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米、地下鉄事故続報と世界遺産

全く正確の違う記事ですが、どちらも捨てがたいのであえて両方です。

まず、6月28日付けのNCE誌は6月22日にワシントンD.C.で9名の死亡者を出した地下鉄事故の続報を伝えています。同記事によれば国家運輸安全委員会(National Transportation Safety Board:NTBS)が事故発生地点で同型の列車を使った検証作業を行ったところ、衝突事故発生位置で列車が止められると、列車の管理システムはその位置情報を失うことを発見したと伝えています。
調査官は衝突地点近くで終わる両方の線路についた金属間圧縮線状跡は、激しいブレーキと一致していたと述べた。

NTBSは列車管理システムは複雑であり、全部品の徹底検証を必要とするだろうと述べた。調査官は事故日に列車管理システムがどのように機能したか理解するため、線路際のサーキットや列車管理システムデータの検証をさらに継続中だ。
事故列車に搭載されていた所謂ブラックボックスを回収しているが、追突された側の列車9車両のうち8車両分が回収されたが、うち2つは事故関連の情報は入っていなかったし、一部の情報は不確定な理由で事故発生前に情報収集が終わっていたというし、逆に追突した側の列車は事故データ記録装置が搭載されていなかったというので、ちょっとどうなのでしょうか?

事故を防ぐ手立てはあったかもしれない、それを解明する手立てもなかなか大変というのが現状らしく、やはり人災的な色が濃いようですね。

一方でNew four lane bridge loses Dresden its Unesco heritage statusと題された記事がNCE誌上にでました。
記事はユネスコの世界遺産委員会は4車線の橋梁建設を理由に、ドイツのドレスデン・エルベ渓谷をユネスコの世界遺産リストから抹消することを決定したというものです。
ドレスデン・エルベ渓谷は川沿いに約18kmにわたり、16世紀から20世紀にかけての数々のモニュメントや公園が点在し、18世紀から19世紀の景観を残すものとして2004年に文化的景観として世界遺産に登録されました。しかし渋滞回避を目的としたWaldschlosschen橋建設計画が持ち上がったことにより、この3年あまりユネスコの危険リストに載せられていました。

そしてついに、スペインのセビリアで開かれていた世界遺産委員会は取り消しを決定したというものです。世界遺産登録取り消しは2007年のオマーンのアラビアン・オリックス自然保護区の抹消に告ぐ2例目です。

ユネスコの説明によると登録地域を90%削減し開発する決定をオマーン政府が下したからとあり、それでは抹消は仕方が無いといえましょう。ドレスデンも範囲や名称を変えることで再度登録を申請するとしていますが、さてどなるでしょうか?
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by fukimison | 2009-06-29 11:01 | 事故  

建設と景観、ザハ・ハディッドの場合

何度もお伝えしてきたチェルシー再開発のケースは、チャールズ皇太子の行動に光があたることで、その背景にある景観を問いたいのだか問えないというジレンマが透けて見えるものでした。

そして本日お伝えする記事はスペインで起きた景観事件です。英国以外の国々の状況が少しはわかることを期待しての情報です。

これは6月25日付けのBuilding誌に載ったSeville residents halt Zaha Hadid libraryという記事です。

まずザハ・ハディッド(Zaha Hadid)の紹介から。彼女はバグダッド出身で英国を代表する女性建築家で脱構造主義の旗手の1人です。また女性ではじめてプリツカー賞を受賞しています。詳しくはwikiをご覧ください。

その彼女がセヴィル(スペイン南部アンダルシア州の州都)でおこなわれる図書館(400万ユーロ)建築の設計をおこなったところ、計画案が地元住民の反対にあい頓挫しているというお話です。

記事によれば、この建設により保護緑地が侵害されるとした住民の申し立てによりアンダルシア高等裁判所は、セヴィル大学の新図書館(3階建て)工事中止を言い渡したとあります。

ハディッド自身はこの図書館を「sculpted bar of stone」と表現しているそうです。
なんとなく、反対運動を呼びそうな建物という気がします。

しかし地元民を激昂させたのは単に設計の質だけでなく、地元民の憩いの場所であるSan Sebastian公園の約8%もを占有することになるからだとあります。

セヴィル議会はこの図書館建設のため都市計画法を変更したのですが、地元住民の訴えにより高裁はこれを覆しています。
(日本でもよくあるパターンですが、裁判所が住民側を支持するというのはまずないですね)

