米、コロンビア大学増築を巡る土地収用権
2010年 07月 02日
土地収用権、日本でいえば八ツ場ダム問題で石原都知事が土地収用でやれば早く進んだと言ったりと重いものがあります。土地収用ではないけれど、再開発や建て替えの際の5分の4の同意があれば、残りの人々の所有物を買い取れるというのも思い出します。森ビルは少数意見は強者であり、その人たちに振り回されるのはかなわないと言い、一方、四国高松丸亀町の再開発は徹底的な話し合いにより全員同意を貫いたというのもあります。
それはさておき、6月30日付けENR誌はCourt OKs Columbia U.’s Controversial Expansionとしてこのニュースを伝えております。
しかし全体像をみるには6月25日付けN.Y.Timesの Court Upholds Columbia Campus Expansion Planの記事の方が地図が入っていたりしてわかりやすいです。
コロンビア大学は西115丁目にキャンパスを構えております。しかし手狭に成ったということで、北に数ブロックはなれた125丁目のあたりに土地を購入し始め、およそ17エーカー(20810坪)のサテライトキャンパスを建設す計画を立てたのが発端です。
記事は「ニューヨークの高裁が州はこのプロジェクト実施において私有地を収容することができると判断を下したことで、コロンビア大学はサテライトキャンパス建設(63億ドル)に向け一歩踏み出した」と伝えています。さらに記事は「控訴裁判所は全員一致で、17エーカーの分校ゾーン内の私有地に対し、州が所有者の同意無しで土地収用を実施することを認めないとした下級裁判所の判断を覆した」と続きます。
NYTimesとENRの記事を併せて読み解くと、2002年にコロンビア大学がこの計画を発表した時から、tenant(借家人とも占有者とも)グループ、コミュニティー委員会から反発があり難航していた。2008年になり、Empire State Development Corporation(州の機関で土地開発のアシスタントを行い、今回は大学の代理を勤めている)が、この地域は荒廃しており(倉庫やガソリンスタンド、車の修理工場などがあるハドソン川ベリの120-130丁目あたりは確かに荒廃していると思います)土地収用を認めたことでコロンビア大学の計画は前進したといったところです。
2009年5月にやはり大きな議論となったものにブルックリンのAtlantic Yards開発(40億ドル)というのがあり、これはNetsのバスケットボール競技場と6000戸のアパート建設に向け土地収用を認めた判断が下されたもので、バスケットボールに認めたなら教育機関に認めないわけにいかないというのが伏線としてあったという話です。
他国、他人の話しだと荒廃した地域に教育機関が来る、いいじゃないと思いますが、その地域に愛着がある人にとっては、昨日と同じ今日を過ごしたいだけなのに、ほっておいて見たいな感覚なのかナァです。
法の下の2つの必要条件、このエリアは「荒廃」しており、大学の代理で行う収容は公共の目的に役立つものという州の決定に対し法廷は従うべきだという判断を支持した」と続きます。しかし全く変わらないというのはありえないわけで、結局は程度問題なんでしょうねぇ。
それはさておき、6月30日付けENR誌はCourt OKs Columbia U.’s Controversial Expansionとしてこのニュースを伝えております。
しかし全体像をみるには6月25日付けN.Y.Timesの Court Upholds Columbia Campus Expansion Planの記事の方が地図が入っていたりしてわかりやすいです。
コロンビア大学は西115丁目にキャンパスを構えております。しかし手狭に成ったということで、北に数ブロックはなれた125丁目のあたりに土地を購入し始め、およそ17エーカー(20810坪)のサテライトキャンパスを建設す計画を立てたのが発端です。
記事は「ニューヨークの高裁が州はこのプロジェクト実施において私有地を収容することができると判断を下したことで、コロンビア大学はサテライトキャンパス建設(63億ドル)に向け一歩踏み出した」と伝えています。さらに記事は「控訴裁判所は全員一致で、17エーカーの分校ゾーン内の私有地に対し、州が所有者の同意無しで土地収用を実施することを認めないとした下級裁判所の判断を覆した」と続きます。
NYTimesとENRの記事を併せて読み解くと、2002年にコロンビア大学がこの計画を発表した時から、tenant(借家人とも占有者とも)グループ、コミュニティー委員会から反発があり難航していた。2008年になり、Empire State Development Corporation(州の機関で土地開発のアシスタントを行い、今回は大学の代理を勤めている)が、この地域は荒廃しており(倉庫やガソリンスタンド、車の修理工場などがあるハドソン川ベリの120-130丁目あたりは確かに荒廃していると思います)土地収用を認めたことでコロンビア大学の計画は前進したといったところです。
2009年5月にやはり大きな議論となったものにブルックリンのAtlantic Yards開発(40億ドル)というのがあり、これはNetsのバスケットボール競技場と6000戸のアパート建設に向け土地収用を認めた判断が下されたもので、バスケットボールに認めたなら教育機関に認めないわけにいかないというのが伏線としてあったという話です。
他国、他人の話しだと荒廃した地域に教育機関が来る、いいじゃないと思いますが、その地域に愛着がある人にとっては、昨日と同じ今日を過ごしたいだけなのに、ほっておいて見たいな感覚なのかナァです。
法の下の2つの必要条件、このエリアは「荒廃」しており、大学の代理で行う収容は公共の目的に役立つものという州の決定に対し法廷は従うべきだという判断を支持した」と続きます。しかし全く変わらないというのはありえないわけで、結局は程度問題なんでしょうねぇ。
by fukimison | 2010-07-02 14:01 | 法律