、ホメイニ氏直属の軍隊として設立され、現在では陸海空併せて12万人の兵力をもち、その工兵隊は石油リグを襲い、採掘場を軍のものにした過去もあります)の一員でもあったことから、なんとなく恐ろしい感じがします。

日本の新聞はこういう海外の記事を余り扱わず、扱っても第5面ぐらいにチョコっと載るだけですね。不安を煽る必要はないけど、もう少し大きく扱ってもよいのではと思います。

かと思うとU.S. house prices overvalued by up to 20 percent: IMF paper(米住宅価格は最大20%過大評価されているとしたIMF報告書)がありました。

IMFのエコノミスト、Vladimir Klyuev氏は、米住宅価格の下落スパイラルはこの先も続き、第1・四半期の住宅価格は8─20%過大評価されていると述べた。同氏の調査によると、住宅価格は2001年から大幅に過大評価されており、住宅市場自体が調整局面に入ったにもかかわらず、過大評価はこの先も長く続く見通しだという。調査によれば、売り上げ/在庫比率の上昇、差し押さえ率の上昇、住宅市場の低迷からも、最近の価格下落がしばらくの間続くことを示している。

日本は毎日暑いし、どこもかしこも、明るいニュースは少ないですね。
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by fukimison | 2008-07-28 10:57 | つれづれ  

アセアン諸国、災害活動網構築へ

7月24日付けのIHTを見ていたらASEAN countries to pool resources for disaster reliefという記事が目を引きました。

その内容は、アジア・太平洋保安会議参加各国(EUおよび参加26カ国の外相)は、同地域を取り巻くサイクロン、地震や洪水といった自然災害を戦うため、国際的に資源(軍事的な支援を含む)をプールするという野心的な計画を発表したというものです。2004年のインド洋大津波に始まり、ミャンマーのサイクロンや中国の四川省大地震などの大災害の折、官民というか民間と軍隊両者を上手に調整し作業に当たることの必要性が明らかになった。2009年に救援訓練を大々的に行う計画も示された。

確かにこのところ、気候変動のためか米国のカトリーナ、欧州の熱波、イギリスの洪水、日本では東北地方の地震と世界中で大災害が相次いでいます。

Think the Earthの方がおっしゃっていましたが、平均気温が2度あがると大変なことになる、といわれている。でも一般の人にとり2度上がるということが、そんなに大変なことと思えない、是に対し、平均気温を自分の体温を考えて、体温が2度あがったらどうなるか、平熱が36度の人にとり38度は病気でしょうし、これが39度になったら、40度になったらと想像してみれば、実感できるでしょうといわれ、とってもリアルでした。

それはともかく、この会議を主催したシンガポールのYeo外相が「この主の演習を行うことで共通の言語を生まれ、緊急時に誤解を生むことなく救援活動が進められる」としています。つまり共通認識として、「地域的な災害救助のおいて軍事的な資源と人員が益々重要な役割を果たす」があるということでしょう。

来年この災害援助演習を行う場所として、フィリピンが申し出ており、日時や場所、路地スティック手段などが確認された。これによって、どの国がどういった人災や資材、資源を保有しており、それの利用法などを知ることで、いざとなったらどこに何を求めればよいか、手法の確立が行えるというものです。でも、サイクロンで大災害を受けたミャンマーのように、いくら救援が目的とはいえ、外国の軍隊が入ってくることで政府の基盤が崩れることを危惧する軍事政権などありますから、そうそう簡単にこれが実行できるとは思えません。またそういう国ほど、インフラの不備などで、自然災害+人災=大災害になりやすい状況にあります。

多発する自然災害に備え国際的な救援活動網の設立は、本当に必要なことだと思いますし、この試みの成功を願うものですが、地震や津波はともかく、身の回り3mでできることを通じて温暖化防止に努め、それが大サイクロンの発生防止に繋がることを望むばかりです。
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by fukimison | 2008-07-25 16:04 | 公共財  

英、生活防衛はCO2削減を呼ぶ?

