米、Hudson Tunnel Project
2009年 12月 14日
季節外れに暖かかったり、季節並みに寒かったり、地球温暖化の影響かと思ったらそれが捏造という報道が出たり、COP15の対立(世界最大の外貨保有や有人宇宙開発計画を誇る国がどうして発展途上国なのだろう)やイタリアのベルルスコーニ首相が襲われたりとなかなか話題豊富な週末でした。
その中で目立たないけどインフラ好きのモノとして外せないのが米の動き、米の大手コンサルが英国の建設企業買収に乗り出していると言うニュースが流れたり、大型インフラプロジェクトの入札が始まったりと、2008年秋の金融危機を作り出した国が被害が比較的軽く、抜け出すのも速いという皮肉な様子を示しています。
その米国といえばニューヨーク、ニューヨークといえばマンハッタン、マンハッタンは島であり本土へ行くにはハドソン川を渡らなければならない。従って橋かトンネルが必要。
12月10日Yahoo Newsは$583M contract awarded for Hudson tunnel projectとしてニュージャージーとマンハッタンを結ぶ新しいトンネルプロジェクト(87億ドル)において第1号となるトンネル契約がNJ交通委員会で全会一致で決定されたと伝えています。
契約内容は同日の建設専門紙のENRが詳しくBarnard-Judlau Venture Wins $583M Hudson River Tunnel Jobとして伝えています。これによればモントリオールのBarnard Construction社とニューヨークのJudlau Contracting社のJVで、で 全長16,500-ft, 直径27-ftのトンネル(上下1組:平均深度120-ft)建設を5億8300万ドル落札したそうです。
建設は2010年に始まり、工期は4-5年を予定していますし、このプロジェクト全体の完成は2017年が見越されています。2本の鉄道トンネルが完成することで列車数は2倍の48本に(現在ピーク時に23本)、マンハッタンへ向かう利用者数も1日あたり85000人から127,500人へと増加すると見込まれています。
巨額のインフラ投資に対し10億ドルのbudget gap、赤字予算があるときに費用がかかりすぎると批判があったとあり、このあたりはどの国でも同じだなぁと感じます。費用のうち約60億ドルはNYとNJおよび連邦大量輸送基金が拠出し合い、残りは連邦大気浄化プログラムと12億5000万ドルがNJターンパイク利用料値上げにより賄われるそうです。
このトンネル工事ですが、請負業者は一定の設定日より早い完成を見た場合最大1日あたり50,000ドルの報償金が受け取れますが、逆に完成できなかった場合、同等の損害賠償金の支払いに直面するとあります。所謂インセンティブと損害賠償金の人参がぶら下げられた契約になっているようです。またearly completion of certain milestonesと規定日が複数になっていることから、「この日までにこれ」というのが幾つかあり、そのたびに1日あたり5万ドルが支払われるし、逆に5万ドル減らされることもアリと想像されます。
1日5万ドルのインセンティブ、日本で結ばれている公共事業系の契約はどの程度、インセンティブと賠償の組み合わせが付けられているだろうか?
その中で目立たないけどインフラ好きのモノとして外せないのが米の動き、米の大手コンサルが英国の建設企業買収に乗り出していると言うニュースが流れたり、大型インフラプロジェクトの入札が始まったりと、2008年秋の金融危機を作り出した国が被害が比較的軽く、抜け出すのも速いという皮肉な様子を示しています。
その米国といえばニューヨーク、ニューヨークといえばマンハッタン、マンハッタンは島であり本土へ行くにはハドソン川を渡らなければならない。従って橋かトンネルが必要。
12月10日Yahoo Newsは$583M contract awarded for Hudson tunnel projectとしてニュージャージーとマンハッタンを結ぶ新しいトンネルプロジェクト(87億ドル)において第1号となるトンネル契約がNJ交通委員会で全会一致で決定されたと伝えています。
契約内容は同日の建設専門紙のENRが詳しくBarnard-Judlau Venture Wins $583M Hudson River Tunnel Jobとして伝えています。これによればモントリオールのBarnard Construction社とニューヨークのJudlau Contracting社のJVで、で 全長16,500-ft, 直径27-ftのトンネル(上下1組:平均深度120-ft)建設を5億8300万ドル落札したそうです。
建設は2010年に始まり、工期は4-5年を予定していますし、このプロジェクト全体の完成は2017年が見越されています。2本の鉄道トンネルが完成することで列車数は2倍の48本に(現在ピーク時に23本)、マンハッタンへ向かう利用者数も1日あたり85000人から127,500人へと増加すると見込まれています。
巨額のインフラ投資に対し10億ドルのbudget gap、赤字予算があるときに費用がかかりすぎると批判があったとあり、このあたりはどの国でも同じだなぁと感じます。費用のうち約60億ドルはNYとNJおよび連邦大量輸送基金が拠出し合い、残りは連邦大気浄化プログラムと12億5000万ドルがNJターンパイク利用料値上げにより賄われるそうです。
このトンネル工事ですが、請負業者は一定の設定日より早い完成を見た場合最大1日あたり50,000ドルの報償金が受け取れますが、逆に完成できなかった場合、同等の損害賠償金の支払いに直面するとあります。所謂インセンティブと損害賠償金の人参がぶら下げられた契約になっているようです。またearly completion of certain milestonesと規定日が複数になっていることから、「この日までにこれ」というのが幾つかあり、そのたびに1日あたり5万ドルが支払われるし、逆に5万ドル減らされることもアリと想像されます。
1日5万ドルのインセンティブ、日本で結ばれている公共事業系の契約はどの程度、インセンティブと賠償の組み合わせが付けられているだろうか?
by fukimison | 2009-12-14 12:36 | 公共財