<   2010年 10月 ( 18 )   > この月の画像一覧

 

ドバイの不動産、過剰在庫一掃に3-5年?

建設半ばから大丈夫かとのウワサが耐えなかったドバイの建設ラッシュ、そしてリーマンショックの余波によるドバイワールドの債務問題、これについては今年3月にドバイワールド、債務返済に8年として途中経過をお伝えしてきました。

そして最近、ピーク時に月××万ドルだった物件が年に××万ドルで市場に出ている、あのドバイのランドマークともいえる高さ1000mBurj Khalifaの住宅部分も値段はピーク時の50%減なのに空室だらけといったウワサが流れるようになってきました。
このウワサを裏付けるかのように、10月27日付Dubai Real Estate NewsはDubai Surplus Properties will take 3-5 years for clearanceという記事を掲載しています。

記事によればこのBurj Khalifaの事業主であり、政府系不動産企業最大手のNakheel社の最高責任者はドバイの不動産市場について語った際、ドバイの過剰な住宅物件は一掃するのに3から5年かかるだろうと述べたそうです。

この記事には大手不動産エージェントのJones Lang LaSalle社のコメントとして、「ドバイの住宅価格は2008年のピーク時に比して60%下落した。下落の主な原因は過剰供給だ。商業物件の過剰供給は来年50%超伸びるが、住宅価格の回復は2011年までは難しいだろう」と記しています。

かと思うと10月25日付Arabian Moneyの記事Dubai property prices continue downwards as oversupply growsでは、「9月、ドバイのアパートや住宅価格は2.3%下落したものの、Nakheel社がドバイショックで停止していたいくつもの建設計画を年末までに再開すると発表したことから、物件の過剰供給はさらに大きくなる一方だ」と伝えており、在庫一掃に3-5年かかるというのにさらに建設するとはこれいかにです。

記事は「Nakheel社による約20億ドルの建設作業は地元請負業者にとっては良いニュースであるが、過剰在庫が住宅価格に与える影響を懸念する地元の住宅所有者にとっては心地よい話しといえない」と続きます。

このNakheelの強気はどこからくるの?といえば、10月27日の記事Dubai World says it now has 100 percent support of creditors for $24.9 billion restructuringで「ドバイワールドの担当者は最後の貸し手が同意し、249億ドルの債務再編計画に100%の合意を得たを得ることができ、返済計画にめどがついたと述べた」とあります。

ほぼ1年を費やしたアラブ流と欧米流の戦いは、どのような決着だったのでしょうか?
その途端、建設再開の発表ということはアラブの勝ちか?それとも常に建設し続けないと沈んでしまう、事業者のサメ体質か?

こういう時は欧米系の契約書大事の弁護士よりも、アラブの商習慣に詳しい人、バイリンガルよりバイカルチュラルが重要なのでは?
[PR]

by fukimison | 2010-10-29 13:18 | 不動産  

都市の行方

昨日は風力発電の行方と題してベスタスに代表される風力発電機器メーカーの業績などをお伝えしました。今年の夏の暑さや農作物の不作、冬の訪れの速さは「温暖化がすすむと気温の変化が激しくなる」という定説を裏付けるもので、化石燃料に頼っていられない、代替、再生可能エネルギーへの転換は必要と感じます。しかし経済で考えると化石燃料の方が(現在は)安い。そのため再生可能源発電には助成金・エコポイント・フィード・イン・タリフで支援をせざると得ない。でも景気収縮が続くとそれも細ってくる、はてさてどうしましょう、多方面にわたるガマン大会が必要なのはわかっているけど、ワタシ1人でガマン大会はしたくない、というのが現状でしょう。