昨日に引き続き環境系のお話です。といっても風力発電や太陽光発電施設建設のお話ではなく、英国でBritish Gas (BG)とシンクタンクのInstitute for Public Policy Research (IPPR)が共同で実施した調査結果の発表が7月23日付けのガーディアン紙にあったので、そのあたりを中心にお知らせします。

この調査は英国8都市の64世帯が参加して実施されたもので、いろいろな削減方法を利用することで、最大30%エネルギーの使用量を減らせたというもの。現在英国の平均光熱費は年間約1,000ポンドに増加し、消費者はさらなる増加に直面しています。ある報告書は、今後2年間に60%超の上昇が起き得るとしています。こうした中、最大30%の削減を見たやり方を皆がマネると、英国全体で46億ポンドもの石油節約が行え、世帯によってはガスの消費を50%削減できるだろうというのがBGとIPPRの報告書です。

肝心の削減方法ですが、省エネタイプのボイラーを設置する、太陽光発電を利用するといったものが挙げられています。随分前から、昨日ご紹介したサウスダコタの風力発電で見られるように、電力の地産地消が必用になるだろうといわれていました。たぶん、それぞれ一長一短の風力・太陽光・地熱、場所によっては潮力を上手く組み合わせる(所謂ベストミックスです)が、注目されることになるだろうなぁ。

そんなことを考えながらザッピングしていたら、やはりガーディアンでで太陽光発電の記事を見付けました。

バルセロナで開催されたEuroscience Open Forumで、ECのInstitute for Energyの所員の方が、全ヨーロッパが必用なエネルギーはサハラと中東の砂漠に降り注ぐ太陽光の0.3%のエネルギーを利用するだけで賄える。さらにこれらの地域の太陽光は激しいため、アフリカ北部に設置された太陽用パネルは、欧州北部に設置されたそれに比べ、3倍の発電が行えるとした発表を行ったそうです。

北アフリカの巨大太陽光発電施設とそれを欧州へ直流で送電する高電圧網の建設計画は、450億ユーロの巨費がかかり、個人的には直流送電網は電力の減衰が少なく、長距離送電において経済的だといわれても、アフリカ北部と欧州?という感じがついていけません。

7月初頭、フランスのサルコジ大統領がかれが新規に作り上げた地中海ユニオンの主要な部分として北アフリカの太陽光発電ファームを強調したことから、この地中海地域や北アフリカに太陽光発電ファームを開発しようとい構想は、脚光を浴びることになりました。つまりサルコジ大統領の政治的思惑が透けて見える構想といえましょう。

太陽光発電は良いとして、英、ウェールズよりちょっと狭いぐらいの面積を太陽光パネルで覆う、電磁波の問題がある高電圧流網を北アフリカから欧州へ張り巡らす、人体にも環境にも景観にも経済的にも良いものはない、それは分っていますが、エネルギーのベストミックスと同様に、これら因子のベストミックスも考えられて良いのではと、素人の老婆心です。
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by fukimison | 2008-07-24 11:44  

米サウスダコタ、住民主導の風力発電始まる

このところ不動産関係のお話が続いていたので、今日は環境、それも風力発電の話題です。原油高騰のため、再生可能エネルギーが注目されていますが、手軽さなのか経済効率性なのか、話題は1に風力、2に太陽光、3、4がなくて、5に波力、メタンハイドレートといったところですね。いくらCO2の排出が無くても、個人的に原子力はNGです。

そして今日のお題ですが、米国の再生可能エネルギー情報サイトあったDakota Wind Issues Public Offering を考えてみたいと思います。

内容を要約すると、サウスダコタ州の地元コミュニティーが設立したDakota Wind Energy, LLC(DWE社)は、株の州内公募を発表したとするもので、その対象者がDWE社に風力発電関連の権利を供与するサウスダコタ州内に居住する土地所有者のみとされていることがポイントです。

すこし調べたところ、このDWE社は地元の土地所有者グループが、地元による地元に配電する風力企業を目指して設立した会社です。

DWE社は今後3-5年間に、地元コミュニティーが所有する750,000kW超の風力発電施設をRoberts, Marshall そして Dayの各郡に建設する計画を立てています。

このプロジェクト用地内の土地を所有しサウスダコタに住む人は全員、DWE社の所有権の一部を受け取るだろう。つまりDWE社に風力発電関連の権利を供与した土地所有者は、従来どおりに現金の支払いを受ける、またはこの公募を通じてDWE社の株を受け取るというものです。

