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アブダビ・ルーブル工事開始

世界の金融不況をもろに受けて、メガプロジェクトの着工延期、一時休止、建設業者への賃金不払いなどと国として大丈夫かというウワサの耐えないドバイのお隣、UAEの一員であるアブダビは産油国の強みで相変わらず巨大プロジェクトを押し進めています。

アブダビは世界の文化センターになるという大きな計画を持っており、これの実現にむけルーブル美術館の分館招致活動を行ってきました。そしてこのたびサルコジ仏大統領出席の元、地鎮祭というか着工式というか工事の開始を祝う式典を行いました。参照記事UAE Interact:Sarkozy: France proud to team up with UAE on Louvre Abu Dhabi

文化センター計画ですが、これはアブダビの沖合い500mにあるサアディヤット島(27平方キロメートル)に各地の有名美術館の分館を招致や劇場建設を行うものです。しかもグッゲンハイム美術館の分館はフランク・ゲーリー、アブダビの国立美術館はノーマン・フォスター、舞台芸術センターはザッハ・ハディドと建築家も超一流どころに依頼しています。

5月27日付けのBD誌Sarkozy at Nouvel's Abu Dhabi Louvre groundbreakingによりますと、このアブダビに建設されるルーブル美術館の分館はフランスの建築家、ジャン・ヌーベル(アラブ世界研究所で有名になったプリツカー賞の受賞者です)の設計になるものです。そしてこのためにアブダビは30年にわたり10億ユーロ(名称使用料や美術品の貸出)をフランスに支払います。(これに関してはルーブルを売るのかとフランスで大論争になりましたが、国会で可決されました)分館は26,000平方メートルの広さを持ち2013年の完成を目指します。さらにインテリアデザインはNathalie Criniereが行います。

フランス人は建築物に対し日本人とちがった感覚を持っていると感じます。それはパリの景観を守るというのとは少し違って、権威というか行政というか王政時代も歴代の王様がモニュメンタルなものを建設する、その伝統と言うかしきたりは大統領制になっても引き継がれていて、ポンピドーセンターやルーブルのガラスのピラミッドが建設される。そしてサルコジ大統領はパリの大改革ということで外周部分に高層ビルを建てる計画を発表しています。こういったことからか、建築はフランスの重要産業であり輸出物であり外交戦略に組み込まれているなぁと感じます。

なぜなら今回のサルコジ大統領のアブダビ訪問で、この50年で最初となる海外(しかもペルシャ湾のアブダビ)におけるフランス軍基地の開所を行うと同時に、フランスは原子炉2基の建設もほぼ手中に収めたと伝えられています。

これらの記事に埋もれていますが、ルーブルアブダビの着工式と平行してソルボンヌ・アブダビというソルボンヌ大学のアブダビ分校の基礎も置かれたと伝えられています。

ソルボンヌがアブダビですか?なんとなくイメージが。。。
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by fukimison | 2009-05-29 11:02 | プロジェクト  

環境と法律

ありがたいことに仕事が立て込んでしまい、エントリーに時間が空いてしまいました。
この間に不動産系、2012年オリンピック系、巨大プロジェクト系、いろいろな話題があがりましが、本日お届けするのはグリーンニューディールともてはやされている持続可能系の発電とその周辺の話題です。

地球温暖化や原油価格の高騰、先細りといった懸念から、脱化石燃料はもう引き返せないトレンドだと思います。さらに新しい産業を興して経済の活性化という考え方からも環境産業、特に再生可能エネルギーによる発電(風力・太陽光・地熱・波力など)が脚光を浴びています。

今までも大型風力発電施設の話題などお伝えしてきました。最近では5月13日に英、世界最大の沖合い風力発電建設へと題して175基の風車を建設し630MWの発電を行うプロジェクトの資金調達が成功した記事をお伝えしました。
英国は2050年までに排出量の80%削減という目標を掲げ環境プロジェクトを推進していることもありますが、正直に言えば英語の記事があり、他の欧州諸国に比べ記事が探しやすいというのが本音です。

今回も英国の話題ですが、これは5月27日付けのNCE誌に掲載されたUncharted waters for offshore windという記事を元に紹介するものです。

要約すると英国では第1期として450基、計1GWの風力発電施設が現在稼動または建設中である。第2期は7GWの総発電量の再生可能エネルギー発電施設建設である。しかし最大のプロジェクトはセバーン発電施設だというものです。