そんなことをつらつら考えながら10月18日に森財団が発表した都市総合ランキングや、これを伝える記事を読んでいました。

なんでも「世界の主要35都市を選定し、都市の力を表す、「経済」、「研究・開発」、「交流・文化」、「居住」、「環境」、「交通・アクセ ス」の6分野と、現代の都市活動を牽引する「経営者」、「研究者」、「アーティスト」、「観光客」のグローバルアクター、都市の「生活者」の 5つのアクターの視点にもとづき、その総合力を評価したもの」であり、「10年の分野別ランキングは、1位がニューヨーク、2位がロンドン、3位がパリ、東京は4位。08年の同ランキングの発表開始以来、3年連続で同様の結果となった。」ということですが、都市力は概ね国力ということになっていますが、それは欧米系の見方でしょう、とつい突っ込みたくなります。

なにが言いたいかということ、ARCHITECTが掲載しているオバマ大統領の500億ドルインフラ投資政策に関するスライドショウの数字はインフラ投資を正当化するために選んでいるにしてもおどろくべきものだなぁということです。

まず愕然としたのが2010年8月の全米建設業者失業率17%、米インフラはD級という評価、
これはそんなものかなという感想の1998年から2008年の平均貨物遅延20.3%、
しかし自動車通勤者が交通渋滞に巻き込まれて失った年間平均時間56時間というのを見ると、森ビル系が目指すNY型摩天楼社会よりも江戸だなぁと感じるのでした。

森社長は職住近接して移動時間を短く、そのために高層化なのですが、私としては現在と比べ20年後の2030年で14%、2050年で34.2%も人口は減るのだから、それを見据えた都市計画に転向して行かないと維持管理は誰がするの?管理費はどこからくるの?という素朴な疑問が根底にあるのですけどね。

オバマ大統領のインフラ投資政策をもう少し調べる途中でであったのがこの10月26日付けUS InfraのVerizon Launches Global Infrastructure-as-a-Serviceという記事です。

以前、IBMのSmarter Planet構想についてはIBMとサウジの水ビジネスをお伝えした時、少しだけ触れましたが、IBMがインテリジェンスを都市機能に組み込む(このインテリジェンスはIT技術です、念のため)のに比してベライゾンのは通信事業者であることから目指すものが違います。

記事によると「ベライゾン社のInfrastructure-as-a-Service(IaaS)は、ビジネスニーズの変化に対応し、元請事業者が品質や時間といった資源を素早く変更できるように設計された高度な弾性を持つオンデマンドインフラ実施プラットフォーム」であり、「ダイナミックなサービスは元請事業者に24時間体制で演算中のインフラの設定・再設定を可能にし、コンテンツが保護され信頼が置ける状態が保証されると同時に、これらアプリケーションのパフォーマンスが利用可能性がモニターされる」のだそうです。

個々の建築、その集合体としての都市、都市生活を可能にするインフラ、これらを統合して考えようとすると美学と数学の一致よりも数学の突出が起きるのだろうか?こうなった時、管理者にとり扱いやすい・安全が優先され、心と眼で感じる都市はどこかへ逝ってしまうのだろうか。
理屈は何となくわかるのだけど、課題だナァ。
[PR]

by fukimison | 2010-10-28 11:54 | つれづれ  

風力発電の行方

この数年大変な勢いで伸びてきたデンマークの風力発電機器メーカーのベスタス
wikiでみると、風力発電機の製造を始めたのは1979年、同社の風力発電機器は世界64カ国で導入され、世界中で2万人を雇用しており、2009年の収益は、66億3600万ユーロ、営業利益は8億5600万ユーロだそうです。

30年前に約60人で始まった会社が現在では2万人、代替エネルギー需要という追い風があったとしてもすごいものです。

しかし10月26日のReutersはVestas cuts jobs as prices, policy hit windとして、「世界最大の風力タービンメーカーのベスタス社はエネルギー需要の縮小と米政策の不透明さにより、従業員の13%にあたる3000人の雇用削減と高コストのデンマークにある工場の閉鎖を行う」と伝えています。

このニュースはRenewable Energy FocusでもVestas’ Q3 profit falls 23.6% - lays off 3000として伝えられています。

