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世界デザイン都市会議

22日(月曜)から25日(木曜)までソウルで開催された世界デザイン都市会議(Wrold Design Summit)に参加していました。この世界デザイン都市会議は国際インダストリアルデザイン団体協議会(ICSID)が中心となって実施しているもので、2008年にイタリア・トリノで開催されソウルが第2回目です。ソウル市は相当な力の入れようでした。(ニュース

日本から名古屋・神戸という大都市とならび人口8000人強の真鶴町が招待されたのですが、なぜ真鶴というかといえば、今から15年ほど前に導入された自主条例(美の基準)が韓国で報道されたのがきっかけです。建築物の規制はどうしても数値主義になります。(例;高さ10m、容積率250%という具合)真鶴は住民集会・アンケート・ヒヤリングを通して、地域住民が美しい、良いと思うものを洗い出し、それを建築物が尊重すべきキーワードとした条例をつくり、これで規制を行っているという世界でも珍しい町で、そのことが評価されての参加でした。

その独自性をアピールする場としてこれ以上は無いチャンス、その美の条例英訳化に係ったことから、リエゾンとして参加してきました。
(写真は韓国メディアからインタビューを受ける真鶴町長)
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韓国メディアの報道にもあるように、ソウルは都市力をあげて投資を呼び込もうという意気込みに溢れていますね。WDCのサイトにもあるように世界各地から市長や都市行政の上級職員が参加し、どのような都市計画を行っているかプレゼンテーション、ワークショップを行う。その中で上手にソウルが環境・情報インフラの整備された都市計画をおこなっていることを提示、またバスで案内するというもの。

このバスツアーが素晴しく、なんと白バイの先導、そこまでするかというちからの入れようでした。組織団体はWorld Design Foundationといいますが、100%ソウル市の出資する財団が運営し、このサミットのほかデザイン見本市などのイベントを今後仕掛けていく予定です。このサミットは世界各地に投資を呼びかけるものであり、各都市の産業見本市への出展を促すものでもありました。

ソウルといえば高速道路を取り払い、市民が散策できる清流を取り戻したとして有名な清渓川(チョンゲチョン)が完成したのが2005年で、その頃からソウルは生活・情報インフラが十二分に整備され、しかも自然が手軽に楽しめる都市の創造を掲げていました。これは米学者のフロリダが提唱したクリエイティブ・コモンズが好む環境であり、魅力ある都市ということで観光客を呼び込む(盛んにソウルがN.Y.Timesが行った観光で行きたい都市調査で第3位にあげられたことを言及)ことができるというもの。

当然、ツアーにこの清渓川が組み込まれていましたが、個人的には川辺にカフェやアトリエがあると人が留まっていいのに残念(今は道路から階段を降り、川辺の舗装道を散策するように作られています)。豪雨の時の用心でしょうが、土の道の方が好きです。
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そして元野球場をデザインパークにするための建設現場へ(ザッハ・ハディッド設計)。全部で7層ですが、地下が4層、スロープによる移動、屋上緑化の徹底で全体としてのボリュームは抑えられた感があります。今後一層進む情報化を考えてた時、リジッドなハコモノはどうなのだろう、どの程度柔軟性はあるのだろうか?都心部に会議場・見本市会場があるのは有利ですが、従来のものを改修するほうがずっとお徳なのにどうなんでしょうね?

最後はこの大会の組織員の一員であるサムスンの本社ショールームへ、生活の質、機能美、取り揃えたデザインということだそうです。IBMのスマートプラネットの例もあり、都市計画にサムスンが参加するのは当然といえば当然。(韓国でスポンサーになれる企業を思い浮かべても、まあ、そうかなとも)

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怒涛のような三日間でしたが、世界各地のプレゼンテーションを見ると明らかに大都市の都市計画は投資呼び込み型になっていましたし、一方、真鶴的な住民参加型(従来のライフスタイルを守る系)はどうなのだろう?ジリ貧になるのか、貴重とされ人が訪れるようになるのか?住民は何を選ぶのか?