現在議会は新図書館は観光客の誘致に役立ち、また文化的な評判を高めるとして、決定を上訴する計画です。

彼女の作品はちょっと過激なので、コンペで優勝してもなかなか実現(建設)に至りませんし、最近では中国の広州で建設中だったオペラハウスが炎上したと言う事件(Fire hits Zaha Hadid's Guangzhou opera house)もあります。完成していれば中国で始めての彼女の作品となったでしょうし、記憶に新しいコールハース設計のCCTVビルの火災など、著名建築家の設計建造物の火災が多いのが気になります。
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by fukimison | 2009-06-26 11:20 | 景観  

アメリカの厄日

昨日、6月23日は暦でみると大安なのですが、アメリカではワシントンD.C.で地下鉄事故はあるし、N.Y.でビルの崩落はあるし、厄日でしたね。

いろいろなメディアの報道を要約すると、6月23日午後5時ごろワシントンD.C.の地下鉄で事故が発生し、9名が死亡、約76名が負傷(うち2名は重傷)した。事故はShady Grove駅へ向かう地上線路で発生し、停車中の専攻列車に後続の列車が追突したことによる。33年間のワシントン首都圏交通局(Washington's Metro Area Transit Authority)史上最悪の事故であり、ロイターの6月23日付Washington subway urged to upgrade before crashと題された記事によれば、国家運輸安全委員会(National Transportation Safety Board)は2006年に今回事故をおこした車両と同型の旧式車種を改善または廃車すべきだとした勧告を出したが、WMATはこれに充分に対処しなかったとした声明を発表したそうです。さらにこの車種は2004年にも負傷者20名を出す事故を起しており、この時も近代化を求める警告がだされていたそうです。

またWMATの広報担当者は、事故車両は1976年の開業当時から使用されている車両であり、現在ワシントン地下鉄で稼動中の1126両の車両のうち290両が、開業当時からのものだと発表しています。新型機種へ入れ替えるための入札準備中としていますが、こうなると人災の色が濃いように感じます。

一方、6月23日付けNCEはFour storey building collapse in New Yorkとして、N.Yで発生したビルの崩落事故を伝えています。
記事によればNY市の担当者は、6月21日にブルックリンで4名の負傷者を出した4階建て商住複合ビルの崩落は、3階と4階の内部亀裂に加え、1階から最上階に至る垂直亀裂の存在を指摘したとあります。

NY市で発生したビル崩落はこの3ヶ月で2件目で、前回の崩落はマンハッタン南部で5階建てのビル崩落事故が4月におきています。

今回崩落したビルは改修工事が行われていた最中だったとありますが、それにしても3ヶ月で2軒、同じ時期に建てられたのか、維持管理は適切だったのか、いろいろと疑問が浮かびます。
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by fukimison | 2009-06-24 10:28 | 事故  

AFIREのインフラ投資レポート

本日は少し古い情報ですが、AFIREのニューズレターにインフラ投資に関するものがあったのでそれをご紹介します。

タイトルはInfrastructure Investments-Governmental Asset Class Opportunityというものです。

レポートの出だしは「インフラ投資は比較的新しいもので、1990年代のオーストラリアで始まった」です。ここからして知らなかった。経済の行方が不透明の現在、より安定的な投資先としてインフラ投資が浮上しているという、現在のトレンドを紹介しています。
そして「インフラ=コミュニティーの経済的発展・成功に不可欠な資産や一次的業務」という定義が続きます。そして社会的・経済的サービスを提供する公的機関により利用される施設や構造物とされ、学校、病院、政府機関などの公的建造物のほか、交通、エネルギー、上下水道、情報通信システムなどがそれにあたります。

また経済インフラと社会インフラに別れ、経済インフラは空港、鉄道、有料道路といった交通、そして上下水道、ガス、太陽光などの再生可能エネルギー源が含まれ、一方社会インフラは政府が使用または専用する資産、不動産の開発、運営、維持管理とされています。

ポートフォリオの多様化
インフレに対するヘッジ
予想可能な需要
予想変動率の低さ
長期にわたる収益
安定的かつ確実なキャッシュフロー
といった要素に加え、低リスクであり比較的高い利回りという言うことなしの条件