この記事によれば、この人員削減と工場閉鎖のニュースは、同社の第3四半期の業績発表、純利益が23.6%減の1億2600万ユーロ、支払金利前税引前利益(EBIT)は24%減の1億8500万ユーロ、タービンの出荷台数は27%減の719機、と共に行われたそうです。

ロイターはこの不振の原因を「金融危機は家庭および産業の両需要を阻害し、全電力セクターに痛手を与えた。さらに再生可能エネルギーは規制に関する不透明さが加わった。特に米産業界では、設置の強制を含む気候またはエネルギー法案が上院で長い間店ざらしになっており、そのため再生可能エネルギーの連邦設置目標がないことが大きい。EUにおいて2020年に向けた再生可能エネルギーの目標値はあるものの、景気後退がこの目標達成を容易いものにし、企業にエネルギーに対する投資意欲を削いだ」と伝えています。

ライバル企業のGEもタービンのセールスが32%減であり、スペインのガメサも10月7日に2011年の販売予測を下方修正したとあります。

といいながら、10月25日のDaily Mail紙はGamesa to build wind factory in Britain and create over 1,000 jobsとして「スペインのガメサ社は2014年にかけ1億5000万ユーロを投じ、沖合い風力タービンの製造工場と研究センターを英国の開設すると発表した。これにより1000人超の直接雇用が生まれるだろう」と伝えています。

英国は32ギガワットの沖合い風力発電ファーム建設を計画していることからの進出なのでしょう。

化石から代替エネルギーへ発電源が転換するのは歓迎なのですが、景気後退で経済活動が減っている、これは税収の落ち込みも意味するわけで、投資に対する優遇税制はともかく、電力買取の助成金は減ると想像するのですが?
[PR]

by fukimison | 2010-10-27 12:41  

ロシア、インフラ近代化政策と建設企業の株式公開

米グリーンビル協会が集団訴訟に巻き込まれたり、英キャメロン首相がSpending Review(予算見直し)の後、英国産業連盟(Confederation of British Industry)で「今後4年間に300億ポンド(341億ユーロ)を交通プロジェクトに投資し、さらにエネルギーやテレコミュニケーションに注目した2000億ポンド(2270億ユーロ)のインフラ計画」についてスピーチを行ったことなど、いろいろと話題はあるのですが、これらはどこか他でも伝えられていることなので、マイナーな扱いであっても合わせて考えるとちょっと気になる話題を選んで見ました。

まず少し古いのですが、10月5日付けKHLの記事にRussian infrastructure modernisationというのがあり、記事は「ロシアの橋梁・建設企業連盟であるAMODST Foundationによれば、現在ロシアの交通インフラ市場は国内の全建設産業の約15%を占めており、2009年において全建設市場が16%近く減少したにもかかわらず、交通市場は5%程も伸びを見せた」で始まります。

さらに記事は「AMOSTはロシアの交通システム近代化を目指す連邦交通プログラム(Federal Transport Programme:FTP)は2009年に4740億ルーブル(1130億ユーロ)を道路・橋梁市場に投じた」(この額はVATは含まれるもののR&Dは含まれないと但し書きがあるのがすごいです)
「このうち60%が新規建築、40%が補修と維持管理に費やされ、連邦道路の建設・復興における最大の投資先はモスクワ、モスクワ地域およびモスクワの北東250kmのYaroslavlであった」

道路以外でも「FTPは全鉄道市場は約1350億ルーブル(320億ユーロ)相当であり、うち約50%は非インフラ関連支出に、約12%が橋梁建設に直接関係する費用に費やされたと見積もっている」という記述や「ソチ・オリンピック会場、2012年にウラジオストックで行われるAPEC、2013年にユニバーシアードが開催されるKazanにおいてもFTPが実施されている」とあります。しかしAPECがロシアで開催されるとは!Asia-Pacificの概念はどこまで広がるのだろう?地域ではなく関係者とするのなら全世界となり、他の会議との差別化はどうなるのだろう?