しかし美しい町、美しい建物とは、どういうものか?どういう生活をしたいのか?
原点ともいえる部分をもう少し詰める必要があると感じて帰ってきました。
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by fukimison | 2010-02-26 11:32 | つれづれ  

米、再生・際投資法のその後

今の民主党政権成立に影響を与えた一昨年の米大統領選挙、そしてちょうど1年前のオバマ大統領就任、どちらも就任当初は熱狂的ともいえる支持を得ていましたが、期待が大きかった文だけ失望も大きいといったところでしょうか。そのオバマ大統領が就任直後の2009年2月に成立したのが米国再生・投資法(American Recovery and Reinvestment Act)で、これには高速鉄道網開発に特化したTransportation Investment Generating Economic Recovery(通称TIGERという)という助成金がついています。このことは2009年7月のAFPが米高速鉄道計画、補助金申請278件 米運輸長官として報じています。

そのTIGERが発表になったというのが本日の記事紹介です。

まず2月18日付けJournal of CommerceはDOT Awards Tiger Grantsとして「15億ドルのTIGER助成金で高額獲得者は鉄道プロジェクト」と伝えています。AFPが報じたときは278件だった申請が最後は1400件になり、その中から51プロジェクトが選ばれたそうです。

最高額を獲得したのはテネシーとアラバマに跨るCrescent Corridor Intermodal Freight Rail Project で1億500万ドル、次がイリノイ州シカゴのCREATE projectsで1億ドル、オハイオ、ペンシルバニア、ウェストバージニア、メリーランドのNational Gateway Freight Rail Corridorの9800万ドルとなっています。

2月17日付けのENR誌もDOT Picks Winners Of $1.5 Bil in 'TIGER' Grantsとして報じており、こちらはTIGER獲得のトップ10リストがあります。

これをみるとマルチモーダルやバスレーンプロジェクトがあがっており、ラストのオクラホマのプロジェクトで4950万ドルです。

他の分野で刺激策の恩恵を受けたのはカリフォルニア州のOtay Mesa港が2000万ドル、ミシシッピー州のGulfport港の鉄道改良プロジェクトが同じく2000万ドルやハワイ州ホノルル港コンテナターミナル再建に2450万ドルなどがあります。
最も小額なのはバーモント州バーリントンのウォーターフロントプロジェクトの320万だそうです。

個人的に面白いと思うのはコンテナ・オン・バージ輸送(container-on-barge:COB)にお金がついたことです。貨物船で到着したコンテナはバージ(艀)が受け取り鉄道貨物ヤードやトラックヤードで積み替えられるのですが、これは艀が水路を利用しそのまま運ぶというもの。(詳しくはSea PointのCOB項をどうぞ)
そしてカリフォルニア州のオークランド港と内陸のサクラメントやストックトン間のCOB運営に向けたプロジェクトに3000万ドルがついています。

少人数で大量の貨物が運べCO2の排出量が少ないということで水路、運河が見直されています。
東京も江戸時代の掘割を残しておけば随分違ったのにと思いますが、モータリゼーション時代にそんなことを言っても誰も歯牙にもかけなかったことでしょう。
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by fukimison | 2010-02-19 10:57 | 法律  

Green Port、環境配慮型港湾

本日はいままでほとんど取り上げることの無かった港湾の記事です。

正直にいって港湾、良くわかりません。いくら航空機が発達しても大陸間の大量輸送は船舶ですし、コスト削減を目指し、船舶の大型化が進んでいる。そのためパナマ運河は新しい大型閘門を建設中ですし、中国の羊山港は大型コンテナ船が接岸できる深水港としての設備を整えることでハブ港を目指しているといった具合です。

ただ先日、日本郵船が発表したようにタンカー自体も船体にソーラーパネルを設置したものの建造など、大型化と環境配慮、トレンドは2つあるように感じています。

その環境配慮型港湾ですが、数年前に米加州ニューポートビーチがグリーン化を目指すという記事が出たのを記憶しています。それは船舶は停泊時にディーゼル発電を行うためco2の排出が起こる、さらに貨物を積み込み、積下ろしを待つコンテナ車のディーゼル排気と港湾作業に伴う排気量は見過ごせない量がある。これを軽減するため、埠頭に電気の端子を設置し船舶に配電する。積み下ろし作業の効率化を計り、トラックの待ち時間を削減するというものでした。

これに関連した記事が2月18日付けのNCE誌に英国の港湾施設の環境配慮ということでPorts struggle to become greenerと題した記事がでたのでご紹介です。

記事は「コンサルタントのRoyal Haskoning社が英国の港湾100箇所の責任者に対し行った調査によれば、25%がグリーン技術設置への投資を考えていると回答すると同時にどのような対策をとれば良いか解らないと答えた」と報じています。

そこで同社のサイトを探したところ2009年12月10日付けでUK ports feel they must do more to protect the environment という記事あるのを見付けました。

