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タンザニア、セレンゲティハイウェイ

昨日に続き本日も環境ものです。

昨日のブラジルBelo Monteダムも大規模なものでしたが、本日お伝えするタンザニアのセレンゲティ道路もなかなかです。

セレンゲティといえば、動物・秘境好きの人は良く知っているタンザニアの国立公園。
wikiによれば「タンザニア連合共和国北部にあり、その面積は四国全体より大きい自然保護を目的とした国立公園で、1981年、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録される」だそうです。

そのセレンゲティの道路計画について各紙が紹介しています。

まずは英建築誌のNCEは8月27日付けでPlea to rethink serengeti highwayという記事を、また環境系のニュースサイトとしては大御所のEnvironmental News Serviceは8月13日にTanzania's Highway Plan Threatens Serengeti Wildlife Migrationを掲載しています。

ENSによれば「タンザニア政府は同国で最も古く、人気の高い国立公園であり、ユネスコの世界遺産でもあるセレンゲティ国立公園を東西に横断する商用道路の建設を承認した。ArushaとMusaomaを結ぶ計画道路はセレンゲティの野生動物の生息地を横断するものだ」としさらにこの計画に反対する環境・野生動物保護団体の意見として「公園をバイパスする南へ向かう代替ルートを支持し、こちらの方がより多くの村落にとり使い勝手の良いものだ」と伝えています。

また「タンザニアの代表団が環境影響調査が行われるだろうし、計画は何も決まっていないとしたしユネスコ世界遺産委員会年次総会の二日後、7月31日にタンザニアのKikwete大統領は道路計画の実施を発表した。しかし環境影響調査は行なわれても計画されてもいない」と伝えるあたり、怒ってます。

ここまで大きな計画は当然、専門サイトがあるはずと思いサーチしたところSave the Serengetiというのがあり、7月6日の記事が詳しいです。

道路建設により観光収益の増加を目論む政府に対し、建設コスト、維持管理費に加え、世界自然遺産の称号剥奪がもたらすマイナスイメージで思ったほどの観光収益増は見込めないとする意見が出ています。

国情や生態系 を知らない者が建設の是非を言ってもしょうがないのですが、個人的にはタンザニアから遠い日本人でも知っているセレンゲティ国立公園に道路建設の計画があり、自然遺産剥奪の危機にあるなんて知らなかったし、逆に那覇の高層ビル建設で首里城から南シナ海の眺望が阻害され、遺産としての価値が阻害されるというのもアフリカの人知らないんだろうな。

こういうも情報格差というのかしら?
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by fukimison | 2010-08-31 16:17  

ブラジル、Belo Monteダム承認へ

今まで2度ほどアマゾンのダム建設ということでおつたえしてきたブラジルのBelo Monteダムですが、正式に認可されたというニュースがでました。

8月27日付けRenewable Energy はBelo Monte Hydropower Project Construction Formally Approved と題して伝えています。

記事は「ニュースサービスによれば、ブラジルのダ・シルバ大統領はアマゾン川にBelo Monte水力発電プラント(11,2000MW)を建設するコンセッション契約に署名を行った。これにより水力発電プロジェクトの建設は開始される」としています。

規模やこれに至るいざこざは過去記事を参照していただくとして、Renewable Energyの報道によれば、Blo Monteダムの発電開始は2015年が予定されており、建設費用は約112億ドル(200億レアル)が見積もられているそうです。さらに同ダムの建設と運営を行うコンソーシアムは18のパートナーで構成されているとあります。

このダム建設に関しKHLもBelo Monte concession contract signedとして8月27日に報道しています。
こちら「ダムはコンソーシアムのNorte Energiaが建設と運営を行う。同コンソーシアムは国営電力会社のChefが49,98%を所有し、他のパートナーは建設企業のQueiroz Galvao(10.02% ) , J Malucelli (9.98%), Cetenco Engenharia (5%), Mendes Junior (3.75%),そしてServeng (3.75%)で構成されている」ともう少し詳しいです。