記事の最後に「これらに加え、ロシアで多くの官民パートナーシップが実施されている。その中には鉄道建設(Naryn-Lugokan 及び Ulak-Elga ), 道路建設(連邦幹線道路 M-1,ベラルーシ モスクワ-ミンスクBelarus Moscow-Minsk), および空港の建設と近代化(サンクトペテルブルグのPulkovo空港) 」とあり、意欲が伺えます。

しかしオイルリッチ、ミネラルリッチのロシアですが、経済に関しては一筋縄ではいかない政治・経済状態にあるけど、どうなんでしょう?と思っていたところ出てきたのが10月25日のKHLに掲載されたMostotrest launches international share offeringの記事です。

MostotrestのIPOに関しては10月20日にMorningstar紙もMostotrest May Raise Up To $496 Million In Moscowとして紹介しています。

この記事によれば「ロシアの道路・橋梁建設企業であり、2014年のソチオリンピックで主要請負業者を務めるMostotrestは、1株あたり6.25-8.00ドルで6200万株を売却し、株式公開により4億9600万ドルの調達を予定している」そうです。

またKHL誌にも「Mostotrest社はロシアインフラ市場で7.8%のシェアを占め、ロシア最大の橋梁技術企業であり、6月30日時点での受注残は2010億ルーブル(66億ドル)、でそのポートフォリオにはモスクワ第4環状道路、M-10有料道路(モスクワ・サンクト)の複数区間、2014年ソチオリンピクでの各種プロジェクトがある」と報じています。

インフラによる景気刺激、投資の呼び込みは古典的手法ですが、日本や欧州の人口分布と経済の係りを見ていると、つくづく人口増の時に必要なインフラ投資の費用をどのように償却し、人口が減り始めた時にどのように維持管理費を捻出していくのかのバランスが重要なのだナァと感じます。

誤解を恐れずに言えば、日本もそろそろ維持管理するインフラとしないインフラの切り分けを、国民レベルで議論し始める時期ではと思います。
[PR]

by fukimison | 2010-10-26 13:05 | 動向  

米、フーバーダム・バイパス橋完成へ

フーバーダムといえば、アリゾナとネバダの州境を流れるコロラド川にかかる大重力式アーチダムで、ルーズベルト大統領のニューディール政策の一環として建設されたというのが定説です。Wikiによれば、「高さ221m、長さ379mで、ダム湖はミード湖と呼ばれ、貯水量は約400億トン」とあります。

このフーバーダムの堤頂にある国道93号線は片側1車線で交通渋滞が激しいため、バイパス橋の建設が進んでおり、このたび開通をみるというのが本日の紹介記事です。

10月20日付けmsnbcはHoover Dam bypass bridge finally opens として「アリゾナ州交通局は工事期間5年超を経て、U.S.93号線沿いのブーバーダムバイパス橋(2億4000万ドル)が正式に10月19日の夜半に開通の運びとなったと発表した」と伝えています。

この記事は10月22日付けKHL誌もHoover Dam Bypass opensとして報じています。

こちらは「10月19日、米運輸長官レイ・ラフード氏は工事に携わった1000人超が見守る中除幕式を行い、正式にはMike O'Callaghan-Pat Tilman Memorial Bridgeとして知られるフーバーダム橋を含むバイパス道を車両が渡り始めた」と伝えています。

大林組と米のPSM Constructionにより建設された工費1億1400万ドルのMike O'Callaghan-Pat Memorial Bridgeはコロラド川にかかるSingle-span Twin-ribのコンクリートアーチ橋で、全長580mの同橋はフーバーダムを渡るのにボトルネックとなっている片側1車線道路の回避道路として建設された工費2億4000万ドルのあるバイパス道(4車線)の一部を成している。