ビルのテナントは経済状況により移転を決定するのに比して、政府・地方自治体がテナントであった場合、経済よりも政治的な問題や予算により決定され、場合によっては移転を遅らせたり、中止に追い込んだりすることがある。契約延長率とでも言うのでしょうか、リテンション率は民間テナントが65-70%であるのに比して公共部門のそれは90%超に達するとあります。

このようなデータを示されると商業ビル、しかも地方自治体や政府系機関が入居するビルのREITがよろしいようで。
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by fukimison | 2009-06-23 14:12 | 公共財  

英国、大規模開発におけるチャールズ皇太子の存在

これまで数回にわたりチェルシー再開発の話題をお伝えしてきました。開発手順、景観、地元住民と地元議会、開発事業者や建築家の問題のみならず、チャールズ皇太子がかかわったことで憲法議論にまで波及してゆく英国、それに比べ、単一的な建設反対や建物保存運動に終始してしまい、分厚い建設・景観・都市開発問題に広がらない日本、残念です。

どのような決着がつくにしろ、オープンで時間を切らない、せめて大規模開発であれば年単位で議論し、その議論に地元住民が中心となって係るのは当然ながら、その地への通勤・通学、そして遊びに行く人々も加わった意見の場、そしてそれが取り上げられるデュープロセスの保証が決め手に感じます。そんなこんなで、もうすこし英国の景観形成、とくにチャールズ皇太子の存在に注目して行こうと考えました。

その第1回目は6月19日のBuilding誌に掲載されたPrince Charles given say in major London schemesで、同誌は「バターシ発電所やキングスクロス再開発プロジェクトを含め、ロンドンの数ヶ所で行われている大規模再開発の事業者は、チャールズ皇太子の計画介入によって引き起こされる損害を避けるため、定期的に皇太子と計画のチェックを行っている」と伝えています。

このことはチャールズ皇太子の圧力によりロジャースの設計になるチェルシー計画がが撤回された後、キングスクロス計画(800万平方フィート)とバターシー発電所再開発計画の開発事業者であるArgent および Treasury Holdingsが、両計画は皇太子に提示されていたことを明らかにしたことによる。

6月16日に行われたBritish Property Federationの年次総会でTreasury Holdingsの取締役はバターシー発電所再開発計画に言及した際「チャールズ皇太子と設計に関し協議を行った」と述べた。さらにAgent Group創始者もキングスクロス計画も同じように行っており、「皇太子は大きな影響力を持っている」と述べた。

Igloo社(開発事業者)の役員は、大規模開発においてクラレンスハウスと協議することは慣例となっている。しかし 個人的な考えでいえば、「皇太子の考えに大部分は同意するものの、皇太子が非常に大きな影響力を持っているのは不適切だであり、それは正しいことといえないだろう」と述べた。

チャールズ皇太子はそこまで水面下でかかわっているのかと驚いたら、逆に「British LandやHeronといった開発業者は、皇太子と計画協議を行わない」と述べたとあり、どうも皇太子から意見は付されるけれど、当然ながら強制力はないといったところなのでしょう。
いわゆる見えざる手というか、影の声といったものだと想像します。

では、今回のロジャーズはどうして表にでてきたのかという疑問がありますが、それはいろいろな意味での程度問題だということでしょうか?
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by fukimison | 2009-06-22 10:01 | 景観  

中国、2020年までにエネルギー需要の20%を再生可能源に

つい先日、日本は温室効果ガス排出削減の中期目標を「2005年比15%減(1990年比8%減)」とすると発表しました。これについて努力が足りないとか、国際的責任を果たしていないとか、いろいろと批判を受けました。この温室効果ガスの排出量削減に関し、開発途上国の扱いにはいろいろな議論があり、特に中国は、インドはどうするのというのがあります。途上国として猶予を与えるのか、途上国とはいえない、または途上国であっても人口の多きさからちょっと違うんじゃないというのがありました。

そうしたら6月17日付けのガーディアン紙にChina launches green power revolution to catch up on westと題し、国家発展改革委員会副議長のZhang Xiaoqiang氏のインタビューが出ました。

簡単に言えば、中国は2020年までにエネルギー需要の20%を再生可能エネルギー源によるものとし、現在30ギガワットの風力発電目標を新たに2020年までに100ギガワットとし、太陽光発電も現在の目標値3ギガワットから3倍にあたる9ギガワットとするとしています。太陽光に関して言えば、現在の発電量は120メガワットであることから、なんと10年間で75倍という目標値です。