このセバーン施設ですが、英語名はSevern Barrageと言い、ウェールズからブリストル海峡へと流れる英国最長のセバーン川は干満の落差が15メートルと世界で2番目に大きいことに着目し、河口にある種の堰を建設し、干満差を利用した発電施設を建設しようというものです。これに関しての調査・研究は数年前から行われており、日本でもNEDOが報告書で何度か取り上げています。(欧米における潮力・波力発電プロジェクトの最新動向)この報告書は説得力のあるものだと思います。お暇な折にぜひ一読を)

最初は夢物語のように考えられていた計画がだんだん現実味を帯びてきて、ついにEconomist誌がとりあげるまでになりました。2009年1月31日号「環境主義者たちは、野心的な潮間発電計画に身構えている

前置きが長くなりましたがお伝えしたいことは200億ポンドのプロジェクトの計画内容というよりも、こうした風力・波力発電所建設における法的な問題点です。

沖合い風力発電に関してですが英国裁判所は建設資材となるスチールを提供するUniversal Steel (Scotland)に対し、建設業者のAmec社がクライド海軍造船所で新しい係留施設建設において風力を利用可能とするために一定の品質保証を行うように命じました。命令(強制命令)は例外的であり同プロジェクトにおける特別なリスクを反映したものだそうです。

NCEの記事によると、一般にrisk sharing(リスク分担)調達の原則は、石油や天然ガスプロジェクトにおける従来型のターンキー(一括)エネルギープロジェクト手法だそうです。石油や天然ガスプロジェクトに関し財務リターンは沖合い風力発電プロジェクトのそれとはるかに大きいのは言うまでもありません。沖合い風力発電開発業者は総費用や完成期限全体についてある種の確実さが必要です。問題が発生しより費用がかかるでは、事業計画は立ち行かなくなります。しかし実質的なリスクを課した場合、特にそのリスクが請負業者の係れる範疇外であった場合、請負業者は自分達の関与を制限しない限りその種のプロジェクトに参加しないでしょう。

日本でも設置したのに予定通りの発電量が得られないことで裁判沙汰になっているケースがあります。

記事は適当なリスク分担の基準をどの様に作っていくのか、これはエンジニア・法律家両者にとり技術革新の広がる分野となりそうであり、その第1歩となる判断が数ヶ月のうちにくだされるとしています。
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by fukimison | 2009-05-28 11:41  

英、62億ポンドのM25号線拡幅PFI決定

久しぶりにコアのPFIものです。

5月20日付けのNCEは£6.2bn M25 mega-PFI signed というタイトルでM25号線のPFI工事が決定されたことを報告しています。これはBalfour Beatty (40%), Skanska (40%), Egis (10%)そしてAtkins (10%)で構成されるConnect Plusというコンソーシアムが62億ポンドのM25号線拡幅PFIを獲得したというものです。この拡幅計画は随分と遅れた制せで当初55億ポンドだったものが62億ポンドにまで膨れ上がっています。

M25号線はロンドン周辺の環状高速道路で、渋滞で名高い道路です。この渋滞解消のため、以前から拡幅が叫ばれており、今回の決定でM40号線とA1号線との接続区間、さらにM11号線とA13号線のそれとが4車線に拡幅されることになりました。

混雑区間の拡幅ですので、工事は道路利用車両への影響を極力抑える形で段階的に行われる予定ですが、道路庁は2012年のロンドンオリンピックまでに工事を完成したいとしています。拡幅完成の暁には1日あたり20万台の車両が通行可能となるそうです。

プロジェクトの資金調達状況ですが、決定された13億のうち9億2500万ポンドは商業銀行16行による上位債務、これとは別に欧州投資銀行からの1億8500万ポンド、そしてConnect Plusの株主による2億ポンド
です。

運輸大臣は発表に際し、M25号線ネットワークの維持管理と運営を兼ねたこの拡幅計画は今後30年を見据えた、混雑軽減、移動時間の改善と確実化、安全性を道路利用者にもたらすものだと語っています。

一方で1973年に設立された交通問題を対象とする民間団体Campaign for Better Transportはこの決定を「ばかげた浪費」と批判しています。参考記事はこちらNCE

その理由として去年4区間を拡幅するのに50億ポンドと発表し、それが今では2区間で62億ポンドと工事を始める前に増加している。政府自身の調査でも、どんなに拡幅し通行容量を上げたとしても、M25号線の混雑解消は難しい出ている。これは税金の無駄遣いにしかほかならないと手厳しいです。

日本も金融収縮のこの時期に道路工事?と批判がありますが、どうなんでしょうね。
個人的には、水運をもう少し視野に入れてもいいんじゃないかなと思うんですけどね。
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by fukimison | 2009-05-21 11:01 | 公共財  