フーバーダムバイパスのサイトを見ると、2005年から建設の始まったこの橋は、コロラド川のブラックキャニオンに川面から900フィート上空にかかっているとあります。

YouTubeにあったフーバーダムパイパス橋ですが、なかなか美しいです。
[PR]

by fukimison | 2010-10-25 15:09 | プロジェクト  

オーストラリアの建設セクター、回復基調の報告書出る

本日はAustralian Industry GroupがAustralian Constructors Associationと共に発表したConstruction Outlook Survey - October 2010についてお送りします。
Australian Industry Groupは豪州産業連盟とも訳され、豪州の主要産業の連合であり、参加企業の従業員総数は約750,000人と言われていますし、Australian Constructors Associationは大手建設業者で構成されている団体です。

この最新の報告書の主要項目によると、「豪州の大手建設企業は、リソースベースの建設や大型インフラ政策に牽引され、2010/11年および2011/12年にかけ上昇すると見込んでいる」とあり、欧米、特に欧州が苦しむ中、景気良さそうです。

さらに「土木・一般建設(建設全体と言う意味でしょう)は2010/11年度に5.9%、2011/12年に7.9%上昇する」と続き、この強気予測の牽引役として「鉱業や交通インフラの強力プロジェクトに支えられた土木建設が2010/11年に7.3%、2011/12年に9.7%という総取引の高上昇が見込まれおり、是に加え石油や天然ガスの精製、テレコミュニケーション、発電や給水プロジェクトというサポートも予測されている」とあることから、リソースリッチな国豪州の特徴が現れているように感じます。

2010/12年の見通しには「進行または計画中の大型政府交通政策に応じ、インフラ整備は道路(7.7%)や鉄道(7.6%)プロジェクトの伸びに支えられ更なる伸びが見込まれている。アパート建設が-1.0%と減少する一方で商業建設の売上高は2.2%と堅調な回復が予測されている」とあります。

この報告書に記されているグラフを見ても鉱業がダントツなのが解ります。しかし広大な豪州の僻地にある鉱山、しかも豪州自身がマーケットから遠いというハンディのある立地にもかかわらず、鉱物資源はそれを乗り越える利益がでるんでしょうねぇ。鉱山、掘り出すための技術、環境アセス、運搬、港湾整備、船、輸送費、保険、為替、動くお金の大きさ、多様さ、想像余りありです。
[PR]

by fukimison | 2010-10-22 12:48  

英、ウォーキー・トーキータワ建設始まる

昨日に続き英国のニュースですが、本日は景観・都市計画にかかわる話題です。

今年(2010年)6月に英ロンドン、新たにヴィニオリの超高層が加わる?として、ヴィニオリ設計する俗称ウォーキートーキータワーの建設が再開されるようだとしたニュースをお伝えしました。

あの時点では事業者間の話し合いが進んでいるといった状態だったのが、10月19日付けConstruction Digital誌はConstruction Begins on “Walkie Talkie” Towerとして、Land Securities社とCanary Wharf Group社は50:50の合弁事業契約を締結したが、タワーの建設をめぐりUNESCOという手ごわい反対者がこのビルの建設はロンドン塔の景観を阻害し、計画の中止を求めていると伝えています。

記事によれば「このタワーの当初計画は45階建てでしたが、建築申請は修正され高さは37階へ減じられています。ヴィニオリ設計による中央部分が膨らんだテレビというかウォーキートーキー型の同タワーは高さ160m、最上階3フロアはスカイガーデンになり、総工費は5億ポンドと見積もられている。
事業者のリリース文によれば、「1階部分は2012年2月までに完成し、全体は2014年までに完成」だそうです。

このニュースは10月19日付けthe construction indexもCanary Wharf Constractors to build 500m Walkie Tolkie Towerとして伝えています。

こちらでは「37階建てビルの建築許可は2009年10月に認められている。総床面積約690,000平方フィートであり、各階は14,000から28,000平方フィートと国際レベルのフロア構成」と伝えています。