以前もお伝えしたように、中国の山峡ダム、ブラジルとパラグアイの国境にあItaipuダムに次ぐ世界第3位のダムになるものですが、事業としては余りおいしくないことこから、2010年4月にOdebrechtとCamargo Correaの2社が入札から撤退したというニュースが流れました。

ブラジルはオリンピックにFIFAサッカーといけいけで、これら大イベント成功のためにも安定電力が必要なんでしょうけど、変なことにならなければ良いのですが。
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by fukimison | 2010-08-30 15:34  

エンパイア・ステートビルの景観を脅かす高層ビル計画

このところ米国関係の記事はメキシコ湾の石油流出事故関連ばかりでしたが、本日は景観系、しかもニューヨークという別格の地の話題です。

エンパイアステートビルから2ブロックばかりの場所に超高層ビルが計画されており、その是非をめぐり紛糾したものの、議会は承認というのがあらすじです。

いろいろなソースでこの件は報道されていますが、とりあえず8月26日付けのKHLから。

New York's 15 Penn Plaza approvedは、「ニューヨーク市議会は、同市の象徴でもあるエンパイアステートビルから2ブロックの地点にVornado Realty Trustが計画中のClarke Pelli設計による15Penn Plazaビル(67階建て・363mビル)を47対1で承認した」と伝えています。

計画ビルはエンパイアより18m低いだけであり、開発業者は「ニューヨークのスカイラインに素晴しいビルが加わる」と絶賛していますが、エンパイア側は「計画ビルはその高さやデザインがエンパイアに接近しすぎている」と反対を表明してましたが、ニューヨーク市長のブルンバーグ氏は計画に賛成していたことから47対1になったのでしょう。

この計画について8月26日付けWorld Architecture NewsはManhattan's iconic skyline at riskとして報じています。こちらのパースで見る限り、美しいとはちょっと言い難い。記事中に「6000の職と1500万ドルの交通改善を同市にもたらすと約束」とあるあたりが鍵でしょうし、大型ビル建設が景気に与える影響を是とする判断が大勢を占めたのでしょう。

しかし記事にあるこの部分、「エンパイアビル側が実施した調査は新タワーに肩入れする人の85%が同ビルはスカイラインを脅かし、うち39%がビルのインパクトを軽くするためストリートレベルでのセットバックを求めている。ニューヨークのスカイラインに関する論争はデザインメリットと市のイメージを形作るビルの役割に関し疑問を投げかけている」は議会は建設メリットだけを見ていると言いたいようです。

いろいろな特例を利用し、ゾーニングよりも50%容積率が大きい計画を承認した議会、ペン駅周辺は昼間は人でごった返していますが、夜は閑散としたものになります。そこへ新たなオフィスビルは混雑を増し、しかし住民がいないことで町としては機能が衰えたものになる。

複合開発といいますが、オフィスと商店だけでなく、人が住む、また住める場所に誘導しないと最終的につまらないことになるというのは過去の例から明らか。
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by fukimison | 2010-08-27 11:12 | 景観  

北欧の不動産事情

相変わらずインフラ・建設系のサイトを見ていたらGrobal Property Guideが幾つかレポートを報告していたので、それらのご紹介です。

まず8月18日のStrong price rises in Norway: house price bubble?によれば、「低金利によりノルウェーの全地域そして各不動産タイプで価格上昇をもたらしている。健全な経済マネージメントや注意深い支出がノルウェーを世界的な金融危機から比較的無傷な状態にしている」とあります。

さらに記事は2008年中頃から2008年にかけ住宅価格が下落した後、2009年初めに住宅市場は回復し、2010年第2四半期に住宅価格インデックスは9%の上昇をみた」と続きます。

このレポートで目を引いたのは「GDPの伸びは弱いものの、経済のファンダメンタルは安定している。賃金は2010年・2011年に約3.4%の上昇が期待され、2010年4月の時点で失業率は2009年の同月の3.1%から上昇したが、欧州でも最も低い数値である3.7%であった。住宅ローンの利率は過去最低であった2004年・2005年近くに戻りつつある。ノルウェーはユーロゾーンでないものの、欧州中央銀行の低金利を写したものとなっている」