中国は太陽光、風力、省エネそしてグリーン配送(集荷・配送などをCO2排出の面から最適化)のみならず、太陽熱利用システムの拡大に資金を投じる計画です。これらの目標達成に要する資金は、5900億ドルという巨額の経済刺激パッケージの大部分を低炭素関連投資に振り向けることで行う計画です。そして300億ドルを越える資金が環境関連プロジェクトや温暖化ガス排出削減に直接投資されると見られています。

達成の可能性というよりも、この数字にクラクラします。
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by fukimison | 2009-06-18 21:23  

フランスで環境に配慮した自動車専用道路開通

自動車専用道路と環境とは対立するような感じがするのですが、フランス初のEco-Motorwayが開通したとの記事がNCEにFrance's first "eco-motorway" opens today at noonとして登場しました。

この道路はA10, A6 そしてA77号線を連絡し、ArtenayからCourtenayに至る全長101kmの道路です。A19 号線と銘打たれ、この道路により拡大パリ地域の外環バイパスが完成します。さらにこの道路により、パリを経ずにナンテとストラスバーグ間を通行したい車両用の東西回廊の最終区間完工を迎えるそうです。

コンセッショネァー(営業許可受け取り業者)はArcour社(フランスの大手建設会社であるVinci社の子会社)で、建設の資金調達、設計および建設を担当し、運営はCofiroute(有料道路会社でやはりVinci傘下にある)が選ばれている。

そこでVinci社のサイトをみたら6月8日付けでこれに関するプレスリリースが出ていました。

契約よりも4ヶ月速い開通だそうで、これは快挙と言えましょう。
プレスリリースで目を引いたのが社会的責任自動車道路(socially responsible motorway)という言い方です。この道路は水資源と植物の多様性を保護する面において、107ヶ所の表面流出水処理槽設置や動物用の横断道、さらに道路沿いに20万本の植樹を行うなど大変高度な環境パフォーマンスを達成しているとあります。片側に10万本の樹木が全長101kmの道路に植えられている、これは壮観でしょうね。(と言いながら維持管理の費用を想像します)

また他の欧州諸国では一般に見られるがフランスでは初となる硬路肩(硬路肩とは道路の路肩が車道同様に舗装されているものを指します)が道路作業員の安全向上のため設置されたとあります。

Eco-Motorwayということで環境設計によるサービスステーションも用意されているそうです。
なんとなく、そういったことでエコなのだろうか?という疑問が湧きます。
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by fukimison | 2009-06-17 11:20  

ロジャースの反撃

もういい加減にチェルシー問題は終わりにしようと思うのですが、イギリス人はクールという評判ですが、実際はなかなか熱い人が多いようでロジャースが反撃にでました。

2年半の歳月をかけ、10億単位の仕事が鶴の一声で消えたのですから腹も立つし、こういうことが前例になってはいけないという正義感もあるようです。

まず、6月16日付けのガーディアン紙のインタビュー記事Prince Charles wrecked my Chelsea project'「チャールズ皇太子はチェルシープロジェクトを破壊した」と攻撃的です。出だしは先週の金曜日の朝9時にオフィスの電話が鳴った。相手はカタールの王族で悪いニュースを伝えてきたと大変ドラマチックです。
簡単に言えば、ロジャースにとって皇太子の干渉はパタノスター広場、オペラハウスそしてチェルシーと三度目だそうで、皇太子の介入に関する憲法上の正当性について公式調査を求めるとしています。

ガーディアン紙だけでなく、BBCもArchitect Rogers angry at Prince 「建築家ロジャース氏、皇太子に激怒」としてインタビューを報道しています。

大体においてガーディアンに載っているのと同じようなことですが、BBCの方は「こういった前例があると、計画半ばで皇太子の好みで干渉がおきることを恐れる外国企業が英国に投資しなくなる」と言っていますが、それはちょっとどうかなぁ。

ロジャースはチェルシーの計画を自分のアトリエが作り出した中でも最高のクオリティーの1つだと絶賛しています。

正直に言えば、建築、デザイン、開発でこれだけ議論が出る、報道される、熱くなる英国がうらやましいです。もっともっといろいろな角度から議論される土壌が日本に欲しいなぁとつくづく思います。
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by fukimison | 2009-06-16 21:27 | 景観  