さらに「建物の基礎および上部構造物の詳細設計は近日中に開始の予定。
Land Securities社とCanary Wharf Group社は共同開発監督として任命され、Land Securities社が主導するものの両社がリースに責任を負う 」と続きます。

こちらの方はUNESCOの反対については一言も触れておりません。

Construction DigitalのCGを見て思うのは、歴史的価値、景観を守るのであれば最初から、荒野に1つたてば個性的でも都会に乱立すると没個性
[PR]

by fukimison | 2010-10-20 12:58 | 景観  

英、環境政策を方針転換か?

昨日に続き環境系の記事です。名古屋で開催されているCOP10を意識したわけではないのですが、野望的なCO2削減目標値を掲げた英国の動向ということで選んでみました。

10月18日付けBBCの記事Nuclear power: Eight sites identified for future plantsによれば、英政府はイングランドとウェールズで原子力発電所の候補地8ヶ所を発表したものの、3カ所を環境的理由から外す決定を行った。さらにセバーン川河口の潮力発電計画を除外すると発表しました。

連立政権発足後に発表された年次エネルギー政策と比べると、「環境的」に後退したようなカンジがします。。。。。

この記事の中頃にある一説
「批判的な人々は既存の原子力プラントの大部分が寿命となる次ぎの10年の半ばまでに、英国はエネルギー危機の危険に陥ると言う。フーン気候変動大臣は英国は全セクターが参加する多角的なエネルギーミックス、とりわけ風力発電といった再生可能エネルギーにより重点を置く必要があるとし、どちらも実現しない再生可能エネルギーと原子力の支持者との間に繰り広げられる対立にうんざりしていると述べた」
というあたり、うーんそうかもしれないと思ってしまいます。

セバーン川河口に建設が計画されている(た)潮力発電についてはこのブログでも2009年に少し触れていますが、「費用がかかりすぎる」という理由で除外されたのは、ちょっと残念です。

そう思う人は多いらしくやはり10月18日付けBBCにSevern Barrage: Is this the end for UK tidal power?「英潮力発電の終わりか?」とした記事があります。

「特にこのような経済状態の時に、公的費用を出動させるには費用がかかりすぎ、また財政的に危険だ」と大臣は述べたとありますが、150億から300億ポンドといわれる建設費を考えると当然かもしれない。
環境的に反対がないか、皆賛成しているかといえば、10マイルにおよぶ堰を建設し発電するわけですから、野生動植物に影響があり、実施に向けた公聴会での紛糾や裁判は避けられないでしょう。長期化すればその分費用は積み増しになりますしね。

だとしたら、記事にあるように今回の決定、完全消滅ではないけど、規模を縮小して将来実施の可能性を残す程度はまずまずの選択かもしれません。
[PR]

by fukimison | 2010-10-19 11:27  

米、Walmartが太陽光発電パネル設置

世界最大のスーパーマーケットチェーンであり、従業員の雇用条件の悪さ、安売り攻勢で地域資本の小売店を追い詰めるやり方など批判の多い企業です。wikiによると売上額は世界最大、一族の総資産は1位のビル・ゲイツ(5兆9000億)を超え8兆円超だそうです。

そのWalmartですが、10月5日付けGreen Powerによると薄膜太陽光パネルの設置に熱心だそうです。同誌の記事Thin Film Solar to Be Installed at Wal-Martによれば、negative press(否定的報道)に立ち向かっているがなかなか注目を集めないものに同社の環境対策があると記しています。それによると「過去3年、同社はEnvironmental Defense Fund(環境防衛基金)と協働で薄膜太陽光技術の促進を行っている。2007年以来、同社は薄膜太陽光セル設置に向けた研究・開発に資金提供をおこなっている。既に新薄膜太陽光パネルはカリフォルニア、ハワイ、プエルトリコの店に設置され、100%グリーンという企業目的に向けさらにアリゾナやカリフォルニアで20-30の店舗への設置が予定されている。」とあります。