、「大部分が不況下であり維持管理とコスト削減がもっとも優先されることだとしているものの、景気回復後を見据え、5人に1人が環境保護順守が最も優先度が高いと答え、港湾の81%が港湾作業員に環境配慮訓練を行う計画であることからこの数値はもっと上がると予想される」とあり、英環境政策の浸透が伺えます。

報告書にある数字を見ると、
1、81%がより省エネ化を実施と回答
2、5人に4人が大気および海洋へ排出されるCO2量を削減
3、43%が持続可能な排水システムを導入
4、78%が汚染物質の除去または処理を実施
5、半数が低炭素、再生可能な代替材を利用
と 英国進んでいると感じます。

それが良い方向へ進んでいるにもかかわらず調査書は、英港湾の責任者が要求度の高い環境保護義務に対応するためなんらかの支援を必要と感じていること記しているとあります。「18%が環境戦略をなんとか準備・実施していると感じており、22%が規制義務に見合うリソースへのアクセスが充分ではないと感じている」とあります。

つまり意欲はある、形としては整った、でも実際となると心もとないという状態のようです。
なんとなく、他人事じゃないナァと感じます。
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by fukimison | 2010-02-18 11:41  

東欧鉄道事情

道路、ダム、橋梁、上下水道そして鉄道、このあたりがインフラらしいインフラでしょう。毎日利用するものの、なかなか様子が解らないのが水道と鉄道のように感じます。特に鉄道は地球温暖化の対抗策として注目を浴び、高速鉄道網の敷設が欧州各国で盛んです。これも新規に建設するもの、従来線を改良するものいろいろです。ここで問題になるのが狭軌と広軌、とくにロシアはドイツが鉄道でロシアに侵入することを恐れて5フィートの広軌を採用(井上勇一『鉄道ゲージが変えた現代史~列車は国家権力を乗せて走る』(中公新書))したとあるほど、いろいろな意味で悩ましいものがあります。

まず、そのロシアとフィンランドの高速鉄道網の記事です。フィンランドこそ19世紀の初頭にロシアに征服された経験がありますが、あのあたり国境は常に流動していたけど、どうなんでしょう?
2月15日Railway MarketはFinland, Russia: New high-speed train service to link Helsinki and St Petersburgという記事のもと「2010年末までにAlstom社製の高速Allegro列車がサンクトペテルブルグ・ヘルシンキ間で運行を開始する予定だ。これにより両都市の移動時間は現在の6時間から3時間半に短縮される」と報じています。
Allegro列車は7両編成で344人の乗客が収容できるとあります。ロシア鉄道の重役によれば「ロシア・フィンランド間の乗客数は全ロシア鉄道国際線利用者の52%を占めるほど」とあり、その重要性がわかります。

もう1つ、2月16日のEU Infrastructure誌はBulgaria joins high-speed rail clubとしてブルガリアの高速鉄道網建設発表を伝えています。

記事は「ブルガリアのAlexander Tsvetkov交通相はソフィア・ブルガスを結ぶ高速鉄道の入札を発表した。同相は入札を一ヶ月ほどで終え、今春に全長290kmの建設工事着工を目指したいとしている」としています。Railway Marketの記事は8社が入札に参加の予定とあります。

ブルガリアではすでにSofia-Dragoman間が3年後の完成を目指し工事中ですし、EU調達による高速鉄道はSofia/Plovdiv路線が計画されており、ブルガリア全体で30億ユーロが鉄道工事に投じられる計算になるそうです。

このほかポーランドもワルシャワとポーランド西部のポズナンを結ぶ高速鉄道のフィージビリティースタディーを行う入札を開始したと伝えられています。

こういう記事を寄せ集めると高速鉄道への期待の高さを感じます。
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by fukimison | 2010-02-17 11:35  

BA、バイオ燃料工場建設へ

インフラとは言い難い記事ですが、航空業界の新しい動きとしてご紹介です。

これは2月15日付けのBuilding誌にBA to build jet biofuel plantとして紹介されていますし、同日のEU InfrastructureもBritish Airways to produce bio-fuelとして紹介しています。

Building誌を見ると記事は「英国航空は欧州で第1号となる持続可能なジェット燃料プラント建設を計画しており、2014年から同社の航空機に低炭素燃料の供給を始める予定だ」とあります。
low-carbon fuel大丈夫なんでしょうか?と思いながら読み進めると記事は「自己完結型プラント、これは米国のバイオ燃料企業Solena Groupとのパートナーシップで建設される予定であり、年間50万トンの廃棄物を1600万ガロンの環境に配慮したジェット燃料(green jet fuel)に加工するものだ」とありました。