天然ガスや石油が豊富であり、かつユーロに参加していないのが強みとなっているのでしょう。
Sound economic management美しい響きです。

もう1つ、北欧とは言い難いのですがベルギーのレポートです。
7月28日付けのBelgian house prices post strong gains in Q1 2010は、「経済成長の伸びにより、2010年第1四半期の住宅価格は大きく伸びた」と伝えています。

・ベルギーの3地域全てで価格上昇を見た、なかでもブラッセルの伸びが著しくブラッセルの一般的な住宅の平均価格はQ1の前年度比で17%の上昇ぶりだ。一方アパートの価格は(日本で言うマンションでしょう)は同時時期に10%の上昇であった。

・売買の伸びが非常に大きかった、2010年Q1の一般住宅の販売は前年同期に比して10.5%伸び、アパートの販売も13.5%伸びた。

「2010年に1.3%、2011年に1.8%のGDPの伸びが期待され、経済は回復基調を示している」とありますが、英語圏と仏語圏で対立が続き、政治的には不安定なことやユーロ圏であることが気にかかります。

しかし、つい3年ぐらい前まではユーロ圏の強みばかりが喧伝され、それが今では弱が強の足かせになることが示されています。70年代に構想が練られた時と今を比べて言うのは簡単ですが、アジアのバスケットを提唱した宮沢さん、現状を見てどうおっしゃることやらです。
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by fukimison | 2010-08-26 13:43 | 不動産  

英、Laing O'Rourke社人員削減

日本で余りなじみのない名前ですが、英国で最大の個人所有の建設会社にLaing O'Rourke社があります。元はO'Rourke社とLaing社であったものが2001年に買収し現在の名前となり、英、アイルランド、オーストラリア、UAE、インドに支店を開設し、従業員総数3万人を超える企業となりました。

建築物としてはロンドンにあるユーロスタートンネルのSt Pancras駅、リバプールのショッピングセンターであるリバプール・ワン、さらには2012ロンドンオリンピックのプロジェクトマネージメントを請け負っています。
詳しくはwikiしてください。

そのLaing O'Rourke社の人員削減ニュースです。
8月24日付けNCE誌はLaing O'Rourke staff numbers cut in halfとして「Laing O'Rourke社は従業員を半分の35,000人から18,000人へ人員削減」と報じています。

「2010年3月31日の時点で、前年の従業員数35,753人から18,222人へ削減、同社のorder book(注文帳)もまた前年の100億ポンドから82億ポンドへと下落した。これは主にAldar社とのプロジェクトの損失によるもので、2010年3月までの収入は15%減の42億ポンドであった」と同社の2010年Annual Reviewは伝えているとあります。

急に人員半減を打ち出したわけでなく、2009年10月のTimesにLaing O’Rourke plans to cut 650 jobsという記事があり、これによると「不況の影響により5人に1人にあたる650人の削減を行い、今後はエネルギーや廃棄物管理といった成長が見込める分野に集中してゆく」とCEOのRay O’Rourke氏は社員に向けメールを送ったとあります。

しかし根は2009年1月に始まっており、つまりドバイの金融危機が遠因となっています。
2009年1月のArabian BusinessはAldar joint venture firm announces 200 job lossesと伝えています。記事は「アブダビ最大の開発業者と英建設企業のJVであるAldar Laing O’Rourke社は200人超の人員削減を発表した」で始まります。

「このJVは2006年に設立され、アブダビのAl Rahaビーチに11kmにわたり120,000の住宅が建設される複合ウオーターフロントの実施および管理を行っていた」とあり、同社の従業員1200人から200人超を削減するということは、今回の人員削減と割合はほぼ同じです。

ともかく危機はなかなか収まらないということのようです。
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by fukimison | 2010-08-25 14:31  

香港、再開発マスタープラン

とにかく暑いです。
その暑い中、保存系の知人から明石小学校正門集合のメール、
日本はいまだにスクラップ&ビルドなんでしょう?
人口動態・居住者・事業所数の増減による税収変化から見た長期的な経済合理性はどこへや、リノベーションの方が安くつくのになぜ解体・新設なんでしょう?
小学校の敷地全体で総合設計を利用し、校庭は地下のプールと体育館、1階は保育園・幼稚園、2階から4階までを小学校、その上(おそらく20階はいけます)は住宅と事務所にでもする気なんでしょうか?
でも、今の厚生・文部・国交の縦割りでは出来ないはず。。。

