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英、The British Libray 新館落成

図書館はインフラだろうか?
道路やダムと性質は異なるものの、やはり重要なインフラでしょう。
随分前になりますが、日本の国会図書館の新館を始めて利用したとき、昔と比べて感動したのを覚えています。インターネットが普及して図書館へ行く頻度は減ったというより、殆ど行かなくなりました。巨大なDBのインターネットが無ければ、こんなブログは成立しなかった。

こんなことを考えながら選んだのが12月3日付けNCE誌の£26M British Museum depository opensという記事です。英国図書館は世界最新鋭の所蔵庫をヨークシャーに建設(工費2600万ポンド)していたが、これが完成し開館式が開かれました。英国図書館のプレスリリースも湿度と温度が管理された全長262km(ロンドンからマンチェスターの距離に匹敵)の書庫が完成し、これに700万点の所蔵品が収められるとあります。
今後2年をかけSt.Pancrasの図書館にある収蔵本のうち利用率の低いものが、新しくできた収蔵庫(Additional Storage Building:ASB)へ送られます。

ASBの機能で注目されるのは自動所蔵・回収システム、低温・低湿の環境システムに加え、火災の発生を防ぐための低炭素レベルに建物全体が管理されているそうです。(酸素が17%以上あると火災発生するため、14.8%に抑えられている)また英国で最も気密性の高い建物だそうです。所蔵品は14万超のバーコードの着いたコンテナに収められ、所蔵品の出し入れは人間が行うのではなく、新規に導入された自動所蔵システムにより7機のロボット制御クレーンがコンテナを所定の場所に収めると共に必要に応じて取り出しを行うのだそうです。所蔵庫から取り出された資料入りコンテナは回収エリアに送られて職員により取り出され、St.Pancrasの英国図書館へむけ送り出されるのだそうです。リクエストを出してから最大48時間で英国図書館の閲覧室に届く手はずだそうです。

どこかにこの自動所蔵・回収システムと所蔵庫の写真が無いかと思い探したところ、みつけました。
The British Library's Additional Storage Building (ASB) in Boston Spa(工事中のものですが、こうなっているのかぁ、すごいの一言です)

by fukimison | 2009-12-04 16:11 | 公共財  

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