コンサルタントのArcadis社がプラントの用地選定やプラントがスケジュール通りにそして費用効率の良い方法で建設されるようプロジェクト実施の管理やアドバイスを行う予定です。

BAはこの計画は地域に最大1200人の雇用を創出し、地元行政にとり埋め立て処理税の支払いを大幅に減じるものとなろうとしています。さらにBAの重役は「Solena社とのパートナーシップは2050年までに二酸化炭素の排出量を50%削減するという我が社の意欲的目標実現に向け路を開くものと成ろう」と語ったとあります。

EU Infrastructureの記事もほぼ同じような内容ですが、航空会社は人員削減に加え燃料でも削減方法を模索しているというコメントが目新しいでしょう。さらにプラントの用地として東ロンドン地域で4カ所が候補に上がり現在検討中であること、1600万ガロンの燃料はLondon City Airport を利用するBAの全機をカーボンニュートラルにするのに必要な燃料の倍量に相当するとあります。

Solena Group社の会長は「The Solena - British Airways BioJetFuel プロジェクトは効率的にバイオマスをクリーンな再生可能燃料やエネルギーに加工し、完全にカーボンニュートラルだ」と絶賛です。

本当に計算どおりに行くかどうかは別にして、こういう記事を読むと、実行エネルギー力すごいなぁと、単純に感心してしまいます。

ただこれ、建設費の額や資金調達方法に触れられていないのですよ。
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by fukimison | 2010-02-16 11:08  

Nord Stream、ロシアとEUを結ぶパイプライン建設へ

温暖化は気温差が激しくなるという学説を裏付けるかのように暖冬という予報はどこへやら、世界各地で大雪のニュースが聞こえるかと思えば、カナダは雪不足、東京も4月の気温の翌日は2月へ逆戻りです。

不安定な天候はよりエネルギーの確保が気になることから、本日は扱ってこなかったパイプラインの記事、しかもバルチック海を経由しロシアと欧州を結ぶものの紹介です。

まずNord Stremtとは何か?から
Nord Streamのサイトをみると「Nord Streamはバルチック海を経由しロシアとEUを結ぶガスパイプラインだ」とあります。さらに「天然ガスを事業者および家庭の両者へ配送するもので、新しいパイプラインは欧州におけるエネルギー安全保障にい重要な役目を果たすだろう」と続きます。

Nord Streamは年間260万世帯超を賄うのに充分な容量の550億立方メートルのガス輸送するもので、単なるガスパイプラインというより、ロシアとEUが協調して行う主要インフラプロジェクトの記念碑的プロジェクトとなろう。

そしてこの建設に必要なフィンランド当局の許可が得られたことで、4月から建設が開始されるというのが本日のトピックです。

この許可の記事はKHLにもNord Stream’s green lightとして報じられています。

記事によれば「全長1223kmのNord Stream建設に必要な最後の許可をフィンランド当局が下ろしたことで、建設に向け一歩前進した。この許可はバルチック海のフィランドの経済水域にパイプラインを建設することを許可するもので、デンマーク、スウェーデン、ロシアはすでの許可を下ろしていた。これで740億ユーロのパイプライン建設は2010年4月に開始の運びと成った」

Nord Streamのプレスリリースをみると「Nord Streamは2010年4月に1本目のパイプラインの建設を開始し、ガスの配送は2011年末に開始の予定だ。2本目にパイプラインが2012年に完成すると、両者合わせて550億立方メートルの天然ガスがロシアのVyborgからドイツのGreifswaldに送られ、そこで欧州のエネルギー網へ接続することになる。ロシアのエネルギー企業Gazpromは既にドイツ、デンマーク、オランダ、ベルギー、フランスそして英国からなるEU各国の顧客と年間200億立方メートルのガスを供給する長期契約を結んでいる。

このプロジェクトでは住友金属・住友商事がパイプライン向け大径溶接鋼管を受注内定というプレスリリースを出しています。

いろいろな意味でかかわりのあるプロジェクトです。
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by fukimison | 2010-02-15 12:36 | プロジェクト  

地域経済発展を支える持続可能なサプライチェーン

2009年はチャールズ皇太子のチェルシー再開発介入にまつわる憲法問題や財団の立ち入り調査まで起こり、注目を浴びたThe Prince’s Foundation for the Built Environmentでした。