えらいじゃないか、と思って読み進めると「アリゾナ州とカリフォルニア州の店舗から設置が始まったのは、両州の豊富な光量と日照時間、さらに太陽光に対する気前の良い報償金と割戻し策が設置されていること」とあり、negative press対策とのあわせ技と判明。

数字的にみると、1.カリフォルニアおよびアリゾナに設置される新型太陽光パネルは22.5kWh(年間)を発電し、2.各小売店が必要なエネルギーの20-30%を相殺し、3.これの環境影響は3,000台超の車両を路上からなくすのと同等とあります。

10月5日付けUS Infraにも同様の記事Walmart to install ultra thin solar panels to more storesがあり、こちらはもう少し技術的で「2種類の薄膜システム、テルル化カドミウムおよびCIGSとして知られている銅、インジウム、ガリウム、セレンの混合が査定される計画で、これらによる新型超薄膜フィルムは大変薄く、人間の毛髪が直径40-12ミクロンであるのに対し、セミコンダクターをベースにする新型フィルムは約1ミクロンだ」と記されています。

CIGSに関する参考資料
Walmartのこのプロジェクトにより500の環境関連職(Green Job)が生まれるとあります。
[PR]

by fukimison | 2010-10-18 18:07  

CABEとEnglish Heritage, 英国の事業仕分け

本日は都市計画や景観にかかわりのあるオハナシです。

まずは背景説明から。

CABE, 正式名称はCommission for Architecture and The Built Environment、日本では英国建築都市環境委員会と訳されており、「英国の文化・スポーツ・メディア省と副首相府が1999年に共同で設置した政府系の機関。より良い建築・都市空間デザインを先導することを目的とする」と定義されています。しかしそのデザインレビューについては若干の疑問が投げ掛けられており、チャールズ皇太子の係ったチェルシー再開発などでもCABEは良いとしていても、周辺住民などなどから大ブーイングといったケースもまま観られます。

一方English Heritageは登録建物を管轄する機関で、CABEと同様に文化・メディア・スポーツ省の外郭団体です。

両機関を取り巻く環境として、このブログでも5月にキャメロン連立政権が発足し、予算のカットの嵐が吹き荒れ、CABEやEnglish Heritageも大幅な削減にあっているとした記事をお伝えしています。

そして赤字縮小を目的とした事業仕分けの中で、この両機関の合併という話しが持ち上がったというPlanning Resourceの記事CABE to merge with EH: reportsが流れたのが7月でした。この記事で文化大臣は「経費削減計画の一環として、数多くある同様のヘリテージ機関と共に両機関も一括することを検討中だ」と述べたとあります。

そしてこの合併話の結果がQuango cull: full detailsとして10月14日付けのPlanning Resourceに掲載されました。

記事は「本日(10月14日)政府は、特殊法人見直しの結果、CABEとEnglish Heritageの合併は行われないだろうと述べた」で始まるものの、「政府は改革の選択肢を検討中と述べたことから、景観の番人であるCABEの今後は依然として不透明だ」と続きます。

このニュースは10月14日付けBuildingDesign誌もCabe's future still uncertain as quango cull kicks offとして報じています。

英国版事業仕分けというか特殊法人の再編ですがなかなか凄くて、192団体が廃止、その他何百団体が改革され、政府の省庁を含め118団体が57に合併される計画だという話しです。

10月14日付けテレグラフ紙に発表されたリストがありますが、すごい長さです。もともと特殊法人は900ほどあり、そのうちの数百の行方がこれでわかります。

記事は「××は廃止され、その機能は○○へ移管される」とありますが、機能と同時に人員が移ってきては意味がないでしょうから、そのあたり、今後注目です。
[PR]

by fukimison | 2010-10-15 14:52 | 動向