従来の風力開発とDWE社が違うのは、所有権の共有にある。当社の風力開発において土地所有者はその土地に風力発電が建設て終わるのでなく、DWE社の一部を所有する機会をもっていることだとNational Wind社副社長は言います。National Wind社はこのプロジェクトで、プロジェクトマネージャー、コンサルタント、開発業者を務めています。

一方英国で、Crown Estateが北海で実施する第3期沖合い風力発電プログラムの入札に向け、Banks Developments、Hainsford DevelopmentsそしてNew and Renewable Energy Centreがコンソーシアム(Northumbria Offshore Wind:NOW )を結成し, 是に望むという記事がでています。
総発電量などの数字や実施年度は出ていませんが、事業および家庭向けに発電を行うこと、これに特化した電力会社を設立することなどが出ていることから、相当な発電量になると思われます。

こういう記事を読むにつけ、日本はちゃんと対策をたてているのだろうか、そして自分たちが使う電力は自分たちで作ろうなんて気概のある住民はどこにいるのか、そしてそれを後押しする制度、政治家はいるのかと不安になります。
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by fukimison | 2008-07-23 10:34  

AFIREの捕捉

つい先日、IHTが報道したthe Association of Foreign Investors in Real Estate(AFIRE)の調査報告についてお知らせしました。その後、この組織はいったいどういうものだろうと思い、同協会のサイトをいろいろと見ていました。

なんでも21カ国、約200の投資機関が参加し、本部をワシントンD.Cに置く非営利団体だそうです。オランダの年金基金が主に協力して1988年に設立されたものの、現在ドイツの投資企業が主流となっている。クラブ的なものであり、グリーンスパン元FRB総裁、オルブライト元国連大使、ジュリアーニ元NY市長、パウエル元国務長官などがMembership Meetings時にスピーチを行っているそうです。

そのAFIREの調査報告ですが、2007年の第四四半期に約200名の会員を対象に実施されたそうです。AFIREの会員企業の資産を総合すると、米国の2300億ドルを含め全世界に7000億ドルの不動産を所有しているそうです。ということは70兆円を越える資産を200社で持っているということですね。庶民としてはただ唖然です。

この調査報告書は資本の増加評が得られる世界5大都市として、下記の5都市を揚げています。
1位・ニューヨーク(2006年の2位)
2位・ワシントンD.C.(2006年の4位)
3位・ロンドン(2006年1位)
4位・パリ(2006年の3位)
5位・上海(2006年の9位)

また大躍進を見せた都市として、2006年の24位から6位になったシンガポール、2006年15位から9位のシドニー、2006年11位から10位の香港を示し、アジアの躍進を紹介しています。

不動産投資において最も安定的で確実な国として56%が米国をあげています。2位は11%のドイツ(2006年は4.5%で3位)、3位は8.8%の英国(2006年11%で2位)、4位オーストラリア8.8%(2006年3%で5位)、5位・日本5.3%(2006年の変わらず)

最も資本の増加評が得られる国は、なぜか1位・米国、2位・中国(2006年の14.4%から2007年は21.4%に増加)、3位・インド(2006年の3位から後退)、4位・ロシア(2006年の5位から4位へ躍進したにもかかわらず、投票率は2006年の8.2%から2007年は7.1%へ減少)、4位メキシコ(ロシアとタイ、得票率は2006年の4.9%から7.1%へ躍進)

東欧というのは全く姿が見えません。個人的には中国より政治的に安定しているし、教育水準も良いように感じるのですが、不動産事業者のミカタとは違うようです。そして3位のロンドンをもつ英国や、4位のパリのフランスは全く姿を見せず、どちらかというと文化・文明よりも人口と国土が大きい数値を持つ国が上がっているように感じます。
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by fukimison | 2008-07-22 15:12 | つれづれ  

ロンドン新市長、ボリス・ジョンソンの方針

個人的に、前ロンドン市長のケン・リビングストン氏はなんとなく東京都知事の石原氏と星占い的双子のような感じを受けていました。

そして今年の5月、英国のブラウン労働党政権発足後、初の重要選挙となったロンドン市長選で、 3選目を狙う 労働党の現職のケン・リビングストン氏(62)を破り、保守党下院議員のボリス・ジョンソン氏(43)が初当選を果たしました。