これらの問題も沈静化した2010年2月になり、財団本来の目的である従来工法を利用した持続可能な建設についてのレポートが発表されました。

タイトルもそのものずばり「Sustainable Supply Chains that Support Local Economic Development

これについての記事がLow Carbon EconomyにGreen building should mean sourcing local materialsとしてあります。

同記事は「財団の報告書は大型住宅計画の一環としてその地域で製造されるクレイブロック利用するが環境や地域経済に与える影響を分析したもの。これによるとハイテク機材を利用した省エネ住宅建設は、機材はもとより、これに精通した建設作業員を国外から招聘したりする必要がある。しかし建設地周辺で製造される単純なクレイブロックを利用することで製品のみならず地元の作業員の雇用も生まれ地域経済の活性化に繋がる」と記しています。

さらに「地域の製造品を利用した場合、1軒あたり12000ポンドの経済的利益が地域コミュニティーに落ちると見積もられる。また政府が目標とする年間230,000軒の住宅建設に地元の製品や作業員が採用された場合、年間90,000の職が確保されるだろう」とあります。

現在U-value(総括伝熱係数)が低く、有害物質を含まず、5階まで建設できるレンガはドイツで製造されているが、これを英国まで輸送するとなると輸送によるカーボンフットプリントを計算にいれなければならない。英国で製造されているレンガに現場少し手を加えるだけでドイツ製に対抗できるとしたものです。

日本の場合、耐震問題もあり本当の伝統工法で建設できないというジレンマがあるのですが、建設におけるカーボンフットプリントを考えると、もう一度全体を見渡す時期に来ているのかもと思う今日この頃です。
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by fukimison | 2010-02-12 11:35  

アブダビ投資庁、ガトウィック空港を買収

本日の記事はUAEのアブダビと英国、2国間の買収記事です。

ガトウィックはロンドンにある空港です。ロンドンの空港というとヒースローを思い浮かべますが、wikiによれば英国でヒースローについで乗降客の多い空港です。1986年にイギリス空港公団が民営化し、現在はイギリス空港公社(BAA)の所有する空港となっています。

民営化と買収、2年ほど前に日本を騒がした外資(オーストラリアの投資銀行・マッコーリ)による羽田空港株買収問題を思い出します。この時日本で渦巻いた意見は経済産業研究所のものとダイヤモンド社のものがその代表といえるでしょう。

では英国はというと、2月5日付けBuisinessWeekはAbu Dhabi Fund Buys Stake in London Gatwick Airportとして伝えています。

「空港会社の株を外資が買収する」という事実が過去にあったせいか、淡々と事実を伝えています。

記事によるとガトウィック空港の株ですが、2009年12月にGlobal Infrastructure Partners(GIP)というニューヨークを本拠とする非公開投資会社が購入しており、今回アブダビ投資庁が購入しても、GIP社が過半数を握り所有権を保持し続けるとあります。

じゃあ、GIPはどこから株を買ったかというとスペインの建設企業Grupo Ferrovial SA’s からで24億ドルで購入しています。この時防衛問題だ、安全保障はという批判は無かったのかというと、逆で記事は独占禁止規制による批判(1企業が英国にある主要空港全てを管理運営するのは寡占である)の中、売買は成立したと伝えています。

今回のアブダビですが、15%を約く1億2500万ポンド(1億9640万ドル)で購入、さらにGIPは2月2日に12%を韓国最大の投資家であり、世界第5位の年金基金のNational Pension Serviceに1800億ウォン(約1億5400万ドル)で売却しています。

もう少し別の角度と思いロイターを見るとAbu Dhabi wealth fund buys into Gatwick Airportとした記事がり、それによるとGIPはCredit SuisseとGeneral Electric が設立したインフラファンドで資金は56億4000万ドルとあります。

流れを整理するとガトウィックを運営するBAA(イギリス空港公社)の大株主はスペインのFerrovialであり、そこから米資本のGIPがガトウィック株を買いうけ、うち10%とか15%のマイナーな株数を韓国とアブダビに売却したということです。

すべては2006年にヒースローやガトウィックを所有するBAAがスペインの建設コングロマリットのFerrovialに買収されたことに始まっています。これについては2006年6月のガーディアン紙Ferrovial lands BAA with final offer of £10.3bnをご覧ください。103億ポンドは2兆円超です。

スペイン、UAE、そして韓国ですか! 安全保障も防衛もないですね。
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by fukimison | 2010-02-10 12:34 | 動向  