それはともかく、現在香港はビクトリアハーバーに面したウォーターフロントに新しいarts district(40ヘクタール)建設を目指しており、このたびこのOMA、Foster & Partners および Rocco Design Architectsのプロポーザルが発表されました

8月23日付けArchitecture TodayのOMA’s Hong Kong masterplan とあるようにOMAのプロポーザルを紹介しています。

記事によれば、「3つのアーバンビレッジで構成され、小規模な娯楽施設、店舗、レストラン、ギャラリー、アーティストスタジオ、プロダクションスペースといったミドルビレッジ、室内楽用ホールからコンサートホールまでのシアタービレッジ、さらには15000人収容のオープンエア円形競技場(amphitheatre)のある Mega Performance Venueまで、(これがアーバンビレッジなのだろうか?)

一方、8月20日付けInhabitatの記事
Foster + Partners Unveil Huge Carbon-Neutral Park for Hong Kongは、フォスター+PartnersのWest Kowloon Cultural Districtプランを既存の交通網を活かしつついかにカーボンニュートラルに開発してゆくかといった環境面に配慮した計画として紹介しています。

「交通網は新しい地下鉄駅、歩道、歩道橋、フェリー、地域内を巡るミニバスで構成され、City Parkは省エネの建物やインフラ(地域冷暖房、家庭雑排水リサイクル、排水用エネルギー回収システム、廃棄物エネルギー変換プラントetc)によりカーボンニュートラルを目指す」とあります。

3者のプロポーザルはHong Kong Convention Centreで今年12月まで公開され、公聴会が開かれた後、落札者が決まるという手順になっており、最終決定が解るのは来年2011年でしょう。
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by fukimison | 2010-08-24 16:23 | プロジェクト  

米、メキシコ湾石油流出事故その後+α

立秋だというのに相変わらずの猛暑です。

気温だけでなく、洪水や地震という天災が目立つ夏のように感じます。
なかでも天災というより人災のメキシコ湾石油流出事故、やっと流出が止り新聞に現れなくなりましたが、逆に影響が明らかになり始めた今日この頃です。

そこで本日は米国のいろいろをご紹介しましょう。

まずは米国の不法占拠者の記事
日本で占拠者というと、バブルの頃の地上げ・再開発物件を思い出します。

これは8月20日に米・シアトルタイムズに掲載されたMansion squatters return in a big wayという記事で、内容は競売にかけられた高級物件の占拠者報道です。

記事は「2ヶ月ほど前、あるシアトルの不動産エージェント氏は高級住宅街にある330万ドルの物件のオープンハウスを行うべく、その準備に訪れたところ、見知らぬ人々が住み着いているのを発見し驚愕。
そしてこのことは記事となりhousing meltdownとして全国的に伝えられた」で始まります。

高級マンション占拠者の登場かぁ、さすが米国だなぁと感心していたら、「その後、法的手段を講じたりすったもんだの末、やっと占拠者を追い出したものの、弁護士費用・清掃・鍵の取替え・警備などもろもろで所有者(この場合は物件を差し押さえた銀行)に35000ドルの損害を与えた」 さらに記事は「この時の不法占拠者が、新たに3軒の高級マンションの入り口に3日以内に明け渡しを求める文書が入り口に貼り付けているのをエージェントが発見」と続き、こうなると不動産エージェントもラクじゃないですねぇ。

しかし記事をよく読むと、「占拠者」はこれらの物件を以前取り扱っていた不動産エージェントで、「これらの物件は銀行破たんに縛られており、つまりこれらの物件のローンを取り扱っていた銀行が倒産し、それらの資産は他の銀行へ転売または連邦政府の所有となっていることになっている、間違って抵当物件として転売されたのだと主張している」とあります。