チェルシー再開発白紙撤回

土日は休むことに決めているのですが、イギリスの都市開発制度に関心を持つわたくしとしては見逃すことのできない記事だったのでおしらせです。

6月11日付け建築専門誌のBD誌はチェルシー再開発について、ウェストミンスターのプランナーによる正式な報告書(122ページ)はガラスとスチールのモダニズム建設、17棟に548戸の計画を支持し、18日の決定委員会を前に現行計画大きく前進と伝えました。

そうしたらなーんと12日、お金の出し手であるカタールの王様は申請書を取り下げたという記事がでました。

個人的に面白いと感じたことをいくつか、

行政系の報告書はどこも同じ

1、この計画は取得可能住宅の建設が含まれており、これは同区議会の住宅目標に貢献することで歓迎すべきだ
2、住宅が過密であるという申し立てに対し、政府のガイダンスは都市部の高密度計画を奨励しているとすげなく却下
3、周囲の歴史的景観に対しモダンな六角形のパビリオンはそぐわないという申し立ても、ことのほか高品質の計画と絶賛
4、地元にとり、5.18haの敷地にホテル、スポーツセンター、コミュニティーホール、店舗、レストランが建設されるが問題とはいえない。

こんな報告書が提出され、しかも購入してから2年半、開発に向けた下準備に3000万ポンドも費やしていたのに、Qatari Diarは計画を取り下げたのです。

10日ぐらい前からカタールは嫌気がさしているので、取り下げるらしいという報道はありましたが、現実となりました。

カタールはロジャースよりもチャールズ皇太子との友好関係(今回のケースは貸しになりますもの)を作る、イギリスの世論はチャールズに傾いていた(報告書は反対意見が400超寄せられたと明記)ことからこれを逆なでするのも得策で無い、おそらくロンドンの開発業者との合弁会社設立契約書も何かあった場合の収め方が記載されており、凄い額の賠償を支払わなくても済むといった総合判断がくだされたものを想像します。

建築家のロジャースは10億ポンドの再開発計画が消えて「とても残念だ」とコメントを発表(それはそうでしょう。この不況下、大型案件は中止や延期が相次いで、建築設計事務所はどこもリストラの真っ只中です)

Qatari Diarは改めてコンペを行うとしていますが、チャールズ皇太子のPrince's Foundationを含め複数の関係者と協議をしていく予定と発表

チャールズ皇太子の完勝!

チャールズ皇太子が嫌いなロジャースのビルはこちらです。
近未来を舞台にした映画のセットに向いていると思います。
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by fukimison | 2009-06-13 10:53 | 景観  

中東で仕事をするということ

世界に建築専門誌はいろいろとありますが、米国に比べると英国の物が何となく面白く、特にBuilding誌は今週の事件とか、誰が誰を訴えている、といったワイドショー的なセクションがあったりするのがこれが英国人のメンタリティーだろうか、と感じて面白いです。

そんなことから本日はワイドショー的な記事を選んでみました。元記事は6月12日付けのPanceltica bosses flee Qatar over jail fearsです。

記事はカタールを本拠とするスチール鋼材請負業者のPanceltica社の役員は地元開発業者であるBarwa社との法廷闘争が激化し、有罪に書せられる懸念からドバイへ出国したという過激な言葉で始まります。カタールの首都ドーハでBarwa社は計2000戸の住宅開発計画(3億4300万ドル)を実施しています。騒動はこの建設に関連したもので、Barwa社とPancelticash間で契約変更、下請け契約の締結、遅延による損害の可能性といったことに関して問題が持ち上がり、2008年12月から工事は中断されていました。

Panceltica社の重役David Ball氏(名前からすると英国人でしょうか)を含む数人は弁護士から不渡りの小切手を切った場合、カタールの法律により収監される、または出国が禁止される恐れがあると忠告を受け、それとばかり逃げ出したというのが記事内容です。

いろいろと問題があれば支払いを受けられないというのはどの国も当たり前のことですが、今回、事件をややこしくしていることにBarwaは施主でありながらPancelticaの出資者でもあることです。

BarwaはPancelticaに支払わない、pancelticaは下請けに支払えない、会社が不渡りを出したのに、雇われ重役は収監される。カタールの拘置所、どんなところなんでしょう?
なんとなく、江戸時代を思い出します。
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by fukimison | 2009-06-12 16:47 | つれづれ