モロッコ、カサブランカとタンジールを結ぶ高速鉄道

本日はなかなか出てこない、日本の新聞はまず報道しないモロッコの話題です。
しかし、欧州の鉄道事業者の動向が見えるという点は外せないものです。

2月2日付けAfrica the Good NewsはMorocco to launch $2.5 bln high-speed train line としてタンジールとカサブランカを結ぶ高速鉄道建設を伝えています。記事は建設は今年(2010年)に始まり、2015年12月の完成を目指すと交通大臣が述べたとしています。

高速鉄道プロジェクトの工費は200億ディルハム(24億7000万ドル)で、うち半額はインフラ、65億ディルハムは鉄道装置、残りの44億ディルハムは車両に充当されるそうです。
どこがこのプロジェクトを請け負うかはまだ未定であるもの、業界筋の話しではフランスの鉄道運営会社SNCF、重工業グループのAlstomそしてBombardierが狙っているそうです。

モロッコは330億ディルハムを投じて鉄道の延伸・改善を実施する予定であり、この高速鉄道もその一部だとあります。

ではモロッコのインフラ状況はどうだろうとサーチしたところ、2月2日のOfficial WireにMorocco Infrastructure Report 2010 - New Market Report Publishedという報告がありました。

これによれば、モロッコの建設産業は世界的な不況にも係らず、2009年は2008年の4.75%から0.78%の下落に留まり、アフリカ北部地域では好成績を示しているとあります。さらに資本投資も282億5000万ドルであり、2014年には2004年(123億ドル)の3倍の381億に達すると見込まれているそうです。設計や建設部門は低いインフラ率や為替変動が限定的であることから好印象を得ているとあります。

モロッコを含むマグレブ地域(リビア・チュニジア・アルジェリアなど)は欧州に向けた電力供給の地として脚光を浴びており、欧州投資銀行(EIB)やArab Fund for Economic and Social Developmentが発電+送電+売電プロジェクトに出資を決めていることから、これが上手く発展すれば、北アフリカのDesertec projectは4000億ユーロに達すると期待されているとあります。

モロッコ、その響きだけで太陽光や風力発電に向いている場所ですし、ジブラルタル海峡は波も荒いし、自然エネルギー良いんじゃないですか?でもビジネス的には原子力なんでしょうね。
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by fukimison | 2010-02-09 12:08 | プロジェクト  

英、プールの跳開橋DfTの承認待ち

久しぶりの英国、しかも橋梁の話題です。

イングランド南西部ドーセット州のプールは海岸線の美しい港町として有名。
多くのヨットや貨客船が行き来する港には1926年製の跳開橋がかけられていますが、80年前と今とでは人口も違えば出入りする船の量・大きさも違うということで数年前から第2跳開橋建設に向けた運動がおきていました。この間の請願運動などはプール郡のサイトをご参照ください。
そして2007年、プールは第2跳開橋としてTwin Sails Bridgeを発表しました。この経緯については2007年3月のNCE、Sailing by: Poole Harbour bridgeをご参照ください。

簡単に言えば、跳開橋は径間の中央部分が2等分され、道路部分は左右に持ち上がるのが普通ですが、これは径間を斜めに分け、直角三角形の斜辺が背中合わせになるように切り分けられた道路が左右に持ち上がるもので、遠くから見るとヨットの帆が張られたようにみえることからTwin Sailsと銘打たれたそうでう。
イメージでみるとなかなか美しい跳開橋です。

その発表から3年、やっと資金面の目処がたち、建設業者の入札も最終段階に来たというのが2010年2月7日のNCEの記事Iconic Poole Harbour bridge poised for construction go-aheadです。

総工費は3700万ポンドであり、うち996万ポンドはThe South West Regional Development Agencyによる融資で、これは既にけっていしているとあります。現在はDepartment for Transport による1410万ポンドの補助金の承認を待っているということです。

全ての承認が得られれば、工事は2010年春に始まり、20ヶ月の工期を経て2011年の末に完成を目指すとあり、このプロジェクトにより5000人の雇用の創設と25ヘクタールのブラウンフィールドが住宅、オフィス、店舗、レジャー・コミュニティー施設に生まれ変わると郡のサイトは記しています。
工事入札ですが、1860万ポンドの目標価格に対し6社がショートリストされ、うち2社が2009年11月にインタビューされており、DfTの承認が降りれば青信号です。
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by fukimison | 2010-02-08 12:15 | プロジェクト