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英、2020年環境目標達成に暗雲

久しぶりに環境系のニュースです。

以前にもお伝えしていますが、英国は2020年までに消費電力の15%を再生可能エネルギー源によるものとするという目標値を定めております。またこの15%というのは単なる目標値ではなく、法的拘束力のある数値です。そうした確固たる目的意識があるにもかかわらず、現在の再生可能エネルギーによる発電施設建設のペースでは目標達成は不可能とした報告書が発表されたというのが本日のニュースです。

4月14日付けのBuildingはUK needs more wind farms to meet energy targetという記事でThe Institute of Public Policy Research(IPPP)の報告書を紹介しています。

同報告書は沖合い風力発電ファームの拡張ペースをもっとはやめなければ達成は難しいとする一方、世界中のどのくによりも英国は沖合い発電のポテンシャルを持つにもかかわrず、さらなる投資が行われないと、政府は同部門において7万の雇用を失う危険にあるとしています。

IPPPの研究者は英国は、陸上風力発電で成功を収めたデンマーク、スペイン、ドイツの事例から学ぶべきだとしています。
さらに同報告は、サプライチェーンの改善、再生可能エネルギー使用義務拘束における影響モニターの改善、沖合い発電の作業員の優遇税措置と石油や天然ガスといった他の競合セクターのそれとに均等な機会の提供を求めています。

つい先ごろ世界最大の沖合い発電ファームであるLondon Arrayが財政危機に陥り、欧州投資銀行(EIB)に資金調達を求めたと言う記事記事がでました。

英国独自の2020年目標とは別にEU目標というのがあり、それは2015年までに総需要エネルギーの15%を再生可能エネルギー源からとするもので、この達成に大きな割合をしめているのがLondon Array(工費30億ポンド)で、目標値の7%近くを賄えるものと目されています。7%というのはどの程度の計画なのか?
調べてみると、テムズ川の河口付近に総計341の風車を建設し、その発電総量は70万世帯の需要を賄えるものだということです。

by fukimison | 2009-04-15 10:50  

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