新手の不動産ファンド

たびたび不動産情報をお伝えしてきましたが、主にワイドショー的というか、世界で一番高い住宅地や住宅といったものでした。自分の生活とは遠いところで発生したサブプライム問題がここまで社会や生活に影響を与えるのか、といった驚きから今回は少し毛色の違った記事をご紹介します。

これは5月19日付けのIndependent紙に掲載されたPaulson bids to make new killing in real estate marketという記事です。

「サブプライム抵当権に対抗して何十億ドルもの資産を作ったヘッジファンド王が、不動産価格が反発した再に利益を上げる新ファンド立ち上げの最終段階に至った」というリードで始まる記事です。この話題のヘッジファンドですが、Paulson & Coで、このポールソン氏についてはこちらのサイトをご参照ください。

このポールソン氏はサブプライムに対するCDSで名前を挙げるまでは余り有名人ではなかったのですが、2007年に37億ドルかせぎフォーブスの資産家リスト入り、しかも世界で74位のお金持ちだそうです。今年は恐らく20億ドル稼いだだろうと業界紙は伝えています。

Paulson & Co自体は1994年に創立ということでたったの15年です。そしてインディペンデント紙によるとほぼ290億ドルの資産を運用とあります。

肝心の新ファンドですが、ポールソン氏によるとこの「Real Estate Recovery Fund (不動産回復ファンド)」は未公開株式の形態を取る予定だとのこと。この新ファンドのために同社はあのリーマンブラザースの不動産PEチームにいたMike BarrとJonathan Shumaker氏を雇用したとのこと。また一連の住宅産業に対し後退圧力が引き続きかけられること、不動産部門に対する資本の欠如を考えに入れると、将来多数の投資機会が見込めるとしています。

同社にとり不況下に喘ぐ産業に重点投資するファンドはこれが初めてではないものの、米経済の先行きは弱含みであり、景気後退は2009年後半から2010年にはいるまで続くだろうとしていることから、これらのファンドも短期的な利益を見込むものではないそうです。
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by fukimison | 2009-05-20 10:53 | 不動産  

中国で高架橋崩落事故

中国の事故ですが、日本では報道されないようなので。

5月18日付けの新華社は中国中央に位置する湖南省の高架橋が崩落し、6名が死亡したと伝えています。この6名ですが、英国のNCE誌は9名と伝えています。

まずは新華社のレポートを見ていきましょう。
17人が負傷し病院へ搬送された。約550人の救援隊員が30台を越える掘削機を使い、生き埋めになった人の探索を行ったが、これ以上の生存者は皆足らない模様。

17日の午後4時24分、湖南省珠洲市の中心街を通る高架橋が、Honggi通りにかかるあたりで200mに渡り崩落した。同橋は8本の支柱で支えられていた。このため同高架橋の下を通行中だった車両27台が瓦礫の下敷きとなった。 この高架橋は1995年に開通し、湖南省で初の都市部に建設された高架道路(全長2750m、高さ8m)であった。この高架橋は人出でにぎわうHonggi広場にかかっており、同地域一体の交通渋滞の原因伴っていたことから市当局は高架橋の撤去を決定し、5月5日から通行止めの措置を取っていた。作業員は高架橋の部分的な爆破を行っており、今回崩落した部分の爆破を20日に予定していた。

一方NCEは計9人が死亡、16人が負傷したと伝えています。

写真でみると200mにわたって高架橋が崩落したのではなく、道路の中央部が陥没し、しかも1ヵ所だけでなく、2カ所あるいは、200mに渡り数ヶ所で陥没したのかもしれません。

日本では考えにくいタイプの事故です。

事故原因は究明中でありまだなんとも発表されていません。
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by fukimison | 2009-05-19 11:08  

建設不況(2)

以前、有名建築事務所にも不況の風と題してフォスター卿の事務所が350人の人員削減を行うと発表した記事をお伝えしました。
フォスター卿の事務所にしても、本日のトピックのHOKにしても、世界の各都市に事務所を構え、総従業員は1000人を越えることから日本人のイメージする建築事務所とは異なり、グローバルアーキテクトオフィスといった方が良い規模です。そして世界のあちらこちらで、回復の芽が見えてきている、英国は一時期よりもポンド価も改善され、また景気は底を打ち始めたと言った記事も出始めていますのに英国市場はまだまだといったのが現状が本日の話題です。

これは5月15日付けBD誌に掲載されたNo let-up as HOK slashes UK staffの抜粋で「他の建設分野で回復の兆しが見えているにも係らず、世界第4位の建築事務所であるHOKが大規模な人員削減を行っている」というものです。