これはShow me the noteの派生のようですね。(Show me the noteとは倒産にかかわる裁判で、裁判所は事業者に競売に付す前に住宅ローンを徴収する権利を有することの証明を求めることをさす)
詳しくはこちらをどうぞWhy “Show Me The Note” Matters

逆に言えば、ちゃんと書類を揃え、手続きに懈怠がないかが確認できなければ、競売に付せない、私のものだと言って通る場合もでてくるということでしょう。

とってもアメリカです。

さてメキシコ湾の石油流出の事後ですが、8月9日付けのUS Infra記事Gulf clean-up costs hit $6bnで「流出が止められ、米政府は石油の75%が回収されたとしているが、付近住民はまだまだ石油が残っていると苦情を申し立て、除去費用は90億ドルに達した」と伝えています。

しかし8月18日付けのHow much oil is still in the Gulf?では、石油は海底に沈殿しており、流出した石油の80%が未回収だとする科学者の反論を掲載しています。

流出した石油の本当の総量って解るのだろうか?
海面に浮かぶ石油や海外に漂着した石油に回収はまだ出来ても、乳化剤を蒔いたら、海底に沈殿したら、それはどう処理されるのだろうか?

なんとなく、8割がたが回収されたというより、目に見える部分の8割がたが回収されたというほうが現実に近いような感じがしますし、本当の影響がでてくるのは3年後ぐらいかと想像します。
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by fukimison | 2010-08-23 11:30  

2010年、英Carbuncle Cup

今を去ること25年前、チャールズ皇太子がRIBAの創立50周年記念式典で当時話題を呼んでいたナショナルギャラリーの新館建築案を「親しい友人の顔にできた醜いおでき(carbuncle)のよう」と評したスピーチを行い大変な物議をかもし出しました。

それを「記念」してか、その年に建設された「醜い建物」を選び、なかでも最も醜いものに「Carbuncle Cup」を授けるという催しを建築専門紙が行っております。

その栄えある受賞作がこれです。
南ロンドンのElephant & Castleに建設された Strata tower(BFLS 設計

8月12日付けBDによれば、43階建てで屋上に風力発電用タービンが3基設置されているそうです。

その他候補作品がでていますが、どれもなかなかの力作です。

そして8月16日にはFrom New Zealand to Ukraine, Carbuncle Cup receives global coverageとして、各国からCarbuncle Cupが注目されていることを伝えています。(英国内の各メディアはもとより、ベルギー、ウクライナ、ニュージーランド)

これはもう、百聞は一見にしかずなので、本日はこれまで。
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by fukimison | 2010-08-19 11:17 | 景観  

ポルトガルの躍進

今日も暑い、

記事の本数、英語での提供という枠から、どうしてもインフラ・建築物・景観の記事は米・英・中東に偏り勝ちになります。南米・東欧・ロシアは探し難い。
本日のポルトガルも始めての登場です。

ポルトガル、ユーロ圏で火種を抱えるPIGS国の一角、しかし8月9日付けのNew York Timesの記事Portugal Gives Itself a Clean-Energy Makeoverを読んで驚くと共にイメージが変わりました。

5年前は化石燃料に依存する国であり、再生可能エネルギーによる発電量は17%程度だったのが、依存からの脱却、風力・水力・太陽光・波力発電へと舵を切り現在では45%が再生可能発電源からのエネルギーが国内送電網へ送られているとあります。さらに記事は「2011年、ポルトガルは世界初の電気自動車用充電ステーション網が完備する国となる」とあります。

オバマ大統領は2025年までに再生可能エネルギー源の割合を20-25%にするとしています。国の規模も違うけど、15年かけて20%、ポルトガルは5年で45%、する気になればできるということでしょう。

しかしポルトガル人は米国に比して2倍の電気代を支払ってきたし、この5年でさらに15%値上がりしたとあります。値上がり原因の一端は再生可能エネルギープログラムにあるわけですが、年金生活者はどうしているのでしょう?日本で電気代が15%値上がりしたら、いくらこの酷暑が気候変動の、そして原因に二酸化炭素の排出があるからといわれても、政府の方針に対し非難ごうごう、政権批判、首相退陣に至るのが目に見えるよう。