そしてつい先日、英ENR誌にMayor Boris cool on London skyscrapersと題された記事がでました。

その内容を要約すると「リビングストン全市長が高層ビル建設のシンパだとすれば、現市長のジョンソン氏はロンドンの文化的遺産の擁護者としての立場を明らかにした。近頃発表されたジョンソン氏の計画政策は、高層ビル開発業者がプロジェクト開発許可を得にくくなるという内容のものです。

同氏の方針を懸念した財界首脳は「ロンドンのシティーをそのままの形で単に保存するのではなく、良いバランスで開発すべきだ」と述べています。(個人的ですが、都市は常に変わっていかないと我々の仕事がなくなると翻訳できます)

でもジョンソン氏の論点は、中心市街地の世界遺産的な街並みは保存するが、近郊の新規開発地域はそれなりの形で開発すべきだという事に読み取れます。それにリビングストン氏が求めた、新規開発地域は全必用エネルギーの20%をその地域での再生可能エネルギーで賄うべきたという方針を緩和すると発表したあたりが、財界からの要望を含めた路線と言うべきか、少し高めのハードルを与えないとなかなか進まないという別の意味での現実路線を軽視するもののように感じます。

かと思えば旧聞ですが5月のガーティアン紙は、ケリー運輸相は「ジョンソン氏の交通政策は費用を全く過小評価しており、特にバス政策は年間1億ポンドかかるだろう」と批判しています。

ジョンソン氏の提唱する車掌が乗り込んだ新ルートマスターバスですが、同氏は約800万ポンドと見積もっていますが、これに対しリビングストン氏のチームは真の費用は約1億800万ポンドであり、これは15%の運賃の値上げを意味するとしています。


本当はどうなのか、乞うご期待といったところですね。
高層化を抑えるのは良いのですが、ほかの事に関して他国だから冷淡にいえるわけで、これが自国だったら真剣に懸念することになるなぁです。
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by fukimison | 2008-07-22 09:00 | つれづれ  

ミネアポリスの橋梁崩落その後

昨日のAFIREの調査報告を取りあげました。金融(Finance)保険(Insurance)不動産(Real Estate)を総称してFIREと呼ぶのを思い出しました。つまり市場の変動に対して過剰に反応する業界であり、不安定性を現していて言いえて妙ですし、さらに自身の業界団体をAFIREと略号するあたりが、皮肉っぽくて好みだわ。

それはさておき、英NCE誌にNo cash for US bridge checksと題されたアメリカ・ミネアポリスの橋梁崩落事故のその後の記事がありました。

昨年(2007年)8月、ミネソタ州・ミネアポリスの高速道路(135W)にかかる橋梁が崩落し、13名の死者を出したというニュースは、道路や橋梁の維持管理を疎かにするととんでもないことになる。高度発展時代に建設した道路や橋梁の維持管理費がこれから膨大な額になるといった議論を呼びました。

また事故当初、橋梁のガセットプレートの設計ミスと不適切な検査体制が、致命な事故を起す可能性を持つ構造問題が見過ごされてきた原因だと特定されました。

しかし米政府の橋梁崩落合同調査委員会は、州交通局の橋梁検査体制改善に向けより多くの技術者が必要であり、技術不足が検査に欠陥をもたらすと発表しました。

これに対しミネソタ州交通局は「この数年に多くの経験豊富な技術者が、場合によっては30%もの昇給になる給与に惹かれて辞職した。」としています。委員会は過去5年間に同局技術職員の16%が辞職したことから、求人や離職防止計画用資金の設立を提案しています。

提案しても財政危機にある州経済がそれを許すと思えないし、維持管理不全の橋梁や道路は増えていくのでしょうね。

そうかと思えば7月17日付けのL.A1.TimesはCalifornia's median home price plummets in Juneと題して、住宅データによれば昨年同月に比してカリフォルニアの住宅の中間価格が31.5%も急落したと報じています。この記事の中でうむーと思ったのは「6月に転売された住宅の約41.9%が抵当流れだった」という一説です。

こういう記事を読んでいると、NYはNYでありアメリカではないから同地の不動産は長期的にみればOKという昨日の記事に対し、アメリカ自体がスカスカになったとしても本当にNYは大丈夫と言えるのかと疑問を感じます。

それとも「日はまた昇る」で、抵当流れになった物件を買い叩いて、10年、20年後に賭けるor儲けるのかしら?
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by fukimison | 2008-07-18 11:03