HOKはミズーリ州に本拠を置く全米最大手の建築事務所で世界の24都市の事務所を構えているそうです。そのHOKのロンドン事務所がドバイやバーレーンでの作業減少のため、英国で働く職員の約10%にあたる20人超を解雇すると発表しました。
このほか英大手建設事務所のRyder Architectureも約4分の1にあたる111人が、同じく大手建設事務所のDyerも30%が職場を去ったと伝えています。
また世界的な建設事務所であるAedasの英国事務所(約700人)は雇用を守るため時間短縮、それも週に4日間勤務を打ち出したそうです。

建築業界の落差は激しく、2008年に960%増を謳歌したにもかかわらず、最新の失業率は不況の影響を最も受けた業界であることを示しています。

驚いたのは4月に失業手当を受けた建築家は1590人で、その数は3月に比して100人多くなっているというあたりで、最近お知らせした英国版グリーンニューディールはいったいなんだったんだろう?
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by fukimison | 2009-05-15 10:55 | つれづれ  

チャールズ皇太子のRIBAスピーチ

チェルシー再開発計画に関し、事業者にロジャース案の再考を求めたチャールズ皇太子の記事やこれを干渉として批判した有名建築家のことなどいろいろとお伝えしてきました。

景観に一家言をお持ちのチャールズ皇太子と現代建築家の対立は1984年に同皇太子がイギリス建築士学会(RIBA)で行ったスピーチに端を発します。この時ナショナルギャラリーの拡張計画案をmonstrous carbuncle on the face of a much loved and elegant friend’=我々の親しんだ優雅な友の顔にできたぞっとするような吹き出物と評し、建築家と険悪な関係が決定的に成りました。

それから25年、RIBAが創立175周年記念スピーチを皇太子に依頼し、それが発表された直後にチェルシー再開発に対する皇太子の干渉、有名建築家の意見広告、RIBA記念式典のボイコット呼びかけがあったものの、キャンセルは一件もなく満員の盛況だったそうです。

世間の耳目を集めたスピーチ、いろいろなところで報道されています。
World Architecture NewsはPrince initiates truce at RIBAとして、BD誌はPrince Charles warns of 'gulf' between architects and societyそしてRIBAで皇太子がなさったスピーチ原稿はこちらです。

全体として風向きが変わった、皆大人になったというのが率直な感想です。

皇太子のスピーチは25年前のスピーチを謝罪することから始まり、チェルシー再開発案には一切触れず、また古典的な建築と近代的な建築を比較するのではなく、近代建築にも良いと感じる物はあると率直に述べています。皇太子が環境に配慮した建築を進める財団を組織していることや最近のグリーンビル・持続可能な建築というのがRIBAにおいても重要視されていることから、スピーチはこちらを主眼に置いたものとなっています。といういうものの、重要な本としてアレクサンダーのThe Nature of Orderをあげたり、建築はトップダウンではなく、ボトムアップであること、コミュニティーの気持ちが反映された建築であって欲しい、といった言葉がちりばめられているのが悩ましいところです。
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by fukimison | 2009-05-14 11:10 | 景観  

英、世界最大の沖合い風力発電建設へ

日本は経済界が2020年までのCO2削減目標を90年度の4%増案支持としたことに対し環境大臣が批判したという記事がながれています。

それに比して金融危機でだいぶ痛めつけられた英国ですが、変に萎縮しないのがよいなぁ。

Renewable EnergyはUK's London Array Given Green Lightとして、また建築専門誌のENRもLondon Array gets green lightとしてテムズ川の河口(ケント州とエセックス州にまたがる沿岸)に建設される沖合い風力発電ファーム建設決定を伝えています。

London Arrayと名付けられた風力発電所はDong Energy(デンマークのエネルギー企業)、E.ON(ドイツを本拠とする欧州最大のエネルギー企業)そしてMasdar(アブダビの政府系投資機関)が計22億ユーロ(およそ30億ドル)を投資し、世界最大となる風力発電ファームを建設するものです。第1期は175基の風車を建設し、2012年から630MWの送電を始める計画です。2期分とあわせ最終的に1000MWの発電(75万戸、大ロンドン圏の4分の1を賄う発電量)を目的としています。これにより毎年190万トンの二酸化炭素削減が可能となります。これだけの巨大風力発電施設となると、90平方マイル(233.1km2)の海面に風車が林立することになります。

先ごろ英国政府が沖合い風力発電支援の強化策を発表したことを受け、建設コンソーシアムは同プロジェクトが財政的に発展が可能となったとして建設開始を決定しました。

風力発電技術で一日の長のあるデンマーク、送電網をおさえるドイツ、資金豊富のアブダビと役者が揃っているうえ政府のサポート、その上で建設される必要インフラ、いいですね。