しかし8月10日付けのEU InfraにあるEurope’s major wind projectsの記事によれば、今年の上半期で118の新しい風力発電が送電網に接続し、同産業は大きな伸びを見せているとあり、欧州が再生可能エネルギー路線に本気な様子がわかります。

まず規模が違います。2020年の完成を目指し北部スウェーデンに建設中のMarkbygden Vind ABは1100本のタワーを建設し、年間発電量は8-12TWhを見積もっているとあります。テラワットアワー、メガ、キロ、テラのテラワットです。

スペインでは208MwのMaranchon Wind Farm、
スペインも再生可能エネルギー源への移行に熱心で、太陽光や風力発電ファームの建設が進んでいます。

英国も高い目標を掲げていますし、欧州は本気なんだナァと感じる今日この頃。
しかし気候変動を考えると、地球全体で取り組まないことにはどうしようもない。

変な例えですけど、冷房の室外機が気温上昇を助長すると言われても、38度に達する日中、そして熱帯夜に冷房を止めるかといえば、私1人が止めても全員が止めなければね、ということになるんだないかぁ。
それとも国クラスになると、経済刺激とか、新産業育成、私と公の違いということで◎になるのでしょうか?
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by fukimison | 2010-08-18 11:44  

最も高い住宅(コンド編)

相変わらず暑いです。37度を経験すると35度でもラクだ、32度であれば今日は凌ぎやすいと感じる、人間って環境に順応しやすいのね。

いままで何度か世界で最も高い住宅というをお知らせしてきました。
ビラはベルギーのレオポルト2世のリビエラにあるものがレコードボルダー
本日お伝えするのはロンドン・Knightsbridgeにキャンディーが建設した新築コンドミニアム物件です。キャンディーといえばチェルシー、チャールズ皇太子がカタール王族に手紙を書き、再開発を覆した物件の事業主のパートナーでした。

8月11日付けSky NewsはWorld's Most Expensive Flat Selling For £140m としてこれを伝えています。

1平方フィートあたり6000ポンド超、two-floor apartmentとあることからいわゆるメゾネット形式という物件と思われます。トンネルで世界スーパーシェフといわれるHeston Blumenthalのレストランがオープンするマンダリンオリエンタルホテルと繋がっているとあります。4つの寝室があり、しかも床から天井までの窓、駐車場付き

記事によればSASで訓練を受けたガード、防弾ガラスの窓、毒ガス攻撃に備えた空気清浄装置にパニックルームとさすが世界で1番を名乗るだけあってセキュリティーの厳重さは日本人の想像を絶します。


しかし1億4000万ポンドかぁ、
買い手は明らかにされていませんが、おそらくロシアのオリガーチかアラブの大金持ちでしょう。
オフィスブロックだったのを2004年にキャンディー社が1億5000万ポンドで購入し、住宅開発したもの。記事にある航空写真でみると眼前にハイドパークが広がり、立地だけでなく眺めも素晴しいことがわかります。周囲の建物とは異なる現代的な建物で景観上はレッドーカードですが、チェルシーのように重文級建築物がなかったことで計画は進んだものと想像します。1億5000万ポンドの土地代+建設費に対し、少なくとも1軒は1億4000万ポンドで売れている、しかし記事によれば35%がまだ売れていない。これから後の売れ行きで大儲けかそれなりかに分かれるのではと想像。

やはり8月11日付けDaily Mailの記事The £140m flatによれば、今までの最高値は2008年にSt James’s Squareの物件に付けられた1億1500万ポンドだそうです。

こういう物件をtrophy propertiesというのかぁ、お勉強です。

しかし記事の終わりをみると、この物件、最高のものは1億4000万ポンドかもしれないが、平均は2000万ポンドとあります。2000万ポンドだっていい値段ですけど、しかし桁が違う。桁が違えば手に入れられる人の年収も桁で違う。そういう桁の違う物件が同一敷地内にあるというのは維持管理・警備などを考える時、どうなのでしょうね?
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by fukimison | 2010-08-17 11:06 | 不動産