保守派議員の歳費問題で批判を浴びるブラウン首相ですが、「2050年までに排出量の80%削減という目標においても、将来のエネルギー需要を満たす意味においても、このLondon Arrayは最重要プロジェクトだ」と賞賛しています。
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by fukimison | 2009-05-13 10:19  

Pivot Point by ULI

Urban Land Instituteというアメリカの不動産・都市開発研究を専門とする非営利団体があり、同団体によるインフラレポートがこのPivot Pointという報告書です。そして非営利のULIと一緒になってレポートを作成したのがアーンスト&ヤングという会計士事務所で、このあたりがアメリカらしくて良いですね。

ハリケーンカトリーナの堤防決壊、インディアナの橋梁落下とインフラへの注目が集まっている。さらに経済危機における景気刺激策としてインフラ投資が行われているなかでの報告書であることから、Architect Onlineのニュース欄でも、内容が伝えられています。

同報告書はこの数十年に中国、インドおよび欧州が近代インフラ構築へ向け高額投資を行ってきたのに、米国は反映に安住し、時代遅れの橋梁、道路、交通機関や水道の改修や補修で良しとしてきたしています。さらに米国には総合的なインフラ開発計画が無く、刺激策においても効果的な資金配分になっていないとしています。ULIは行政区を横断的に連絡する交通システムとし交通と土地利用は統合化されるべきだとしています。現在米国は何十年も機能してきた旧来のシステムを振り捨て、将来に向け統合的なインフラ、交通、土地利用を選ぶか、それとも課題を先延ばしし、今までどおりの補修を積み重ねていくか、岐路にあるとしています。といいながらも補修だけで2兆2000億ドルという数字がでています。

executive summaryをざっと見たところ、Change Funding Approaches(vii)が目を引きました全国的なネットワークの金融支援、今まで以上に民間資金を曳きつけ、官民パートナシップを前進させるためにアメリカインフラ銀行を設立すべきだとしていることです。これに加え国庫が枯渇していることから、資金は納税者から利用者にシフトすべきとしています。
このほか人々が職住や旅行先を決める時、費用と選択肢の幅が決め手となる場合が多いことから、総合的計画の進めとして、計画者は交通網や商業施設に連絡の良いコンパクトで歩行者優先の地域開発をおこなうべきだとし、また連邦、州、地元自治体はインフラ政策を一致して管理実施するため、交通、住宅、水道、エネルギー機関の再編成をすべきだとしています。
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by fukimison | 2009-05-12 18:54  

ノーマン・フォスターのスーパーヨット

本日はちょっと不作なもので、2週間ばかり前、しかも面白いけど景観でもインフラでもないのですが、たまには良いかなということでお伝えします。

ノーマン・フォスターといえば、英国を代表する建築家、香港にある香港上海銀行の建築家といえば建築に興味に無い方でもああ、あの、とお分かりになるのでは。いままでにも彼に関してはたびたび取り上げてきました。最近では金融危機のことから彼の事務所も350人の人員削減といった記事をお伝えしました。しかしこの記事はなかなか威勢のよいもので、そんな状況にあってもフォスター氏が監修したスーパーヨットが完成したというものです。これは英BD誌が4月29日にNorman Foster's recession-defying super yacht launchedと題して流した記事です。

記事の始まりは大変皮肉で、フォスター氏は1600万ポンドのスーパーヨットOcean Emerald号発表会に出席した。しかしその翌日、サンデータイムス紙は恒例の長者番付発表を行い、同氏が不況により8000万ポンドも失ったとあったとあります。

このスーパーヨットですが、大金持ち向けのタイムシェアグループ、Yacht Plusの発注したもので、全長41m、スィートタイプの寝室が5つあり最大12名のゲストが収容でき、家具や金具類はイタリアのカッシーナだそうです。

詳しくはYacht Plusのサイトでご覧ください。これと同種のヨットがあと3隻、計4隻建造される予定で、yacht plusの広報担当者は今後数年のうちにあと6隻増やし、10隻にしたいと話しているそうです。

とてもワイドショー的なのですが、このタイムシェアのスーパーヨットがどのように運営されるかと言えば、最初の8人が現在ヨットを利用する権利を持ち、次の8人が11月から利用する。
分割所有のメンバーは185万ユーロ支払うことでヨットの8分の1の権利、34日間の利用保証を受けます。この34日というのは、地中海が11日、冬はカリブ海でこれも11日、そのほかの季節に6日のクルーズを2回で、年間サービスチャージは20万ユーロ。
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by fukimison | 2009-05-11 21:55 | つれづれ